来年の田んぼの準備

本題に入る前に、ここ最近の様子から。

11月になりまして、ここ六ノ里では最低気温が5度を下回ってきて、紅葉が山の上から、徐々に里に降りて来てます。

今年は暖かいので、紅葉の始まりが例年より1週間ほど遅いですが、もう数日もすれば家の周辺も良い彩になるのではと思います。

蕎麦の刈り取り→脱穀がやっと終わり、今は最後の仕上げの天日乾燥を行ってますが、それももうすぐ完了します。

さて、以前の記事の様に蕎麦に翻弄されて来ましたが、その合間を見て来年の田んぼに向けての準備は進めてきてますので、今回はその様子を記事にしてみたいと思います。

10月、米の脱穀が終わり、蕎麦の刈り取りにはまだ間が有りますので、茅刈りを行ってます。

この作業、例年なら11月の終わりか12月に入って茅が枯れてから行ってましたが、枯れてからですと茎に蓄えられている養分が根っこに戻ってしまうので、お盆過ぎくらいの、まだ穂が出ていないうちが最適だそうです。

ですが、蕎麦にかまけて時間が取れず、この時期になってしまいました。
密生して高く伸びてしまっているので刈るのが大変でしたが、根元を縛って草刈機で刈り倒していきます。

刈った茅の束は、まだ青々として水分量が多く重いので、集めて1箇所に積んで乾いて軽くなるのを待ちます。

ある程度乾いたら、軽トラに積んで田んぼまで運びます。

田んぼに運んだら、例年なら写真の様に立てて縛って、来年の春まで保存しておくのですが、今年は行いません。

と言うのは、

『食味値を上げるには、タンパク分を減らす為に、肥料を抑えた方が良い』と農業指導員のアドバイスで、毎年、肥料を抑えて来ましたが、結果は点数は変わらず収量が減って来てました。

点数が上がらないのに収量が減るのは気に入らないので、六ノ里の米農家さんのアドバイスもあって、今年は土作りの肥料を入れた上に『一発肥料』もメーカー規定量を入れてみましたら、収量も増えて点数は過去最高となりました。

では、『何がタンパク分を増やしているのか?』を考えたのですが、思い当たる事が一つあります。

我が家では、作土の量を増やす為と土質を良くする狙いで、毎年、代かきの際に写真の笹竹(山にしている分)と、

冬の間立てて保存した茅を田んぼに並べて耕運機で踏み込んでいるのですが、どうもこれが原因では無いか?と思ったのです。

色々と調べたところ、有機エムコートの様な『一発肥料』は田植え後と出穂・開花時期の2回に分けて効くそうです。

では、代かき時に踏み込んだ茅は土中で分解が進んでいき、特に夏場の高温時にさらに分解が進んでいきます。

なので『一発肥料』の2回目が効く頃に『茅の肥料分も効いてしまっているのでは?』(上の図の赤斜線部分)と推測したのです。

この推測からすると、『春に入れた茅が、秋にはどんな状態か?』が気になります。

そこで、田んぼの中を数箇所掘って確かめてみました。

写真の様に、大量に入れた茅はほぼ残ってません。
これは綺麗に分解され肥料分になったと思われるので、先の推測も間違って無いかと。

ただ、昨年は『一発肥料』では無い有機アグレットを使ってます。
これは穂が出る頃にもう一度肥料が必要(穂肥)ですが、それを行ってません。

となると推測からすれば、ちょうど穂肥の必要な頃に茅の分解が進んで、穂肥代わりになって余分な肥料にはならない筈ですが、収量は落ちてます。

まぁ、これは初期の肥料分が少な過ぎて、田植え後の稲の初期生育が悪かったのかもしれません。

と言うわけで、今年から茅の使い方を変えてみます!

刈って干しておいた茅は、写真の様に畔波板で囲った中で草刈機で細かくします。

チッパーと言う機械を借りて来て細かくすると良いのですが、実は借りて来ても、この場所まで運び込めないので草刈機なんです。(笑)

これを来年1年かけて分解させ堆肥にして、再来年の春耕起の際に田んぼに入れます。

では、来年春の分は?と思われるでしょうが、茅が悪さをしていると言う推測を確実にする為に来年は無しとしてみます。

でも、本当にこの推測が全てかと言えば、そうでは無いと思います。
ですが、ここまで茅を入れてるのは我が家だけなので、まずは茅からやってみます。

はてさてどうなるか?は、来年の秋のお楽しみです。

今年の米が出来ました!2024

先日の記事で「籾摺り」に出していた「米」が出来上がりましたので、記事にしてみたいと思います。

去年は新米が出来上がるのが待ち遠しくて籾摺り屋さんに電話しましたが、今年はおとなしく、来年の米作りの準備をして待ってました。

まずは先日脱穀した際に藁(わら)がいっぱい出ましたので、去年の使い切れなかった分を田んぼで燃やしました。(写真は秋耕起の日に撮りました。)

昨年もご近所の畑をしておられる方に大量に貰ってもらったのですが、それでも余ってしまうのです。

野焼きは何かと問題になる様ですが、ここは「ど田舎」ですし肥料としては有効なので、そこはお許しいただくと言う事で。

藁を燃やした翌日、秋耕起を行いました。
まず上の田んぼを行って、

その後、東の田んぼを行いました。

この時期の田んぼは半分乾いて土が固いので、なかなか耕運機のナタ爪が土に入りませんが、稲株が起こせる様に注意して耕してます。

さて、そんなこんなで籾摺りに出して3日目の29日、待望の連絡が有りましたので早速受け取りに!!!

