田植えしました。2025

2回目の代かきから1週間。
予定通り24日に苗が届きましたが、その日の夜が大雨で、田んぼの水が深くなったしまいました。

水深を下げるべく1日おいて本日、田植えを行いましたので、その様子を記事にしたいと思います。

が、今回も本題に入る前に、いつもの前置きを。

トマトの雨避けを更新しました。

更新の理由は、今年の大雪で以前使っていた物が潰れてしまったのです。

潰れた理由は、この写真に写っている屋根部に張り回らしたマイカ線(黒いテープ状の物)で、これはビニールシートに雨が溜まらない為に張ってあったのです。

毎年、冬を向ける前にあたってビニールシートや蜂避けの黒いネットは外しますが、このマイカ線は外さないのです。

それで毎年問題無かったのですが、今年の大雪では積もった雪が溶けていく際に、このマイカ線を掴んでフレームを引き潰したという訳です。

ですので、今回の更新で上部が丸く、そのままでも雨が溜まらない物としました。

設置後、すでに今年のトマトを植えてあります。
周りの透明なシートは、まだ冷たい風が吹く日がありますので、その風除けの為です。

毎年、田植えの頃はイチゴが赤く色付いて来るのですが、今年はまだ小さく青いです。
去年は、こんな感じでした。

これは大雪で雪が消えるのが遅かったからか、上に書いた様にまだ冷たい風が吹く日があるからでしょうか。

作物は何かと遅いのですが、雑草だけは1雨毎にどんどん伸びてます!

今なら伸びた雑草も柔らかくナイロン・コードで簡単に刈れますので、時間を作っては刈っていきます。

写真の場所は、冒頭に書いた様に田植えを1日延ばしたので、その日に行いました。

さて、それでは本題の田植えに入ります。

東の田んぼです。
1日置いて、水深はどうでしょう。

もう少し浅くても良いかな?と思いますが、まぁ、このくらいならOKかと。

水深が深いと何が良く無いのか?
これは田植え機の車輪の跡が見えにくいからです。

田植えの前に田んぼの外周を2周、植えないで走らせます。
田植え機が旋回するスペース、これを枕地と言うのですが、それになります。

この2周分の内側の車輪の跡まで植えたら向きを変える目安にしますが、水が多いと車輪の跡が見えなくて苗を植えすぎてしまうのです。

植えすぎるとどうなるか?
最後に枕地を植える際に、車輪でこの苗を踏み潰してしまうのです。
踏み潰しても案外苗は強いので、そのまま育ってしまうのですが、これが刈り取る際に邪魔になるのです!

上の田んぼの様子。

こちらも、このくらいならOKです。

単純な話、水が多ければ抜けば良いのです。
ですが、貧乏性なのか、代かき前に入れた肥料の水に溶けた分が流れ出てしまうのが勿体無いと思ってしまうのです。(笑)

さて、水の具合は問題無いので、田植えに入ります。

お隣のお父さん家から、今年も借り出して来た田植え機。
クボタの歩行型田植え機「S 1ー25D S」です。

今年も各種オイルの量、各部の動き、植え付け部へのオイル補給等の整備を事前に行なってます。

コシヒカリの苗です。
今年の苗は例年より少し大きいですが、小さく弱々しいより安心です。

東の田んぼ、10時前から始めて、約40分程でコシヒカリを終え終わりました。
ここから餅米のタカヤマモチを植えます。

過去の田植えの記事にも書いてますが、我が家は田んぼの水を沢から直接引いてますので非常に冷たいのです。

水が冷たいと苗が育ちにくくなりますので、冷たい水にも強い餅米を水口に近い側に植えています。

時刻は11時前。東の田んぼの機械植え終了。

角の部分など機械で植えれない所は手植えで補植しますが、先に上の田んぼを済ませます。

時刻は11時、これより上の田んぼを行います。

写真は無いですが、こちらも枕地を取ってから、写真の手前から奥の方向に植えていきます。

約1時間で、上の田んぼの機械植えも終了。

ここの水口は手前側なので、こちらも手前側はタカヤマモチを植えてあります。

補植の終わった東の田んぼです。

機械で植え終わった上の田んぼ。
奥の方で家内が補植を行なってます。

この補植ですが、稲刈りの時を考えないで、欲張って隙間の無い様に植えてしまうと、稲刈りの際に手で刈る分が増えてしまいます。

稲刈り機で刈った分は機械が束ねてくれますが、手で刈った分は手で束ないとならないので、これが多いと時間が掛かるし凄く大変になります!!

