ご案内していました「源蔵寺棚田の再生 第4回目」を実施しましたので、記事にしてみたいと思います。
第2回、第3回目と雨で中止といたしましたが、中止分の作業は有志の方にご協力いただき順調に進めて、第4回目を迎える事ができました。
今回の参加者は、町からの一般のご協力者の方が6名、東京の自由学園の方々が16名、「六ノ里」の方が2名、合計24名の方に参加協力いただけました。
参加いただいた皆様、誠に有り難うございました。
当日の様子を紹介する前に、事前準備の様子を紹介しておきます。

第4回目を前に、まずは圃場周辺の草刈りを実施。
昨年の圃場に比べ水草系の雑草が少なく、格段に効率良く作業が進んで来ました。
中止となった第3回目を前に、耕運機で圃場を耕して雑草の根を取り除いてましたが、向かって圃場の左側部分は取り除きが甘かった様で、思った以上に草が伸びてます。

畝立てを前に、今一度しっかり耕運機で耕しました。
と同時に、残っていた雑草の根も、綺麗に取り除いてます。

そして、その後、畝立てを行いました。
昨年は1畝に2列種蒔きしましたが密植となって激しく倒伏してしまい、せっかく作った蕎麦用バインダー「SO-Binder」を活用出来ずに、手作業での収穫で苦労しました。
今年はその反省から、1畝に1列蒔ける様に畝幅を狭くしてます。
この方法は今年の夏蕎麦の栽培で実践し、記事の様に「SO-Binder」で短時間での刈り取りが出来てます。
では、ここから当日の様子を紹介していきたいと思います。

いつもの様に、六ノ里集会所に集合です。
自由学園の皆さんは「源蔵寺・畑ヶ谷遊歩道」を歩いて現地集合なので、その旨を主催者からお伝えし、今日の作業内容について簡単に説明してから現地に向かいます。
その際に、参加者が多くスタッフだけでは回らないので、常連の一部の方に作業リーダーをお願いしました。

現地に着いて道具を運んで準備をして程なく、自由学園の皆さんが到着されました。
全員が揃ったところで「ふるさと指導員」より挨拶と、本日の作業の説明を行いました。
今日の作業内容は、蕎麦の種蒔き、鹿避け網の支柱作り、周辺の草刈りとなります。
種蒔き班と支柱作り班に別れていただき、各班のメンバーが決まったところで、それぞれ作業に入ります。

周辺の草刈り作業の様子。
本来なら常連の参加協力者の中で草刈機を使える方数人で行う作業ですが、今回は生徒さんの数が多く、そちらの対応で人手が裂けません。
そこで、冒頭に書きました様に前日までにおおまかな所は済ませておきましたが、残りの部分について、申し訳ありませんが常連の「草刈りのスペシャリスト」の方お一人で対応願いました。

まずは種蒔き班の様子。
昨年より試験導入していた種蒔き機を、今年から正式運用です。
種蒔き機を用いる理由は、深蒔き出来るからです。
昨年はイボ竹を使って溝を作って蒔きましたが、この方法だと、どうしても浅蒔きになります。
これでも通常は問題無く蕎麦は発芽するのですが、この夏の猛暑で種が焼けてか、発芽率が悪いのです。
また、浅蒔きでは、芽が出る際に蕎麦の殻を付けて土から出てきます。
すると『種が落ちている!』と思うのか鳥が食べるのですが、深蒔きは芽が出るまでに土中で殻が取れるので、その様な事が起こらないのもあります。
そして何より、作業が安定して短時間で終わる事です。
狙い通り以上に、1回目の休憩までに種蒔きを終える結果となりました。
昨年までのイボ竹の方法では、力加減で溝が浅くも深くもなりますし、種を蒔く量だってバラツキます。
それを経験値の少ない方に均一に、と望む方が無理です。
せっかく種蒔きしたのに、インスタグラムを見て育って無いと悲しいですよね。
なので、誰でも均一に安定した結果を短時間で出せる種蒔き機の導入なのです。

次に、鹿避け網の支柱作り班の様子。
竹の伐採作業はチェーンソーを使うので、危険ですので慣れた方にお願いしてます。
チェーンソーには竹切り用の刃を取り付けてあります。
伐採作業は、まず倒す方向を決め、他の方に声を掛けて待避してもらい、倒す方向の安全を確認した後、一気に切り倒します。

伐採後は、見本の支柱を元に長さに切って、その後、枝を払います。
長さに切るのには竹用の刃をセットした電動ノコギリを用いますが、これも使い方では危ないので作業リーダーの方にお願いしてます。
枝払いには、ナタや竹筒で叩き落とす方法、枝切り鋏で切り落とす方法がありますが、やり方を説明した後で試していただき、それぞれやり易い方法で行います。

休憩の様子です。
町に比べれば気温は低いですが、それでも30度近くの炎天下の作業ですので、熱中症対策で30分毎の休憩を取ります。
休憩の間は生徒さん、先生方、一般参加の方が混じり合って、色々なお話で盛り上がってました。
休憩後は、

種蒔き班は、休憩前に作業が終わっていたので、大豆を植えている所への藁敷きを行っていただきました。
自由学園の生徒さん達の「源蔵寺棚田の再生」への参加目的が『里山の農作業に触れる』ですので、畑作業も良い体験になったのではと思います。

自由学園では那須高原に圃場を持たれていて不耕起栽培をされているそうで、その農法について説明していただきました。

鹿避け網の支柱作り班の、今回の成果です。
今年の圃場には14本支柱が必要で、15本作っていただきました。

予定時間となりましたので、本日の作業は終了です。
炎天下の中、ご苦労様でした。
最後に集合写真の撮影をして、解散です。
1週間ほどで、芽が出て来ます。
その様子は「六ノ里地域づくり協議会 景観整備部」のインスタグラムで紹介されます。
以上、第4回目の実施報告でした。
次回、第5回目は8月23日(予備日24日)に、畝間の草取り・周辺の草刈りを行なう予定です。
募集案内は「六ノ里地域づくり協議会 景観整備部」のサイトで行われますので、興味を持たれた方は覗いてみてください。
是非、ご参加いただき一緒に蕎麦を育てましょう!
多くの方のご協力を、宜しくお願いいたします。