ホダ木作り

我が家ではコケ(こちらの方言で、きのこの事)の原木栽培をしています。
原木栽培のキノコは、香りも良く美味いです。

先日、ホダ木作りをしましたので、記事にしてみたいと思います。
*ホダ木とは、原木にきのこの菌を植え付けた物の事です。

まずは、原木栽培がどんな感じに採れるのか、から紹介します。

椎茸は春と秋に、こんな感じでいっぱい出てくれます。

でも去年の様に、夏の暑さが長引いて急に寒くなると出てくれません・・・。

出る時は、写真の様に一気にいっぱい出ます。

当然、一気には消費しきれないので、ご近所にお裾分けします。
それでも消費しきれない場合は、干し椎茸にします。

続いて、なめこ。
こちらもこんな感じに、出始めると続々と採れます。

見に行くのを忘れていると、傘が開いてお店で売られている姿(写真の感じ)では無く『なめこか、これ??』になってしまいます。

ある日の1回で採れた分。

この写真、半分くらいをお裾分けした後なので、この倍は採れてます。

椎茸は鍋や炒め物、焼き椎茸で味わいますが、なめこは味噌汁が一番好きです。

ちなみに、入っている白菜も大根、そして味噌も自家栽培した大豆と作った米で作ってもらった麹の自家製味噌です。
こう言うある意味贅沢な暮らしが出来るのも、里山暮らしの良さです。

では、ここから本題のホダ木作りを紹介していきます。

椎茸、なめこにはコナラの木を使います。

伐採の時期は秋、紅葉が始まった頃です。
なぜかと言うと、椎茸は木の水分が多いと菌の回りが良く無いので、この時期に伐採して乾かします。

この方法を「葉枯らし」と言い、木の中の水分が葉っぱから蒸散するのもあって、春までに良い具合に乾くのです。

なお、乾いた方が良いと言っても1年以上とか、伐採して日にちが経ち過ぎた物は乾燥し過ぎて、ダメです。
逆に、木が水分をいっぱい吸い上げている新芽が出る時期以降も水分が多すぎて、ダメです。

ヒラタケは今年初めて作るのですが、コナラとは相性が良く無いそうです。

ダメな訳では無いらしいが、あまり良いのが採れないそうなので、相性の良いクルミの木を使います。
また、ヒラタケはある程度水分があった方が良いそうなので、4月中ばに伐採してGWまで置いた物を使います。

伐採しておいた木を適度な大きさに切って(玉切りと言います)、作業場まで運んで来ます。

山にホダ木を置くなら、その場で菌打ちをするのが効率が良いですが、強力な充電電動ドリルが必要ですし、ホダ木の数が多いとバッテリーの予備もいっぱい必要になります。

我が家は、ある理由で家の近くに置きたい(理由は後述します)ので、運搬車で山から出して軽トラックに積んで家の作業場まで運びます。

玉切りした木を運んで来たら、菌打ちの前にやる事があります。

木の表面に付いた苔や菌類をワイヤーブラシや写真のワイヤータワシ(?)で擦り落とします。

今まではやりませんでしたが、仮伏せの際に『変なキノコ』が生えたので、今回からやってみてます。
*仮伏せとは、キノコの菌を木の中に行き渡らせる工程の事です。

これが良いのか悪いのかは、仮伏せが終わらないと分かりません。
ですが、椎茸やなめこも菌類ですので、他の菌類が無い方が良いと思うのです。(笑)

ホダ木を作るのに、私はこの駒菌を使います。

駒菌とは、テーパーの付いた円柱状の木の駒にキノコの菌を繁殖させた物で、大体、どこのホームセンターでも売ってますので、入手が簡単です。

駒菌の他に、おが屑に菌を繁殖させた物や、それを駒菌の形に固めた物もありますが、どちらも木に詰めた後に『蓋』をする必要があります。

昔は杉の皮をポンチで円形に抜いた物を使っていたそうです。
今は薄い発泡プラスチック(肉や魚のトレイと同じ物)を丸く抜いた製品を使うのですが、この丸く抜いた発泡プラスチックの蓋は、ホダ木を置く場所に落ちるのです。

当然、発泡プラスチックですので、いつまでも残ります。(なので、私は嫌いです。)
かと言って、椎茸、なめこ、ヒラタケ、それぞれ400個、合計1,200個もの蓋を杉の皮をポンチで抜いて作るのは現実的では無いので駒菌を使うのです。

なお、駒菌はここらでも2月頃から売っているのですが、『打つのはGW前だから、まだ買わなくても良いなぁ』と思っていると4月半ばには売り切れるので、購入は早めが無難です。(経験談。笑)

木の準備が出来たら、ドリルで穴を開けて、ひたすら駒菌を打っていきます。
*使う穴あけビットは、メーカー推奨品を使うのが無難です。

私はドリルで穴を開けた時に出る屑が散らばるのが嫌なのと、写真の短木栽培はまだ良いのですが、長木栽培の1メートルの木は作業しにくいので、トロ箱の上で行います。

菌を打つピッチは使う駒菌のメーカーで推奨値が決まっていて、私が購入した駒菌では、90〜100センチの長さでこの図の感じです。
ちなみに、1本で使う駒菌の量は直径×4、例えば直径10センチなら40個です。