補植をしてもらっている間に、田植え機の洗浄を行います。

高圧洗車機で隅々まで土を洗い落として、このまま夕方まで自然乾燥させます。
1日くらい良く乾燥させてから各部に給油をしながら不具合が無いか確認した後、返却します。

苗箱も、この時に高圧洗車機で一緒に洗います。
こちらは乾燥後、JAに返しに行きます。

以上で、今年の田植えが無事終了しました。

茅を入れなかったり、代かきのやり方を変えたりと今年も工夫してますが、これから植えた苗の成長が例年とどう違ってくるのか楽しみです。

以上で、米作りは一段落ですが「源蔵寺棚田の再生」の圃場整備も有りますし、冒頭に書きました様に、雑草が容赦無く伸びてきますので草刈りを、とか・・・。

まぁ、ぼちぼち頑張ります!

田んぼの準備③代かき2回目

2回目の「代かき」を行いました。

代かきは、田んぼ全体が出来るだけ平滑になる必要があります。

凸凹が大きいと苗が育って来て水を少なくした際に、水深が浅い所が出来ます。
するとそこは雑草が生えやすくなって、雑草が生えると稲の成長に影響が有りますので、今年もしっかり代かきしました。

と言う事で、今回はその様子を紹介してみたいと思います。

が、その前に今回も前置きを。(笑)

先日、R7「源蔵寺棚田の再生」第2回目の事前準備を行った圃場の耕起を行いました。

土の中から草の根をアメリカン・レーキを使って取り出す作業が、耕しておくとやりやすいので第2回目までに耕したかったのです。

抜根してもまだ草の根のひどい所も有りますので、全体を4往復ほど耕す事になりましたが、1日掛けて写真の様に綺麗になりました。

*『これで第2回目の作業が楽に』と思ってましたが、残念ながら開催日がけっこうな大雨で、翌日が良い天気になっても土が濡れていると草の根の除去が出来ません。
よって作業が出来ないと判断し、第2回目は中止となりました。

耕運機を源蔵寺まで運んでますので、ついでに昨年の圃場も耕してます。

ここの圃場は7月末に蕎麦の種蒔きを行いますので、それまでに耕起して畝立てすれば良いのですが、昨年のこぼれ種で蕎麦が芽吹いてますし、草も生えてきてますので耕しておいたのです。

耕し終わった昨年と今年の圃場の全景です。
一昨年の今頃に比べると、あの荒れ果てた耕地が普通の耕地になってます。

第2回目を行う予定だった日の翌日、周辺の草刈りを実施してます。

と言うのは、この時期、雨が降ると一気に雑草が伸びます!!!
伸びると草刈りが大変になるので、時間が取れた時に草刈りするに限ります。

そうそう、1回目の代かきの記事に書いた、そば茶寮文福笠井さん下の夏蕎麦。
今はこんな感じで、すくすくと育ってます。

去年同様に、そば栽培中の看板も設置してます。

さて、それではここから本題です。

5月20日、代かき2回目実施日の東の田んぼの様子。

代かき1回目の記事で2回目は19日と書いてますが、昨日は水の量が少し多かったので、1日延ばしてます。

と言うのは、1回目の代かきでは土が溶けてくれるの期待して水を多めにしてましたが、耕運機での代かき後に平滑具合を確認したいので、今回は少なめにしてます。
(代かきが終わって直ぐは水が濁っていて、土の高い低いが目視出来ないのです。)