受け取って来た今年の新米です。

今年採れたコシヒカリは7袋ジャスト。(1袋は30kg)
色々な方にアドバイスいただき肥料を増やしたので、昨年より+1.5袋(90kg)増です。

この写真は籾摺りが終わった玄米の状態。
昨年と比べて青い米の量もほぼ同等で、とても良いです!(去年の写真はこちら

今年も新米を早く食べたくて、受け取ったその足で精米に行きました!

今年の夏は昨年以上に暑く、すぐ近くの地域でも白濁が多かったと聞きましたが、さすが六ノ里、ほとんど有りません!

早速、炊いて食べました。

食べた感想は、何故か『こんなもんかなぁ・・・』。

もちろん美味しいですよ。
でも去年新米を最初に食べた時の『凄く美味しい』って程じゃ無い。
もっとも、私の舌の感覚なんて適当でしか有りませんが。(笑)

<訂正>
水の量を少し多めに炊くと、昨年以上に美味かったです。

と言うのは、以下の検査結果の様に、今年はアミロースが昨年よりも低かったのです。
このアミロースが低いと粘りが強くなって、まるで餅米を混ぜた様な食感になるので、普通の水量ではモチモチし過ぎて私の好みに合わなかっただけでした。

そこを考えて、水の量を少し多めに炊いたら美味かったという訳です。(笑)

で、本日「食味値」の検査に出して、結果が出ました。
今年の米作りの「通知表」とも言える検査結果はと言うと・・・

今年も肥料を工夫したのですが、結果は今年も大きく変わらない。

今年も「米作り」の結果をまとめてみました。

この表の数値の変遷を見る限り、相関性が見られないのです。

例えば、図中の青の2020年と2024年を比較して、同じ82点ですが

・水分量は良い方(最適値14〜15%)に変わった。
・タンパクも減少して良い方向(7〜8%が普通。それ以下はもっと良い)に。
・アミロースは数値が低い方に。(18.5〜20%普通で、低いほど美味しい。)

これで何故同じ点数なんでしょう?
正直、何が「点数の違い」なのか良く分かりません。

2020年以来、『タンパクが多いのは窒素分が多いせい。肥料を減らすと良い』と農業指導員からのアドバイスで肥料を減らして来ましたが、点数はほぼ同じで、ただ収量が減っただけ。

今年、地元の米農家さんのアドバイスにも基づき、窒素分が増えてタンパクの数値が悪くなるのは覚悟で、肥料をメーカー推奨量を入れたら収量は大幅増。
しかも点数は過去最高タイ。

でも指導員さんのアドバイスが良くないと言う訳ではありません。
作る田んぼの環境、その年の気候、色々な要素が絡み合っての結果だからです。

農業指導員さん曰く『タンパクが7%を切ると85点以上になる』との事。
なので、来年に向けてまた色々調べて、点数の上がる方法を考えましょう!

ま、食べて美味い米なので、良いのですけどね。(笑)

脱穀しました!2024

本日、脱穀しましたので、その様子を紹介したいと思います。

その前に、少しいつもの前置きから。

暑かった夏も一段落した様で、ここ六ノ里では朝晩涼しいを通り越して若干寒いかな?って日もあります。

秋への季節の移ろいと共に、色々な作物が収穫に向かってます。

今年も栽培している蕎麦、「源蔵寺棚田の再生」に加え、他に「そば茶寮文福笠井」さんの下でも栽培してますが、今年は何処も夏の暑さのせいか育ちが良すぎて大雨での倒伏がひどいですが、

生育は順調で多くの実を付けてくれて、今は30〜40%くらいの黒化率です。
(*黒化率とは、一番上の実の集まりの中で黒く熟した実の割合です。)

もう少し経って、黒化率60%くらいになったら刈り時になります。

稲作の方は、六ノ里では今が稲刈りの真っ盛り。

それぞれの田んぼの耕作者の思いからか、または委託先の都合か、時期に多少のズレはありますが、徐々に稲刈りが進んでます。

以上、ここ最近の六ノ里の様子でした。
それでは記事の本題、脱穀の紹介を始めます!

我が家は先日の記事で書きました様に、少し早めに刈ってハサ掛けして、そろそろ1週間になりますので、脱穀を行います。

脱穀にはハーベスタ(脱穀機)を使います。

脱穀時に不具合が出て作業出来ないのは、天気の都合もありますしマズイので、作業日前に各部点検と動作テストを行います。
今年は脱穀部への動力伝達のVベルトに傷みを見つけましたので交換も行いました。

また、昨年仕舞う際に取りきれなかった古い籾の清掃も行いました。
毎年不思議なのですが、綺麗にしたつもりでも倉庫までの移動(自走してます)の際に、何処からか籾がやゴミが出て来るんです・・・。

脱穀当日、予定通り良い天気です。

脱穀自体は、お昼から始めて遅くとも16時には終わりますので、午前中にハサ掛けの上に雨除けで掛けてあるシートを外したり、脱穀した籾を入れるコンバイン袋の用意を行います。

13時になったので、東の田んぼから始めます。

毎年書いてますが、うちはタカヤマモチ(餅米)とコシヒカリ(ウルチ米)を同じ田んぼで作ってますので、脱穀も分けてしないとならないので、まずはタカヤマモチから脱穀します。

その理由は脱穀終了時にハーベスタ(脱穀機)の中に多少の籾が残るのです。
正直なところは混ぜたく無いですが、かと言って、内部の清掃は凄く時間も掛かりますので、多少混ざるならウルチ米に餅米が混ざる方が美味しく食べられますので先にタカヤマモチ、と言う訳です。

