1回目の代かきを行いましたので、その様子を記事にしてみたいと思います。
ですが、その前に、いつもの前書きを。
今回は、ここ最近の里山暮らしの様子です。

まずはタラの木の剪定。
ここに越して以来、荒れていた自宅周辺を整備してきましたが、綺麗になった場所にはタラの木が生えてきてます。
毎年4月の中頃、桜の咲く時期になるとタラの芽が採れます。
そして、その時期が終わると、写真の様に1mくらいの高さで芽が出て来る位置を見定めながら剪定してあげます。

では何故剪定するかと言いますと、タラの木は1年で1mくらい伸びるのですが、放っておくとどんどん大きくなってタラの芽が採りにくいです。
それと、タラの木は大きくなると養分を吸い上げれなくなるのか枯れてしまうのです。
せっかく春の恵みのタラの芽が採れるのですから、出来るだけ長く枯れないで育って欲しいのです。
なお、毎年新しい株が生えて来て、今では300本は軽く超えてます。
なので、全て剪定するには延べ3日は掛かります。

続いて、そば茶寮文福笠井さん下の夏蕎麦栽培です。
まずは耕運機でよく耕します。

それから畝立て専用機で畝を立てて、種まきごんべえを使って種を蒔きます。
蒔いたのは夏蕎麦として良く使われる北早稲という品種です。
昨年の秋蕎麦で、ごんべえのメーカーの推奨蒔き量で蒔きましたが、量が多かったみたいで倒伏で収穫が大変でした。(蕎麦は混み合って育つと倒れやすいそうです。)
ですので、一昨年行って倒れなかった手蒔きの時と同等を狙って、蒔き量を減らしてみました。

8日目にはこの様に芽が出てくれました。
昨年の夏蕎麦は5日で芽が出てましたが、今年は種蒔き後に雨の日が続いたり、少し肌寒い日が有ったりと発芽にはあまり良くない天候条件でしたので、時間が掛かったのでしょう。
なお、そば茶寮文福笠井さん曰く『夏蕎麦はあまり美味しく無いからなぁ』だそうで、収穫物にはあまり期待しませんが、この圃場は店舗内からも良く見えますので景観作物としての意味合いから栽培してます。
それと、まだ蕎麦栽培3年目で方法が確定していないので、畝立て幅や上にも書いた様に蒔き量を変えて試してますので、テストになるのです。

一昨年開墾した圃場は、今年はサツマイモと大豆を栽培します。
と言うのは、昨年は倒伏が一番の原因では有りますが、収穫が面積的に大変でした。
そして今年は、この圃場、昨年開墾した圃場、そば茶寮文福笠井さん下の圃場に加え、今年開墾する圃場が加わるのは、たとえ倒伏しなかったとしても、もっと大変と思えるのです。
ですので、少し圃場の量を減らしたいと思ったからです。

今はサツマイモの植え付け時期なので、耕運機で耕した後、畝立て専用機で畝を立てます。
が、元が田んぼなので、昨年より畝幅を狭くしたにもかかわらず、圃場の作土が少なく畝の上部が平面になりません。

そこで、もう少し土を集められる様にと、畝立て専用機に改造を施します。
土をもっと集まられる様に、写真の銀色の部分を延長しました。
図面を描いて地元の集山鉄工所にて、制作いただきました。

組み付けてみると、こんな感じになります。
左右それぞれ110㎝伸ばしてます。
6月になったら大豆用に畝立てしますので、その結果によっては、まだ改良するかもしれません。
さて今回も前置きが長くなりましたが、そろそろ本題に入ります。
今日の本題、代かきの1回目について書いてみます。