上の田んぼの水の具合。

こちらも同様に、少なめにしてます。

田んぼの中の様子ですが、1回目の代かきの際のカゴ車輪の跡が見えてます。

昨年までと耕運機を走らせる時間は変わらないのに、カゴ車輪の跡が残ってます。
これはあくまでも予想ですが、茅を入れて有ると茅の茎で土が『裏漉し状態』になって、同じ時間でも土がより細かくなっていたのかもしれません。

ですが、今年は土をあまり細かくしないのが目標なので、これは狙い通りになっているのかもしれません。

毎年遅くとも9時には開始しますが、代かき前に片付けておく事が有ったので、今年の開始は10時から。

カゴ車輪に履き替える写真は、同じなので省略。(笑)

時刻は13時過ぎ。約3時間で、上の田んぼの代かき終了。

耕運機を縦方向(写真の手前〜奥)にローターを回しながら全体を走らせた後は、横、斜めとローターを回さずにカゴ車輪で踏み込むだけにして走らせました。

カゴ車輪の跡が残ってますが、この後はレーキ(トンボ)で均します。

お昼を挟んで、東の田んぼの代かきを行いました。

写真は13時半からスタートし、奥行き方向が終わったところ。
この後、横方向、斜めと行い、その後、カゴ車輪の跡を消す作業を行い16時に終了。

なお、こちらのカゴ車輪の跡を消す作業はレーキではなく、ウエイトを付けてちょうど良い高さにした平板を引いて均しました。

最初は耕運機を走らせながら平板を引いてましたが、向きを変える際に上手く行かないので、終わってから人力で引いて均しました。
ここは耕運機にアタッチメント的に何かしら均す機構を考えて付けたいと考えてます。

なお、耕運機を洗う様子、カゴ車輪を履き替える様子は、こちらも省略です。(笑)

以上、代かき2回目の記事でした。

さて、代かきが終わりましたので、次は田植えです。

24日か25日には苗が届きます。
その間、田んぼの土が落ち着きますので、苗が届いたら直ぐに田植えの予定です。
(苗が届いて日にちを長くおくと、苗が弱ります。)

田植えまでの間は、そこら中の草刈りがメインとなります。
が、少しは遊びの時間が取れると良いなぁ。(笑)

田んぼの準備②代かき1回目

1回目の代かきを行いましたので、その様子を記事にしてみたいと思います。

ですが、その前に、いつもの前書きを。
今回は、ここ最近の里山暮らしの様子です。

まずはタラの木の剪定。

ここに越して以来、荒れていた自宅周辺を整備してきましたが、綺麗になった場所にはタラの木が生えてきてます。

毎年4月の中頃、桜の咲く時期になるとタラの芽が採れます。
そして、その時期が終わると、写真の様に1mくらいの高さで芽が出て来る位置を見定めながら剪定してあげます。

では何故剪定するかと言いますと、タラの木は1年で1mくらい伸びるのですが、放っておくとどんどん大きくなってタラの芽が採りにくいです。

それと、タラの木は大きくなると養分を吸い上げれなくなるのか枯れてしまうのです。
せっかく春の恵みのタラの芽が採れるのですから、出来るだけ長く枯れないで育って欲しいのです。

なお、毎年新しい株が生えて来て、今では300本は軽く超えてます。
なので、全て剪定するには延べ3日は掛かります。

続いて、そば茶寮文福笠井さん下の夏蕎麦栽培です。

まずは耕運機でよく耕します。

それから畝立て専用機で畝を立てて、種まきごんべえを使って種を蒔きます。
蒔いたのは夏蕎麦として良く使われる北早稲という品種です。

昨年の秋蕎麦で、ごんべえのメーカーの推奨蒔き量で蒔きましたが、量が多かったみたいで倒伏で収穫が大変でした。(蕎麦は混み合って育つと倒れやすいそうです。)

ですので、一昨年行って倒れなかった手蒔きの時と同等を狙って、蒔き量を減らしてみました。

8日目にはこの様に芽が出てくれました。

昨年の夏蕎麦は5日で芽が出てましたが、今年は種蒔き後に雨の日が続いたり、少し肌寒い日が有ったりと発芽にはあまり良くない天候条件でしたので、時間が掛かったのでしょう。