推奨量の倍の数を打つと菌の回りが早く、打った年の秋に出るそうですが、ホダ木の耐久性が悪くなります。(通常、3〜4年持ちますが、2年でダメになる事もあります。)

なお、駒菌を打つ時期は、5月のGWまでです。
それ以上遅くても出るかもしれませんが、雑菌の繁殖も激しくなるので、あまりよろしく無いです。

また駒菌のメーカーによっては『桜の咲く頃までに』と言いますが、ここらはまだ寒い日も有るせいか経験としてGWまででも大丈夫みたいです。

ヒラタケを打ち終わりました。
短いのが短木栽培、長いホダ木が長木栽培です。

菌打ち(木に駒菌などを打つ事)は先にも書いた様に、多く打つほど菌が木に回るのが早く、確実に回りますが、その分、ホダ木の耐久性が落ちます。

ですが、写真の様に長木栽培の方は規定量の倍の数を打ってます。

これは、ヒラタケは今回初めて作るので、菌が回るのを重視し、耐久性に目をつぶったからです。(採れないと悲しいですからね。)

さて、ホダ木が出来たので、置き場所を作ります。

椎茸はいくつかのホダ木が入れ替えの時期なので、それらを処分すると同時に、ついでに傷んできた立て掛ける横木を入れ替えます。

これは、椎茸が出る時期に横木が腐っていると倒れてしまいますし、直そうとすると一度全部のホダ木を外さないとならないので、出てきた椎茸をダメにしてしまうからです。

横木は、以前は田んぼでハサ掛けする際に使うハサ木の余った物を使ってましたが、杉のせいか、湿気で3年ほどで腐ってしまいます。

そうなると入替になるのですがハサ木も限りがあるので、今では代わりに竹を使ってます。

通常、横木はホダ木の重量が掛かるので、立木や切り株、あるいは杭を打って、そこに括り付けるのですが、地面との関係で、そう都合の良い様にはいきません。

なので、写真の様に、立木と杭を駆使して都合の良い様に仕立ててます。

今年作った椎茸のホダ木の為に、古いホダ木を整理して場所を作りました。

今年作ったのは7本なので、これだけ有れば大丈夫でしょう。

なめことヒラタケは短木栽培と言って、短いホダ木を地面に並べて栽培します。

ところが、ここは斜面なので安定して並べられそうにありません。
ですので、解体材(腐りにくい栗の木)を貰ってきて、それを使って平場を作ります。

もっとも、ここじゃ無くても「きのこ栽培」に向いた場所(適度な湿気と木漏れ日のある場所)は他にもありますが、家から距離があります。

家から距離があるのが問題で、距離があると頻繁に見に行きにくいです。

頻繁に見に行かないと、採り頃を逃してしまいます。
なめこは採り頃を逃すと良く店頭で見る様な物(冒頭の写真の様な)でなく、傘が開いてしまって『これ、なめこか???』ってなってしまいます。

もちろん、それでも食べられますが、たまに『なめこじゃ無いきのこ』も生えますので、間違って食べたら大変な事になります。(笑)

なので、頻繁に見に行ける自宅近くに設置するのです。

さて、場所が出来たので、ホダ木を設置します。

菌はホダ木に適度な水分が無いと回ってくれません。
なので、良く回る様に、ホダ木全体を水で濡らしてから設置します。

ホダ木を濡らしたら、先ほど準備した設置場所に運んで仮伏せします。

なめことヒラタケの短木栽培のホダ木は、作った平場に並べます。
長木栽培は斜面に並べておきます。

どちらも、収穫しやすい隙間を開けて置くのが重要です!

最後に仮伏せの間は、藁で上から包む様にします。
こうする事で、ホダ木全体に菌が回るまで乾燥させない為です。
*時々、全体に水を掛けて過度の乾燥を防ぎます。

梅雨前には仮伏せを終了とし、藁は外します。
そのままにしておくと、梅雨の湿気と気温でカビが生えます。

椎茸のホダ木は立て掛けないで、地面に積み重ねる方法で仮伏せします。

その際、雑菌の感染を防ぐ為に直接地面に置かずに木を置いて、その上に積むのが良いです。

積み終えたら、ホダ木全体に菌が回るまで乾燥させない為に、藁で上から包みます。
*時々、全体に水を掛けて過度の乾燥を防ぎます。

梅雨前には仮伏せを終了とし、先に作った場所に立て掛けます。(本伏せと言います。)

なお、ここまで贅沢に藁を使ってますが、我が家では米作りの際にハサ掛けしてますから毎年大量に出来ます。(仕舞う小屋に入りきらないので、近所に貰ってもらうくらい。)

仮伏せ後に外した藁は畑の畝間に置いて、草避け(藁マルチ?)になりますし、そのまま肥料にもなりますので無駄にはなりません。

以上で、ホダ木作りの記事は終了です。

今回作ったホダ木からきのこが生えるのは、来年の秋以降です。
椎茸となめこは実績がありますので、まず大丈夫です。

が、ヒラタケは初めてなので少し不安があります。
まぁ、大丈夫だと思いますが。(笑)

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