毎年、脱穀作業は家内と2人で行いますが、稲刈りの記事にも書きました様に、今年から同じ移住者仲間も稲作を始めたので、今日は見学に来てもらってます。

彼らもこの後数日のうちに自分の所の脱穀を行いますので、まずは、機械のセットの仕方と注意点を伝え、実際に脱穀してみせます。

少し作業の流れを見てもらったら、実際にやってもらって要領を覚えてもらいます。

最も、始めてだと何かと戸惑う事もあるかと思いますので、彼らが脱穀する際は手伝い(邪魔?)しに行くつもりです。(笑)

東の田んぼのタカヤマモチの脱穀が終わったら、上の田んぼに移動してタカヤマモチの脱穀を終わらせ、続いてコシヒカリの脱穀を行います。

上の田んぼのコシヒカリの脱穀は14時に終わりました。

東の田んぼに移動して、こちらのコシヒカリの脱穀です。

13時から始めて全ての「脱穀」が終わったのが15時過ぎ。

去年より少し終了時間が遅い(と言っても10分くらい)ですが、今年は、まだまだ暑くて途中休憩をしたのと、脱穀の講師もしていたので掛かった時間としては早かったくらいです。

さて、今年の東の田んぼの収穫量。

コシヒカリが7袋で、タカヤマモチ(右に少し離して置いてある)が1袋。

続いて、上の田んぼの収穫量。
コシヒカリが6袋で、タカヤマモチ(左に少し離して置いてある)が1袋。

トータルすると、

コシヒカリが13袋。
2020年が14袋、2021年が12袋、2022年が11袋(植えた量が少ない)、2023年が9袋半なので収量が増えてます!

タカヤマモチは2袋。
2020年が2袋強、2021年が2袋弱、去年が2袋半(多く植えた)、2023年が1袋半なので、こちらも収量増えてます!!

脱穀が終わったので、早速、籾摺り屋さんに持って行きました。
きっと2、3日後には今年の新米が出来上がると思います。
(タカヤマモチは量が少なすぎて乾燥機に掛けられないので、例年通り天日で干した後、あらためて籾摺りに持って行きます。)

以上で、今年の脱穀も無事に終了しました。

肥料を増やした目論見通りに収量が増えて嬉しいですが、後は「食味値」がどうなるか?です。
「食味値」も目論見通りに上がってると良いなぁ。(笑)

稲刈りです!2024

今年も稲刈りの時期になりました。
昨年に増して暑い夏で稲の実り具合が早く、去年よりも1週間早い実施です。

それでは、稲刈りからハサ掛けの様子を紹介してみたいと思います。


稲刈りにあたって、画像の様に、天気予報では来週以降『曇り時々雨』の日が続くみたいで『いつ刈る???』と悩みました

と言うのは、ハサ掛けは乾燥させる意味も有るので、ハサに掛けても雨に降られて濡れるだけなら嬉しくありません。

それともう一つ、考えている事がありまして。

これは昨年まとめた物ですが、この表中の「脂肪酸度」が毎年、数値が大きくなってますが、標準値は10〜20で数値が大きい程、酸化が進んで古米化しているそうです。

この原因として考えられるのが『米を乾かす事に執着するあまり、ハサ掛け期間が長すぎるのではないか』です。

実際、米作り最初の年2020年は、台風が来るので慌てて稲刈りから1週間くらいで脱穀したので、ハサ掛け期間が短くて数値が19だったのかもと考えてます。

あと、稲刈りの時期も、コンバインで刈る他の方と同じか少し遅く刈ってましたので、それにハサ掛け期間がプラスされるので脂肪酸度が増えている原因かと。

ですので、今年は早めに刈って、ハサ掛けの期間はそこそこにと思ってましたので、雨が続いてハサ掛け期間が長くなるのは避けたかったのです。

そんな訳で、天気がこんな感じなら『ハサ掛けを諦めなければならないか』と悩んでましたが、日々の予報が当たらず、実際にはそう崩れる様子も無いので、例年通り、稲刈り→ハサ掛けで行う事にしました。

稲刈り当日の東の田んぼ。

前々日に降った雷雨による水溜まりもほぼ消えて、これなら稲刈り出来そうです。

続いて、上の田んぼの様子。

ここの西側が雨水の溜まりがなかなか消えなくて、やっと消えてもまだ少しぬかるみますが、何とか稲刈り出来そうです。

なお、実り具合はどちらも良さそう。

夜露の濡れも消えた午前10時、それでは稲刈り開始です!!

まず東の田んぼから。

と言っても順番に大きな意味は無く、強いて言えば『ここをやっている間に上の田んぼのぬかるんでいる所が、少しでも乾いてくれないかな』という目論みです。

最初に水口に近い側に植えてあるタカヤマモチを刈ります。

その後、コシヒカリを刈り取ります。

田んぼの乾き具合で『刈った稲束に土が付くと嫌だなぁ』と心配しましたが、何とか大丈夫そうで安心しました。

ここでお昼となりましたので、昼食とします。

昨年の昼食は畦で「おにぎり」でしたが、今年は凄く暑くてあまり食欲が無く、すぐ近くの「Cafe清桜里」に行って、写真のオヤツみたいな昼食にしました。(笑)

