今年の5月から「六ノ里」の有志で始まった「ふくもち園」。
今回、その看板を依頼され製作しましたので、その様子を紹介してみたいと思います。
設置する場所は、ここ「六ノ里」の入り口「野添」の交差点。
「道の駅 白尾ふれあいパーク」から「岐阜県道 316号線」を「ひるがの」方面に向かって、最初の「信号交差点」です。
この場所には「Camp&Resort 清桜里」さんの看板が有って、地主さんに確認したところ「専属契約」されてるとの事。
ですので「ダメもと」で「清桜里」さんに設置のお願いをしたところ、『地域の事なので構いませんよ』と快く了承いただけました。
「清桜里」さんは、普段から「六ノ里」の事を気に掛けてくださり、地元としては本当にありがたいと思っています。
設置許可をいただけましたので、看板デザインに入ります。
まず「本業」で使っているデザインソフト」を用いて案を製作します。
サイズは一緒に掲示する「善勝寺桜」の看板サイズに合わせて、1820mm×450mmとします。
「色数」が製作コストに影響します。
『出来るだけ安く作って欲しい』と要望から、コスト別に3案製作し依頼主と相談。
結果、上から2番目の案で矢印を赤にした物で、「工法」は「塗装」に決定しました。
また「看板」を製作する「工法」としては、
1:「屋外用耐候性フィルム」で「切り文字」で製作
2:「デザイン」から「印刷フィルム」を製作
3:「塗料」の塗り分けで製作
以上が有りますが、こちらも『出来るだけ安く』の要望から『3:「塗料」の塗り分け』に決定。
デザインが決まりましたので、製作に入ります。
「看板ベース」にデザインを書き写す為には「下絵」が必要になります。
決定デザインをA3サイズに切り分けて、コンビニのプリンターで印刷します。
こんな感じでA3サイズ、5枚に切り分けます。
右端の縦の線は、印刷した5枚を繋ぎ合わせる際の「ガイド線」です。
デザインと並行して「看板ベース」も製作します。
「善勝寺桜」の看板に合わせたサイズで、「六ノ里」の大工さんに枠を製作していただきましたので、それに合わせて「プリント合板」を取り付けます。
「プリント合板」にしたのは、文字部分を素材色のままで使えば「塗料」を1色減らせると思ったのですが、案外、表面が綺麗は無く、やむなく白く「塗装」してます。
まぁ、普通の「ベニヤ」を使うよりも「下地処理」の工程を省けたので良しとします。
「看板ベース」が出来ましたので、「文字入れ」に入ります。
印刷して来た「下絵」を貼り繋いで1枚にし、全体のバランスを見ながら「看板ベース」に「マスキング・テープ」で固定します。
右端の矢印部分が赤くなってますが、これは今回、矢印を赤にする為に塗ってます。
「下絵」を固定したら「カーボン紙」を使って、文字を「看板ベース」に書き写します。
写真の黒い紙が「カーボン紙」です。
昔は「事務処理」の際など良く使ったものですが、今は殆ど使われないと思います。
「カーボン紙」を「下絵」の下に入れて、文字の外形を「ボールペン」でなぞってやると・・・。
こんな風に写せる訳です。
文字部分もこんな風に写します。
「フリーハンド」で書き写すので、当然、所々線が曲がったり途切れたりしますが、気にしないで大丈夫です。
もちろん、綺麗なら、その方が良いですけどね。(笑)
ちょっと見にくいですが、全部を書き写しました。
書き写し終わったら、次は文字の部分に「マスキング」します。
直線部分は線に合わせて「マスキング・テープ」を貼って、曲線部分は大きめに貼って「デザイン・ナイフ」で『線が綺麗になる様に注意して』余分を切り取っていきます。
つまり、書き写す線の綺麗さより、この工程で『如何に綺麗に切り取れるか』が仕上がり具合に影響する訳です。
あと「マスキング」の際に凄く大切な事は「マスキング・テープ」の重なる部分を「爪」でしっかり押さえつけて『隙間の無い様に』する事です。
これをしないと、この後の「塗装」の際、隙間に「塗料」が染み込んで大変な事になります!
全ての「マスキング」が完了した状態。
しつこいですが、次の「塗装」に入る前に、今一度「マスキング・テープ」の重なり部分に隙間が無いか、もう一度丁寧に確認します。
最後の緑色を「塗装」し「マスキング」を剥がして完成。
完成と書きましたが、実は「マスキング」を剥がしてから、白文字部にはみ出た「下書き」線の「クリーニング」をしてます。
近くで見る物では無いので、そのままでも大丈夫ですが、そこは気分で。(笑)
やり方は使用した「塗料」より弱い「溶剤」か「アルコール・クリーナー」か「コンパウンド」を「綿棒」に付けて拭き取ります。
どれを使うにしろ、目立たない所で試してから行います。
完成して設置した状態。
なかなか目立って、思惑通りの仕上がりです。
「清桜里」さんの看板との間の「ゴミ収集BOX」が目立つのは『愛嬌』という事で。
信号待ちの際に見て貰って、多くの方に「六ノ里」に来ていただけたら良いなぁ。