なお、そば茶寮文福笠井さん曰く『夏蕎麦はあまり美味しく無いからなぁ』だそうで、収穫物にはあまり期待しませんが、この圃場は店舗内からも良く見えますので景観作物としての意味合いから栽培してます。

それと、まだ蕎麦栽培3年目で方法が確定していないので、畝立て幅や上にも書いた様に蒔き量を変えて試してますので、テストになるのです。

一昨年開墾した圃場は、今年はサツマイモと大豆を栽培します。

と言うのは、昨年は倒伏が一番の原因では有りますが、収穫が面積的に大変でした。

そして今年は、この圃場、昨年開墾した圃場、そば茶寮文福笠井さん下の圃場に加え、今年開墾する圃場が加わるのは、たとえ倒伏しなかったとしても、もっと大変と思えるのです。

ですので、少し圃場の量を減らしたいと思ったからです。

今はサツマイモの植え付け時期なので、耕運機で耕した後、畝立て専用機で畝を立てます。

が、元が田んぼなので、昨年より畝幅を狭くしたにもかかわらず、圃場の作土が少なく畝の上部が平面になりません。

そこで、もう少し土を集められる様にと、畝立て専用機に改造を施します。

土をもっと集まられる様に、写真の銀色の部分を延長しました。
図面を描いて地元の集山鉄工所にて、制作いただきました。

組み付けてみると、こんな感じになります。
左右それぞれ110㎝伸ばしてます。

6月になったら大豆用に畝立てしますので、その結果によっては、まだ改良するかもしれません。

さて今回も前置きが長くなりましたが、そろそろ本題に入ります。

今日の本題、代かきの1回目について書いてみます。

代かきに際して大事なのは田んぼの水の量ですが、今年は例年とは違ってます。

東の田んぼの水量は、このくらい、ほぼ土が隠れるくらいに。

上の田んぼは、少し水量が少ないので、

急遽パイプを1本追加して、どんどん水を入れていきます。

例年と違うと書きましたが、今年は代かきの際に茅を入れ無いのです。

と言うのは、『穂肥の時期に茅が分解されて、食味値を下げるタンパク分が増える原因の窒素分が増えているのでは無いか』と考えたのです。(詳細は以前の記事を参照ください

茅を入れて耕運機のカゴ車輪で踏み込むなら、茅が浮かないように水はヒタヒタにしますが、今年は入れないので多くしてます。

また、水量を多くするのには、理由が有ります。

代かきについて調べてみると、トラクターでの代かきでは表層のみを水羊羹程度の硬さとし、それ以下は出来るだけ団粒構造を壊さない様にするのが土に酸素分を多く含ませれるので良いそうです。

代かきで大事な、圃場の表面を均一な高さにする為に、カゴ車輪を付けた耕運機で何度も走らせて土をこねて均一な高さにしますが、あまりに何度も走らせるので団粒構造を壊しているのでは無いかと思ったのです。

我が家は耕運機ですので、トラクターと同じ事は出来ませんが、それに近くするには?と考え、水を多くしてカゴ車輪で土をこねるのと同時に、耕運ローターを表層近くで回して作土を水に溶かす様にすれば、何度も走らせなくても表面を均せるのではと考えたのです。

しかし、尾輪を目一杯伸ばして耕す高さを調整しても、そこそこの深さで耕運ローターが回ってしまいます。

ですので、耕運機のハンドルを少し持ち上げる様にし、耕運ローターを水面近くだけ回る様にして行ってみました。

終了後、両腕がパンパンになりました。(笑)
来年までに尾輪で最適高さとなる様、改造を施すかもしれません。

ところで、茅を代かきの際に入れないと書きましたが、茅を入れると土の量が増えると同時に、土質が良くなります。

でも、その茅を入れないとなると、その効果が期待できません。

ですので、今年から代かきの際では無く、秋耕起の際に入れる事にしてます。
写真の様に、秋に茅を刈って畔波板で囲った場所で1年掛けて腐葉土にして、それを混ぜ入れるのです。