さて昼食も済ませたので、ハサ掛けに入ります。

昨年は東の田んぼ、上の田んぼの順で、両方先に稲刈りを済ませてからハサ掛けに入りましたが、少し空模様が怪しいので、先に刈った東の田んぼのハサ掛けを行います。

ハサ木を組んでいると、お隣のお父さんが手伝いに来て下さいました。
いつもいつも何かと気に掛けてくださっていて、本当にありがたいです。

お隣のお父さんの助けもあって、12時半から始めて14時前、約1時間半弱で終わりました。

遠くで雷がゴロゴロ言ってますが、雨雲レーダーを見ると、まだ何とか大丈夫そう。
ですので、続けて、上の田んぼの稲刈りもします。

こちらも、まず水口近くのタカヤマモチを刈って、

それからコシヒカリを刈ります。
14時から始めてタカヤマモチ、コシヒカリの両方刈り終わると約1時間の15時でした。

刈り終えたのでハサ木を出して組んで、稲束をどんどん掛けていきます。

相変わらず雷鳴がゴロゴロ言ってますが、何とか大丈夫そうです。
ちなみにこの日は、郡上八幡辺りは大雨で降水量が基準値を越えたので、長良川鉄道が運休したそうです。

最後にハサに掛けた稲束の上に雨除けのシートを掛けて終了です。

作業が完了したので、この後は、今年から稲作を始めた仲間の所へ。

この仲間も移住者で、『色々やり方を教えるから米作りなよ。そんな難しく無いって』と私がそそのかしたのです。

ですから、本来なら稲刈りもフォローしないとダメだと思うのですが、天気の都合で稲刈りが重なっていて見に行けて無かったのです。

やっと自分の方が終了したので、やっと見に行けました。
流石に初めてで、まだ終わって無かったから、少しだけ手伝いました。

ですが、日没で残りは明日に。

作業を終えて、空は綺麗な夕焼けに。

明日の天気予報は雨になってますが、これなら大丈夫そうで続きが出来そうです。
時間を見て、また覗きに行くつもりです!

さて、週初めの予報では、来週はずっと「曇り時々雨」でしたが、今日の夕方の予報はこんな感じ。

これなら、ハサ掛け約1週間の26日か27日に脱穀出来そうです!
それまでに「ハーベスタ(脱穀機)」を出して来てメンテしなきゃ、です。

田植えしました。2024

2回目の代かきから1週間。
予定通り、昨日24日に苗が届きましたので、本日、田植えを行いました。
今回はその様子を記事にしたいと思います。

本題に入る前に、いつもの前置きから。

田植えの時期になると、畑のイチゴが色づき始めます。

実は、この写真は田植えの前々日の物で、田植え当日の朝には数個ですが真っ赤に色付いていました。
朝食の時に食べましたが、毎年同様、安定の甘さでした!

今年は昨年以上にハクビシン対策で厳重に支柱+ネットで覆ってますので、この後も1発目の大きくて甘いイチゴが食べられそうです!!

続いて、そば茶寮文福笠井さん下の夏蕎麦の様子です。

種蒔きから10日経ちまして、元気に育ってます。
先日の記事に書きましたが思っていたより密に種が蒔けてしまい、密集して芽生えてます。
でも、間引きするのも面倒なので、このままでいきます!(笑)

花が咲くまで何を植えているのか分からないので、そば栽培中の看板も設置しました。
道を走っていても、笠井さんの店舗の中からも良く見える位置・角度としてます。

この夏蕎麦栽培に興味を持って頂き、六ノ里地域づくり協議会 景観整備部が行なっている「源蔵寺棚田の再生」に参加頂ける方が増えると良いなと思ってます。

さて、ここからが本題の田植えです。
毎年書いてますが、まずは水の具合のチェックから。

東の田んぼの様子。

代かき時の足跡も綺麗に平滑になっていて、具合も良さそうです。

水の深さも、ほんのちょっと多いかな?ぐらいですので、水を抜かなくても上手く植えれそうです。

続いて上の田んぼの様子。

こちらも平滑になっていて、これならOKです。

水の深さも、これくらいなら大丈夫。
理想を言えば、もう少しだけ浅くても良かったかな。(理由は後述します。)

この日に向けて、お隣のお父さん家から、今年も借り出して来た田植え機。

今日までの間に各種オイルの量、各部の動き、植え付け部へのオイル補給等、一通りの整備を行なってます。

田んぼに田植え機を入れたら、まずは外周を2周、植え付けしないで回ります。

この2周分の幅が『田植え機を方向転換させる幅』になります。(「枕地」と言います。)
写真の中に田植え機の車輪の跡が見えるでしょうか?(赤い矢印の先)

先程より水の深さを気に掛けてましたが、水深が深いと、この跡が水の中に沈んで見えにくいんです。
今は水が澄んでいるので沈んでいても見えますが、植えていくと水が濁って見えなくなるんです。

もっとも、少な過ぎると田植え機のフロートが土を押して、植えた苗を倒してしまうし、多過ぎると苗が浅く植えられて、最悪浮き上がってしまうので難しいところです。

さて、方向転換の目安を作ったら、いよいよ苗を田植え機に載せます。

が、その前に、まず、苗載せ台(苗が載っている白い所)を左右どちらかの端に寄せておきます。

これは田植え爪が『載せた苗の端から順に取る様にする為』ですが、なぜこれが必要なのか伝わらないと思いますので図にしてみます。

これをしないで、途中から田植え爪が取り始めると、

この図の様になって、苗の下端に隙間ができ、田植え爪が必要量(図中の四角分)が取れなくなります。

では端から取り始めると、どうなるか。

この図の様になって、常に田植え爪が苗を取る部分は苗載せ台の下端に接しているので十分に苗が取れると言う訳です。(分かってもらえたかな?(笑)

9時から始めて、奥の3/4のコシヒカリ分を植え終わったところで休憩。(約1時間)

残りの部分、我が家は田んぼの水に沢水を使っていて夏場でも冷たいので、水口側の手前1/4には寒さに強いタカヤマモチ(餅米)を植えます。

もっとも、ここ最近では、地域の方々と餅つき忘年会をする為と、この時期にヨモギを採ってきて草餅を作って食べる、どちらも楽しいし美味しいしでメインの理由になってます。(笑)

