この時期になると、草刈りの毎日。
と、何回か記事に書いてますが、今日はその草刈りに用いているナイロン・コードに関して書いてみたいと思います。(誰も興味無いかもしれませんが。笑)

この写真は「源蔵寺棚田の再生」の圃場を草刈りしたものです。
これから耕して、畝立てして、それから蕎麦を蒔きますが、芽が出て育ってくるとニホンジカが食べに来ます。

なので、畦に支柱を立てて鹿避け網を設置するのですが、草刈りしても短い草が残っていると、杭に支柱を縛り付ける作業がしづらいのです。
なので、出来るだけ綺麗に草刈りするのです。

この場所は「源蔵寺棚田の再生」に使用する圃場ではありませんが、蕎麦が育ってきたら、その様子が一番見える場所です。
気軽に近づいて見て頂けたいのですが、草が生えているとなかなか足を踏み入れにくいですよね?
ですので、ここも綺麗に草刈りします。
今世の中では「高刈り」が推奨されてますが、それを否定する訳ではありません。
現に人が入り込まない場所では、シュレッダー・ブレードで「高刈り」してます。
要は、公園の芝生みたいな場所と思ってください。
さて、この様に地面ぎりぎりまで草をに刈るには、ナイロン・コードが一番です。
草に隠れている石や雑木の切り株など、チップソーでは気を使う場所でも、ガンガン刈れますし、刈った草を粉砕してくれますので、片付けもほぼ不要で手間要らずです。
*ナイロン・コードを使用するには、排気量25cc以上がおすすめです。

そんな便利なナイロン・コードを草刈機で使用するには、専用の部品が必要になります。
色々なメーカーが、色々な製品を出してますが、私が使用しているのは「丸山製作所」の「たたけば出ますラク巻」という、半自動の物で、ホームセンターで¥3,000円くらいです。
他社の製品もいくつか試しましたが、今のところ、耐久性や利便性(後述します)から気に入っている商品です。

草刈機に取り付けた姿は、こんな感じ。(使用中の写真しか無くて、汚いですが)
ただ、この商品、『なんだ出て来なくなったじゃん・・・使えねぇなぁ』と、たまに聞きます。
ですが、これはプラスのドライバーが有れば解消出来ます!!

取説に書いてあるのですが、『何処を何故どうする』が分かりにくいので、写真付きで説明します。
まず、ナイロン・コードを巻く際には、草刈機に取り付けてある部品から、写真の「ケース」を取り外します。
次に、中央のネジをプラスのドライバーで外して分解します。
なお、逆ネジですので部品に表示の『しまる』の逆に回す事!!!

ネジを外すと、部品構成は、こうなります。
*部品名は「丸山製作所」のパーツリストに準じてます。
左下の「ケース」に注目。
なんかゴミがいっぱい付いてますよね?

拡大すると、こうです。
この草のゴミが邪魔して「ボタン」がストローク出来なくなって、ナイロン・コードが出なくなるので、この草のゴミを取り除いてあげれば、ナイロン・コードが出る様になります。
このゴミが入り込みにくくする方法としては、ナイロン・コードが短くなって地面に叩く際、草地では無く石に叩きつける様にすれば減りますが、なぜか何処からか入り込んで溜まってしまいます。
面倒ではありますが、ナイロン・コードが出なくなって、作業が止まるよりはマシと思って、私はナイロン・コードを巻く際には、分解して確認する様にしています。
そんな持病(?)の有る製品ではありますが、私がこの商品を気に入っているのには理由があります。

他社の製品もそうだと思いますが、使っていると地面に擦れる部分、「ケース」や「ボタン」は削れてしまいます。
写真の右側の「ボタン」が割と新しい物で、左が、かなり使い込んだ物。
元々の「ボタン」は角ばっていますが、削れてしまい、そのうち指が掛かりにくくなってナイロン・コードが巻きにくくなります。
では、『¥3,000円出して、製品を買い直すのか?』となりますが、「丸山製作所」の「たたくと出ますラク巻」は部品が購入出来ます!
部品を手配出来ると分かったのは、『他の部分はまだ使えるのに、新たに書い直すのは勿体無い』と思い、問い合わせてみたのです。
するとパーツリストを送っていただき、『購入したホームセンターで注文してください』と言われたのです。

これが購入した「ボタン」。
品番が「416305」で、値段が¥720円。
他に消耗する部品の一つにナイロン・コードを巻く「リール」があります。

写真のナイロン・コードが巻かれる部分、本来は縦に溝があるだけなのですが、左に溝が出来てますよね。
これがナイロン・コードで「リール」に出来る溝で、この溝がどんどん長くなっていくと「リール」の部品剛性が無くなって、叩いてもうまく出なくなります。
これの原因は、私が使うナイロン・コードが純正品では無く硬いのか、あるいは使用する際に草刈機の回転数が高いのかもしれません。

また、私はナイロン・コードが短くなって最後にどこかに飛んで行くのが嫌なので、飛んで行かない様にナイロン・コードの真ん中に結び目を作ってます。
こうする事で飛んで行かないのですが、これも「リール」に溝が出来る原因かもしれません。

この様に「リール」に溝が出来た時も「ボタン」同様、ちゃんと部品が出ます。
品番が「416301」で、値段が¥293円です。
「たたくと出ますラク巻」を取り扱っているお店であれば、それぞれの品番で取り寄せ出来ます。
ここが、この製品を気に入っている理由です。
なお、私は使用時間が多い=草刈り面積が広いので、消耗が激しいから「ボタン」と「リール」は3個ずつストックしています。