上の写真で秋に目一杯だった茅は、一冬経った時点でこの様になります。

ここに、これから先に刈った草も足しながら、時々、かき混ぜて腐葉土を作って秋耕起に混ぜ込むのです。

なお、茅や雑草を腐葉土にするには、有機分の分解を促進する石灰窒素を入れると早くできるのですが、タンパクを増やす窒素分が多くなる可能性があるので使いません。

それでは、代かき1回目を始めます。

代かきする田んぼのそばで、カゴ車輪に履き替えます。
(理由はカゴ車輪でアスファルトを走行すると、カゴ車輪を壊すからです。)

10時から始めて、この写真の時点で12時過ぎ。

約2時間ほどで、上の田んぼの代かき1回目終了。
水の量が多いので良くわかりませんが、大体均一になってると思います。

上の田んぼが終わったので、面倒ですがノーマルタイヤに履き替えて、東の田んぼのそばに耕運機を移動し、カゴ車輪に履き替えます。

良い時間なので、ここで昼食とします。
下半身が土でドロドロなので、農舎でおにぎりの昼食です。

昼食後、13時から始めて15時過ぎ。
こちらも約2時間で、代かき1回目終了です。

代かきの様子は、過去の記事でいっぱい書きましたので、今年は省略してます。(笑)

代かきが終わったら、一度、綺麗に洗っておきます。

例年なら、1週間後に代かき2回目を行うので、そのまま乾かして農舎にしまうのですが、先日の記事に書いた「源蔵寺棚田再生」の抜根した圃場を、その1週間の間に耕したいので洗います。

源蔵寺までは軽トラに載せて運ぶのですが、いくら軽トラとは言えドロドロのままでは荷台が汚れるし、何より積み込みの際、泥で滑っては危ないからです。

以上、代かき1回目の記事でした。

代かき2回目は、上にも書きましたが、1週間後を予定しています。
その間、源蔵寺を耕したり、そこら中で伸びてきている草を刈ったりと何かと忙しいですが、ぼちぼち頑張ります!

田んぼの準備①畦整備・春耕起・水入れ

いよいよ今年も、田んぼの準備の季節になりました。

今年は4月末まで本業で平日は町に居て、週末に戻っても「善勝寺桜 桜まつり」や「源蔵寺棚田の再生」の準備とかで、結局、去年と同じ時期となりました。

今回は田んぼの準備の第一弾として、畦整備〜春耕起〜水入れまで行いましたので、記事にしたいと思います。

ですが、最近してないので、久々に前置きを。(笑)
今回の前置きは、春の栃洞の景色を紹介します。

我が家のすぐ側の枝垂桜が、今が満開。

周りの桜が終わった頃に、毎年、綺麗な花を付けてくれます。
枝垂桜で花も八重なので、最盛期は木全体が花でワサッと言う感じになります。

ただ、今年の大雪で北側の枝が折れたのが影響したのか、大雪そのもののせいなのか、今年の花は少し小ぶりな気もしてます。

我が家の「甚七桜」は、そろそろ終わり。

我が家の屋号が「甚七」だったそうなので、勝手に「甚七桜」と呼んでます。
この桜は、最初、薄桃色の花で始まって、終わりになるにつれて白い花になります。
最後は葉が出て来て、薄緑になって終わりですが、他の桜に比べて長い間咲いてます。

今年は一番良い時期に仕事でゆっくり楽しめなかったのが残念です。
が、来年もまたチャンスは有るので楽しみにしましょう。

桜の時期には、我が家の前の斜面にはカタクリの花が咲き出します。
写真の桃色の花がそうです。(右手の葉っぱは、ギョウジャニンニク)

で、豆知識を言うと、この花の根から採れるのが、本当の片栗粉。
今はカタクリ自体が少なくなってますし、ワラビ餅の蕨粉、くず餅の葛粉もですが、根を掘って集めてでは効率が悪過ぎて、大量生産は出来ないのでしょうね。

カタクリは、この斜面全体に育ってます。

毎年、草刈りをして綺麗に保っているからか、生える面積が増えている様な気もしてます。・・・が、気のせいかも。(笑)