休憩後、残り1/4にタカヤマモチを植えて、東の田んぼの機械植えは終了。
(時刻は10時半。ゆっくり休憩したのもあって、全体で約1時間半弱。)

なお、これから田植え機を上の田んぼに移動させますが、耕運機のカゴ車輪と違って、細い特殊な車輪ですがゴムが付いてますので、そのまま移動出来ます。

さて、上の田んぼを行います。

こちらもまず枕地分を植えずに回ってから、東の田んぼで植えたタカヤマモチの残りを苗載せ台から下ろしてコシヒカリに載せ替えます。
(もちろん、苗載せ台を端に寄せてから載せます。)

上の田んぼは、写真の右端に沿って左方向に順に植え、奥の枕地分を植えた後、最後に写真左側を手前に植えながら戻ってと植えます。

約30分でコシヒカリ分が終了しました。
こちらの方が早く終わったのは、植えて行って戻って来る距離が長いので『植える速度=田植え機を走らせる速度』を早くできるから、です。
もちろん、1年に1回の田植えで、1枚終わらせて慣れたのもありますが。(笑)

この田んぼの水口は手前側なので、手前側の植えて無い部分には、東の田んぼ同様にタカヤマモチを植えます。

タカヤマモチを植えて、機械植え分は終了です。(なんと、全体で約1時間!)

この日は一昨年ここ栃洞に家を購入され、近い将来、移住されるご夫妻が稲作に興味を持たれて、見学に来られてました。

普段から地域づくり活動にも参加いただき非常に助かっていて、この後の補植も手伝って下さいました!!

この写真は機械植えで残ったコシヒカリの苗。
タカヤマモチも同じくらい残りました。

これらを使って、機械で植えられなかった部分を補植していきます。

この作業は家内と見学の奥様にお願いし、私とご主人は田植え機の洗浄を行います。

洗浄は高圧洗浄機で行います。
この日はここまでの写真の様に良い天気でしたので、日向で十分乾かして、後日、可動部分など各部に給油を行い、保管場所に仕舞います。

補植の終わった東の田んぼ。

補植の終わった、上の田んぼ。

今年は、田んぼの準備①の記事で書いた様に、肥料を大幅に変えてますので、これから植えた苗の成長が例年とどう違うのか楽しみです。

以上で、今年の田植えが無事終了しました。
米作りはこれで一段落ですが、これからはどんどん草も伸びまくります!
なので、草刈りを頑張らなきゃ!!

田んぼの準備④代かき2回目

2回目の「代かき」を行いましたので、記事にしてみたいと思います。

毎年書いてますが、2回目の代かきの仕上がり具合は、田植え以降の稲作に大きく影響します。

田んぼ全体が平坦でないと、田植えの際に苗の植え付け深さが一定にならず、悪くすると一部が「浮苗(しっかり植え付けられて無い状態)」になったりします。

また苗が育って来て、水を少なくした際に土が露出しないまでも、水深が極端に浅い所は雑草が生えやすくなります。

なので、しっかりと田んぼ全体が均一になる必要があるのです。

と言う事で、今年もしっかり代かきしましたので、その様子を紹介してみたいと思います。

その前に、少しだけ。(笑)

この日の前日、今年から稲作を始める移住者仲間のところへ監督に。(偉そうに。笑)

と言うのは、耕運機にカゴ車輪での代かきを『そそのかした』手前、ちゃんとフォローしないとダメでしょ?

と言う訳で行って来ましたが、一生懸命、真剣にやられてましたので、きっと美味しい米が出来るのではと思ってます。

では、代かき2回目の様子です。

1回目の代かき同様、まずは水の量のチェックから。
上の田んぼの水量はOK!

東の田んぼの水量もOKです。

水が少ないとカゴ車輪で踏み込んでいっても、なかなか土がこなれてくれないのです。
『飽和状態になって、土が溶けて行かないのかな?』と思ってみたりしますが、さて、どうなんでしょう。(笑)

時刻は9時少し前、上の田んぼから始めます。

タイヤのまま耕運機を移動させて、カゴ車輪に履き替えます。
その理由は・・・何度も書いてもあれなので省略です。(代かき1回目を見てください。)

縦横1回走らせたところ。

1回目でしっかり代かきしましたが、あれから1週間、踏み込んで柔らかくなっていた土も落ち着いてて、走らせるとカゴ車輪の跡が残ります。

ですので、さらに土を練り込む為に、縦横斜めに何度も耕運機を走らせます。

時刻は11時半前、約2時間半で、上の田んぼの代かき2回目終了です。

タイヤに履き替えて移動し、またカゴ車輪に履き替え、東の田んぼを行います。

何度も履き替えるのは面倒ですが、貴重なカゴ車輪を痛めない為には仕方ない。
(付けるとそのまま移動出来る、アタッチメントを作ってみようかな。)

11時半から始めて、途中、お腹が空いておにぎりの昼ご飯を食べて、再開して14時過ぎに終了。
こちらも、大体2時間半です。

代かきが終わったら、田んぼに入れる水のパイプにホースを繋いで、田んぼの中で耕運機に付いた泥を洗い流します。

昨年までは、田んぼの外に出して高圧洗浄機で洗ってましたが、結構、土が付いていて『もったいなくて』中で洗う事にしました。

昨年までの記事では『どちらの田んぼを先に代かきを行うかに理由がは無い』と書いてましたが、今年、東の田んぼを後にしたのには理由が有って、こちらの方が水源からの落差が大きいので、繋いだホースから出る水の勢いが強いからなんです。

耕運機による代かきが終わったら、レーキ(トンボ)で土を丁寧に均して、今年の代かきは終了です。

あとは、26日の田植えに向けて田植え機の整備をして待ちます。

こう書くと1週間有るので余裕みたいですが、各所にどんどん草が伸びてますので、早急に草刈りをこなして行かないと大変な事に・・・なので、全く余裕は無いです。

ですが、里山暮らしには不可欠なので、頑張ります!!