さて、地面に擦れて消耗する部品としては、先に書いた様に「ケース」もです。
円周方向のスリットみたいに、削れて穴が開いてますね。
写真は4年くらい使った「ケース」なので、元を取ったと言えばそうですが。(笑)
この部品も注文すれば出ます。品番は「416303」です。
なお「コードガイド」というナイロン・コードが出る所の金属部品は別になります。
*旧部品の外側から押せば「コードガイド」は外せますが、これくらい「ケース」が摩耗していると、「コードガイド」も摩耗してダメかと思います。
ただ部品としては出ますが、値段が確か¥1,500円を超えた記憶があり『結構するなぁ』が正直なところ。
なので、私はこうなると新しく「たたくと出ますラク巻」を買ってます。

他に、私が気にっている理由は、利便性です。
写真の様に「リール」にナイロン・コードを巻いた「ケース」ASSYを用意しておけば、現場でさっと入れ替えて作業を続けられるのです。
ナイロン・コードだけを巻ける長さに切って持ち歩いて、無くなったら巻き直しても良いのですが、先に書いた様に、「ボタン」と「ケース」の間に草のカスが詰まっていると入れ替えても出ない場合がありますから、その際に分解して綺麗にするのも面倒です。
そもそも切ったナイロン・コードは持ち歩きにくいです。
ですので、清掃してナイロン・コードを巻いた「ケース」ASSYを、「草刈りサロペット」のポケットに入れて持ち歩いてます。

ついでに、使用しているナイロン・コードについても書いておきます。
私は「セーフティ3(藤原産業)」の「チタニウムナイロンコード」の2.4mmを使ってます。(205m巻きで¥5,000くらい)
「たたくと出ますラク巻」は2.4mmの推奨の巻き長さは4m以下なので、大体、両手いっぱい伸ばした長さ、2ヒロで切って使ってます。

2.4mmでは細くて刈れないと思われがちですが、茅でも、今の時期の成長具合であればガンガン刈れます。
なお、秋になって枯れたのは硬くてちょっと難しいですが、乾燥してパキパキ折れる様なら、ある程度は粉砕出来ます。

しかし、写真の見た目柔らかそうな雑草は、簡単に刈れる様で案外手こずります。
写真の赤丸程度には刈れますが、この状態では、すぐに伸びてしまいます。(3日で10cmは伸びます)
なので、痕跡が残らないくらいに刈りたいのですが、それには時間が掛かります。
以上、使用感は、こんな感じです。
ナイロン・コードは、他にも色々と試しました。
もっと良く刈れる物も確かに有りましたが、値段が高く、私の様に205mを1年で消費する使い方ですと、コストが何倍にもなってしまいます。
ですので、値段と刈る性能のバランスで、今はこれが一番良いと思って使ってます。

なお、この製品には、私が使っている2.4mmの他に、写真の様に2.6mm、3mm、写真には無いですが4mmもあります。
写真が有るという事は『実際に試してみた』と言う事です。
太いのを試した理由は『硬い物に当たった際に切れにくいのでは』と思ったからです。
結果は、私の26C Cの草刈機では、2.6mmは回転を上げないと2.4mmと同じ様には刈れません。(同じ様に刈るにも回転をあげるので、燃料を使ってしまいます!)
また3mmでは「たたくと出ますラク巻」の推奨コードが『丸コードの2.0〜2.8mm』ですので出て来ません!!(当たり前ですね・・・なんで買ったんだろ。)
結論は、「たたくと出ますラク巻」では2.4mmの組み合わせが良いみたいです。
なお、推奨は『丸コード』となってますが、この「チタニウムナイロンコード」は『四角』の断面形状ですが問題無く使えます。(他社のは分かりませんが。)

他にも写真の「ノコギリ」形状のも、試しました事があります。
「たたくと出ますラク巻」でも、写真の2.7mmなら問題無く出てくれますが、「ノコギリ」形状が災いしているのか、硬い物に当たると「ノコギリ」の谷で切れます。
もっと回転を落として刈れば、その様な事も無いのでしょうが、私の様に作業箇所が広いと作業時間が長くなってしまいます。
切れ味としては不満は無いのですが、私には合わない様です。
なお、ナイロン・コード全般に言える事ですが、ナイロンは吸水性があるので、作業前に1晩水に漬けておくと水を吸って柔らかくなって切れにくくなるそうです。(前にやって見ましたが、面倒なのでやめました。)

ところで「チタニウムナイロンコード」のリール巻きは、結構重いですし、場所を取りますし、必要な長さを引き出して切る際、作業台などに置いてやってもやりにくいです。
なので、写真の様に「リール・ホルダー」を作って、農舎の壁に固定して使ってます。
これなら場所を取らないし、引き出す際も、簡単にできます!
あとは切る道具が付くと完璧かも。(笑)

最後になりましたが、安全に関してです。
ナイロン・コードはチップソーに比べて、金属の刃では無いので安全と思われますが、小石などの硬い物が高速で飛んできます!
その威力は近くに停めておいた車のフロントガラスを割るくらいの威力が有ります。
知り合いには作業が終わったら、サイドウインドウのガラスが無かった!なんて方もいます。
ですので、作業している本人に当たれば、大変なことになります!!
金属の刃では無いから安全と過信せず、写真の様なガードを草刈機に装着しましょう。
また、保護メガネ+かぶり型防災面などの安全装備も、忘れずに着用してください。
みんなで無事に作業ができる様に、みんなで気を付けましょう!!!
以上で、今回の記事は終了です。
ナイロン・コードでお悩みの方(居るのかな?)の少しでも参考になればと思います。
これから秋まで、刈っても、刈っても草が伸びてきますね。
皆さん、熱中症に気を付けて、ぼちぼち頑張りましょう!!