代かきに際して大事なのは田んぼの水の量ですが、今年は例年とは違ってます。
東の田んぼの水量は、このくらい、ほぼ土が隠れるくらいに。

上の田んぼは、少し水量が少ないので、

急遽パイプを1本追加して、どんどん水を入れていきます。
例年と違うと書きましたが、今年は代かきの際に茅を入れ無いのです。
と言うのは、『穂肥の時期に茅が分解されて、食味値を下げるタンパク分が増える原因の窒素分が増えているのでは無いか』と考えたのです。(詳細は以前の記事を参照ください)
茅を入れて耕運機のカゴ車輪で踏み込むなら、茅が浮かないように水はヒタヒタにしますが、今年は入れないので多くしてます。
また、水量を多くするのには、理由が有ります。
代かきについて調べてみると、トラクターでの代かきでは表層のみを水羊羹程度の硬さとし、それ以下は出来るだけ団粒構造を壊さない様にするのが土に酸素分を多く含ませれるので良いそうです。
代かきで大事な、圃場の表面を均一な高さにする為に、カゴ車輪を付けた耕運機で何度も走らせて土をこねて均一な高さにしますが、あまりに何度も走らせるので団粒構造を壊しているのでは無いかと思ったのです。

我が家は耕運機ですので、トラクターと同じ事は出来ませんが、それに近くするには?と考え、水を多くしてカゴ車輪で土をこねるのと同時に、耕運ローターを表層近くで回して作土を水に溶かす様にすれば、何度も走らせなくても表面を均せるのではと考えたのです。
しかし、尾輪を目一杯伸ばして耕す高さを調整しても、そこそこの深さで耕運ローターが回ってしまいます。
ですので、耕運機のハンドルを少し持ち上げる様にし、耕運ローターを水面近くだけ回る様にして行ってみました。
終了後、両腕がパンパンになりました。(笑)
来年までに尾輪で最適高さとなる様、改造を施すかもしれません。

ところで、茅を代かきの際に入れないと書きましたが、茅を入れると土の量が増えると同時に、土質が良くなります。
でも、その茅を入れないとなると、その効果が期待できません。
ですので、今年から代かきの際では無く、秋耕起の際に入れる事にしてます。
写真の様に、秋に茅を刈って畔波板で囲った場所で1年掛けて腐葉土にして、それを混ぜ入れるのです。

上の写真で秋に目一杯だった茅は、一冬経った時点でこの様になります。
ここに、これから先に刈った草も足しながら、時々、かき混ぜて腐葉土を作って秋耕起に混ぜ込むのです。
なお、茅や雑草を腐葉土にするには、有機分の分解を促進する石灰窒素を入れると早くできるのですが、タンパクを増やす窒素分が多くなる可能性があるので使いません。

それでは、代かき1回目を始めます。
代かきする田んぼのそばで、カゴ車輪に履き替えます。
(理由はカゴ車輪でアスファルトを走行すると、カゴ車輪を壊すからです。)

10時から始めて、この写真の時点で12時過ぎ。
約2時間ほどで、上の田んぼの代かき1回目終了。
水の量が多いので良くわかりませんが、大体均一になってると思います。

上の田んぼが終わったので、面倒ですがノーマルタイヤに履き替えて、東の田んぼのそばに耕運機を移動し、カゴ車輪に履き替えます。
良い時間なので、ここで昼食とします。
下半身が土でドロドロなので、農舎でおにぎりの昼食です。

昼食後、13時から始めて15時過ぎ。
こちらも約2時間で、代かき1回目終了です。
代かきの様子は、過去の記事でいっぱい書きましたので、今年は省略してます。(笑)

代かきが終わったら、一度、綺麗に洗っておきます。
例年なら、1週間後に代かき2回目を行うので、そのまま乾かして農舎にしまうのですが、先日の記事に書いた「源蔵寺棚田再生」の抜根した圃場を、その1週間の間に耕したいので洗います。
源蔵寺までは軽トラに載せて運ぶのですが、いくら軽トラとは言えドロドロのままでは荷台が汚れるし、何より積み込みの際、泥で滑っては危ないからです。
以上、代かき1回目の記事でした。
代かき2回目は、上にも書きましたが、1週間後を予定しています。
その間、源蔵寺を耕したり、そこら中で伸びてきている草を刈ったりと何かと忙しいですが、ぼちぼち頑張ります!