田んぼの準備③代かき1回目

昨日の茅入れに引き続き、1回目の代かきを行いましたので、その様子を記事にしてみたいと思います。

時刻は9時前、水の量が適切でないとまともに代かき出来ないので、まずは水の量の確認から。

「東の田んぼ」の水の具合。
茅がヒタヒタぐらいですので、ちょうど良い。

「上の田んぼ」の水具合。
こちらも「東の田んぼ」同様、良い具合です。

ところで、今年は同じ移住者である六ノ里の仲間が米作りに初挑戦します。

我が家でやっているのは大きな農機を使わない、ハサ掛けして等の『ちょっと昔の米作り』ですが、同じ耕運機を持っているので『そそのかして』いたので嬉しいです。(笑)

今日はその彼らが『耕運機を使った代かきの仕方』を見学に来ます。

彼らが来る前に、燃料の確認・補充を済ませた耕運機と、代かきの際に使うカゴ車輪を「東の田んぼ」のそばに準備しておきました。

ほどなく到着したので、耕運機のタイヤをカゴ車輪に履き替える方法を説明しながら、実際にやって見せます。(詳しい履き替え方法は昨年の記事を参照)

いきなり『代かき体験中』の写真からです。

実際に作業しているのを、一緒に田んぼに入って横で見てもらいながら説明して、半分くらいの所で体験してもらいました。

時刻は10時半で、9時から始めて1時間半。
ここで少し休憩です。

この日は朝は肌寒かったのですが、この時間になると少し暑さを感じます。
夏では無いですが、水分不足で熱中症は洒落にならないので休憩は大事です!

縦横に1回耕運機を走らせた後の、休憩時での「東の田んぼ」の様子。
あれだけ敷き詰めていた茅と笹竹は、カゴ車輪で踏み込まれて見えません。

休憩後、もう1回縦横に走らせましたが、今年は『ニュル』って足裏に感じる粘りの強い所が多くて手間取りました。(春耕起の具合が悪かったのか?)

なので、昨年の記事に書いた方法で柔らかくしました。

良い機会ですので、見学に来ていた仲間にもやってもらいました。(写真がその様子)
ガタイが良く、しかも若いので、力強くこなしてました。

代かきのやり方を一通り見て、見学の仲間達は帰って行きました。
この後は同じ作業を繰り返すので、見ていても同じですから。(笑)

続けて縦横に3度耕運機を走らせ、足裏に感じる感触もそこそこになりました。

時刻は12時30分で、9時から始めて3時間半で「東の田んぼ」終了とします。
手間取ったわりには昨年と同時間なので、上出来です。

お昼になったので、耕運機を田んぼから出して昼食を摂ります。

田んぼの土で汚れているのもあって外でおにぎりを食べますが、たまには自然の中で食べるのも良いです!

昼食後、13時過ぎから「上の田んぼ」の代かきを始めます。

写真にタイヤが写っている様に、カゴ車輪のままアスファルトを走らせないで、ちゃんとタイヤに履き替えて移動させてます。
これも昨年の記事に書いてます様に懲りてますので(笑)

写真は、縦横に1回走らせたところです。

茅と笹竹は踏み込まれて見えませんが、まだカゴ車輪の跡はしっかり残ってます。
この車輪の跡が無くなるまで、そして足裏の感触が良くなるまで耕運機を走らせます。

時刻は15時半前、良い具合になりましたので完成・終了とします。
開始から約2時間半弱なので、なかなか良いペースで完成したと思います。

以上で、1回目の代かきは終了で、2回目は1週間後に実施予定です。

その日まで乾かさない様に(乾くと固くなって2日目が大変)、またオーバーフローさせない様に(肥料が流れ出ると勿体無い)、水の管理に注意しなきゃ・・・。

田んぼの準備②茅入れ

JAから今年の稲苗の到着日を知らせるハガキが届きました。
それによると今年も例年通りの5月24日か25日。

ですので、「代かき1回目」は予定通り、明日5月10日に行います。
本日、それに向け、茅と笹竹を田んぼ入れましたので、記事にしてみたいと思います。

朝9時、某所で笹竹を刈って、軽トラで運んで来ました。

去年の所は全然育って無く(去年、刈り過ぎたのか?)事前に他の刈っても良さそう所を探しておいたので、そこで刈りました。
ですが、昨年に比べると量が少ないかも・・・去年はもっと山盛りだった気がします。

でも、今年は例年より肥料を多く入れてますので、まぁ、良いかな。

「上の田んぼ」の畔に笹竹の半分を下ろします。

田んぼの水量は『少し多いかな』と思ったので、入れていた水を止めました。

続いて「東の田んぼ」にも畔に笹竹を下ろします。

こっちの水量は多過ぎ!なので、こちらも入れていた水を止めました。
さほど気温は高くはならない様ですが、天気が良いので夕方までには減ると思います。

笹竹と茅を入れた「東の田んぼ」。

私が他の作業(タラの木の剪定、他)を行なっている間に、家内が入れてくれてます。
この時期、やる事いっぱいで分業しないと終わっていかないんです。(手伝い大歓迎!)

「上の田んぼ」に笹竹を入れたところ。

アップにすると、こんな感じで、笹竹はランダムに撒いていきます。

続いて、茅を耕運機を走らせる方向に入れます。(理由はこちらを参照ください。)

以上で、代かき準備は終わりました。
明日は朝から代かき1回目を頑張って早く終わらせます!
(早く終わったら、先日の記事の続きをしたいなぁ・・・。(笑)

田んぼの準備①畦整備・春耕起・水入れ

今年も田んぼの準備の季節になりました。
もう少し早く始めたかったのですが、なかなか晴れた日が続かず、やっと行えました。

今回は畦整備、春耕起、水入れまで行いましたので記事にしてみたいと思います。

まず、肥料の散布です。
この作業は多少田んぼが湿っていても可能なので、今回に先立って行ってます。

多くの農家さんが動力噴霧器を使うのですが、肥料(10kg以上)+動力(エンジン)と『半端なく重い』ので、我が家では「グリーンサンパー」(写真のオレンジのリュックみたいなの)で撒きます。

「グリーンサンパー」はオレンジのリュックみたいな所に撒く物を入れ、手に持った筒状の所を左右に振って『重力+遠心力』で肥料を飛ばします。
人力ですが、我が家の様に6aほどの広さであれば、これで十分です。

なお、今年は去年までに比べて肥料を増やしてます。

我が家では出荷する訳ではありませんが『せっかく作るなら美味しい米を』と、指導員のアドバイスを元に食味値を上げる為に、特に「タンパク質」の数値に影響の有る初期肥料を減らしてきました。
しかし、毎年、食味値は変わらず、収量が年々減っていたのです。(詳細はこちらを見て下さい。)

仲間の農家の方に聞いてみると、我が家で使っている肥料は『面積当たりの規定量を減らすと良い結果にならない』だそうです。

これは私が行なっていたのとは正反対で、肥料が多いと食味値が悪いはずなのに、その方々の食味値は我が家より高く(我が家81/専業農家90以上)収量も多いとの事です。

もちろん、田んぼの諸条件が違うので絶対良くなる保証は有りませんが、一度、皆さんが行われている方法を試すべく、仲間の農家さんに肥料の散布データを教えていただき、それを元に我が家の散布量を決めました。

具体的には、基本の肥料を一昨年まで使っていた「有機エムコート088」と「マルチサポートFe」に戻して共に規定量とし、加えて、農家さんが撒いている「牡蠣殻石灰」と「鶏糞ペレット」を規定量散布しました。

さて、結果は・・・これは秋の収穫後にならないと分かりませんが、よくなる事を期待して。(笑)

長くなりましたが、ここから本日の記事です。

肥料を撒いてから2日、ここまで4日ほど天気が良かったのですが、明日から少し崩れそうなので、今日一気に進めます!!!

まずは畦の草刈り。
春先で、そんなに草も伸びてませんが何故刈るのか?
これには理由が有って、後ほど話します。

春先で草も柔らかいので、草刈機はナイロンコードを使います。
ここらでは『紐カッター』なんて呼んだりします。

まず、我が家の通称「東の田んぼ」を片付けて、

続いて「上の田んぼ」の草を刈ります。

では、何故、それほど伸びて無い草を刈るのかと言いますと、畦塗りしやすくするのもありますが、

これです。(赤丸の所、穴が開いてますよね?)

これ、冬の間にモグラが開けた穴、「モグラ穴」なんです。
これを塞いでおかないと、田んぼに水を入れても抜けていってしまうのです。

「モグラ穴」が草の下になっていては分かりにくいので、先に草刈りをするのです。

畔波板を入れた所にも「モグラ穴」が有りました。

畔波板を深くまで(地中35cmくらい)入れてますので大丈夫とは思いますが、ここも念入りに叩いて塞ぐつもりです。

「モグラ穴」を潰すべく、木槌で畦を叩いていきます。

この作業には、もう一つの目的『ダレた畦を叩いて直す』のも有りますが、昨年、畦の修復は行ったので、今年は「モグラ穴」対策がメインです。

とは言っても、写真の赤い線の位置まで持ち上げて振り下ろすので、結構力が要ります。(この写真は、昨年、畦の修復を行った時のものです。)

叩いた後は、こんな感じになります。

「東の田んぼ」を終わらせて、「上の田んぼ」を行いました。
(写真手前から、奥の茅を立て掛けている所まで)

ここで昼前になりましたので、春耕起は午後からにします。

すでに半分終わってますが、耕運機で耕していきます。

1年に2回(春耕起と秋耕起)の事なので、つい、やり方を忘れてしまって・・・。
写真では外周部分を先に耕してしまってますが、これはダメです。

と言うのは、耕運機で耕して行って端まで行くとUターンするのですが、この向きを変える部分を「枕地」と言って、最初は耕さないでおいて、最後に耕すのが正解です。

耕してあると車輪が土を押し退けて掘れてしまって、後々都合が悪いのです。

約1時間ほどで、「東の田んぼ」全面、耕し終わりました。

次は「上の田んぼ」ですが、

ここで、我が耕運機の紹介。

耕運機の紹介は毎年書いている気がしますが、実は、この冬に燃料タンクの大改修を行いました。

以前から、どこからか燃料が染み出していて、長い間に農舎の床に溜まるのです。
分解してみた所、長年の湿気や燃料中の水分で、錆びて小さな穴が開いてました。
ドライバーで突いてみたら、錆だらけで穴が繋がって、大きい物は3mm程にも・・・。(この時点で後戻り出来ない状況になりました。)

開いたものは仕方が無いので、穴にトラスネジを入れてロウ付けで固定、最後に専用のコーティング塗料(ワコーズ社の「タンクライナー」)で内部コーティングしました。

燃料を入れてチェックしましたが、漏れて来ません!!!(当たり前だけど。笑)
これでずっと頑張って働いてもらえると思います!

さて、昼からは「上の田んぼ」です。

ここから始めて、奥を少し残してUターンして耕していきます。

こちらも約1時間程で、終わりました。

見ての通り、四角形では無く異形なので、縁に沿って耕して行くと、徐々にカーブがキツくなって上手くいきません。
耕した跡を見てもらうと分かりますが、真ん中辺りで真っ直ぐになる様に重ねて耕してます。(分かるかな・・・?)

最後に、隅の所は耕した土が集まって高くなっているので、レーキ(トンボ)で均して春耕起は終了です。

春耕起が終わったので、水を入れます。

パイプから出た水が田んぼを掘らない様に、平たい石を敷いて、その上に石を置いて、そこに水が当たる様にしてます。

「東の田んぼ」も同じ様に。

多分、今年も苗が来るのは5月25日頃。
なので、そこから逆算すると1回目の代かきは5月10日。

今日は4月28日なので2週間ほども有りますが、田んぼに引いている水のパイプが我が家のは細く、入りきるまで時間が掛かるので、この日に入れたのです。

上に書いた様に、次は1回目の代かきです。
それまでに「源蔵寺棚田の再生」の事前準備、「タラの芽」を採った後の剪定、あと今年はもう一つ新しい事を始めようと思っているので、とやる事は盛りだくさん。
まぁ、ぼちぼち頑張ります!!!

畝立て専用機の続き

今日は昨年末に記事にした「畝立て専用機」の続きを記事にしてみたいと思います。

その前にいつもの前置きを。(笑)

今年の3月は暖かくなったと思えば雪が降ったりと例年より不安定な天候でしたが、4月になって、やっと春らしくなって来ました。

今の六ノ里は梅の花があちこちで満開を迎えて、いっぱい植えてある所では梅の良い香りが漂ってます。

では、桜は?と言うと、

私の住む栃洞地区、六ノ里でも標高の高い場所でも、これくらい蕾が膨らんでます。
この土日、気温が高そうなので一気に開花し始めると思います。

と言った具合に、どんどん春本番に向かってますので、

車のタイヤもスタッドレスからノーマルへ。
タイヤ交換をすると、やっと春が来た!って感じがします。

さて、ここから本題に入ります。

昨年末の記事中で紹介した様に「平高畝」用のアタッチメントの図面を制作し、地元の鉄工所に制作依頼していたのが出来上がってきました。

これが出来上がって来たアタッチメントで、錆止め塗装もしていただいてます。

実は受け取ったのはもう少し前でしたが、雪が降ったりと気温が低いので塗装を控えてましたが、やっと暖かくなったので作業開始と言う訳です。

これが今回、塗装に使う塗料でプラサフ(下塗り塗料:プライマリーサフェーサー)と農機用の赤色です。

赤色は別に車用でも一般用でも良いのですが、色を選ぶのも面倒なので農機用にしました。(笑)

また、すでに錆止め塗装をしてありますので、プラサフなしで『このまま色を塗っても良いか』とも思いましたが、塗料の馴染み具合が分かりませんので一応塗布します。

まずはプラサフを表裏各2回塗装します。

1回目に塗装して十分乾燥したら、表面が荒れている所は軽くサンディング(磨く)して傷を均してから2回目の塗装を行います。

塗装は下地の仕上がりが、本塗装の仕上がりに繋がります。
まぁ、車やバイクの様な嗜好品では無く、仕事の道具なので多少の傷なんて良いのですが、せっかく作るなら綺麗な方が良いでしょ?(笑)

プラサフが十分に乾燥したら本塗装です。
こちらも表裏に分けて2回塗ります。

この後はと言うと、気温がそれほど高く無いのと塗料の性質か乾燥速度が早く無いので、このまま農舎内に入れて1日以上放置して乾燥させます。

「桜まつり」の準備などで色々他にする事が有って、結果、十分乾燥させたので組み上げてみます。

ネジで固定している箇所以外の穴は畝の幅を変える為の物で、3段階に幅を変えられます。

畝立て専用機を車庫に運んで来て、本体に組み付けてみます。

当然と言えば当然ですが、思惑通りに上手い具合に組み付きます!(笑)

後は、土を掻き寄せるローターと畝立て部との高さの調整が必要ですが、これは実際に使ってみないと決められないので後日とします。

最後にこの畝立て専用機について紹介しておきます。

この機械はホンダのF810と言う耕運機に、今は無い(正確には合併した)「佐野アタッチメント研究所」という会社の畝立てアタッチメントを取り付けた物です。

この写真が通常の耕運を行う時のハンドル位置。
機械の後に人が付いて歩いて行きますので、耕した所を歩いて行く事になります。

通常の耕運ならそれでも良いのですが、畝立ての場合は、せっかく立てた畝の上を歩いて壊す事になります。

そこで写真の様にハンドルを前後逆にして機械の前に立って、後退りで畝立てしていきます。
この作業は固定レバーを緩めてやれば簡単に出来ます。
変速レバーの向きも、簡単に前後逆にする事が出来ます。

平高畝を立てられる畝立て専用機が完成したので早く試してみたいところですが、まだどこの畑も乾きが良く無いので、今はお預けをくらってる状態です。(笑)

もっとも、今年、田んぼに使用する肥料が順次届いて来てますので、先に5月の田植えに向けて畦直しや春耕起とやる事が有ります。

平高畝立ての本番は7月の蕎麦の植え付けですので、合間を見つけて少しずつ畝立てのテストをしていく予定です。