先達さんから引き継いだ梅畑。
実の採取のし易さと将来の枝振りを想像しながら、毎年少しずつ剪定を続けてます。

花の時期には微かではありますが、良い香りが漂って木の下にいるだけで気分が和らぐのですが、こちらも今年はそんな時間が取れませんでした。

本業は大好きですし、私の腕を信頼して呼んでいただけるのも光栄ですから、贅沢な悩みです。

今の時期にはとっくに花は終わって、小さな小さな梅の実が出来始めてます。

梅の花に代わって、この時期になるとワラビが出てきます。

移住してすぐの何も知らない頃は、雑草で梅の木の下が荒れるのが嫌で、伸びたそばから刈るを繰り返したのですが、そのうち、出てくるワラビが細くなってしまいました。

色々と調べてみると、刈り方が有るそうです。
それは、夏前に一度伸びたのを雑草と一緒に刈ります。

するとその後は、ほぼワラビだけ(多少の雑草も伸びますが)が大きく伸びるので、そのまま秋に枯れるまで放置して、冬前に刈るのが良いそうです。

こうすると、夏から秋の間、雑草に邪魔されず大きく伸びたワラビの葉が、たくさんの陽の光を浴びて根に栄養を溜め込めるのだそうです。

さて、少しのつもりが、大変長くなりました。
それでは、本題にまいりましょう。

田んぼの準備、まずは畦の草刈りを行います。

春先で、そんなに草も伸びてませんが、畦部分を綺麗に刈ります。
この時期は草も柔らかいので、草刈機はナイロンコードを使います。
ここらでは『紐カッター』、もっと略して『紐』なんて呼びます。(笑)

田んぼの周辺をぐるっと一周、こんな感じに綺麗に刈ります。

なぜ草が伸びてないこの時期に草刈りをするかと言いますと、「モグラ穴」を分かりやすくする為です。

写真の中央に穴が見えると思いますが、これが冬の間にモグラが開けた穴です。
「モグラ穴」をちゃんと塞いでおかないと、田んぼに水を入れても、そこから抜けて溜まらないのです。

東の田んぼに続いて、上の田んぼも畔波板部分も、

そうで無い部分も、綺麗に草刈りを済ませます。

草刈りが終わったら、水抜き部分を埋め戻します。

例年は秋に埋め戻してそのままですが、今年は大雪で春先に田んぼに雪解け水が溜まってました。
なので、それが抜ける様にと開けておきましたが、後日、代掻きを行うのに水を溜めないとならないので、盛った土が固まる様にと早めに埋め戻します。

もちろん雨が降った際に、撒いた肥料が流れ出るのも嫌ですからね。

こちらの水抜き部も、同様に丁寧に漏れない様に埋め戻します。

以上、ここまでを4月28日の午後に実施しました。

続いて翌日、4月29日朝、まずは畦の修復から行います。

畦の上に立って写真の大きな木槌で、外へ押し上げる様に畦を叩いていきます。
こうする事で、昨年1年で形の崩れた畦を修復すると共に、「モグラ穴」も塞ぐ事が出来ます。

畔波板の所は、畔波板に沿って上から木槌を強く落とす(押さえ込む)様にして、冬の間に畔波板に沿って動いて出来た「モグラ穴」を塞いでやります。

本来は「畦塗り(あぜぬり)」と言って、水で練った土を鍬で畦に塗り付けます。

私はお隣のお父さんから、この鍬での「畦塗り」を教えていただきましたので、以前はやりました。(過去の記事で、綺麗に鍬で塗った畦塗りも見れると思います。)
しかし、これも当然難しく、中腰姿勢が続くので腰痛持ちには良くないのです。

最近はトラクターに専用の「畦塗り機」を付けて、土手状に成形するのがスタンダードの様ですが、これはお金が掛かるので我が家では論外。

ですので、最近は横着して、この方法で済ませてます。

以前、テレビで見た方法では一度水を入れてみて、水が抜け出ているところを見つけて、肥料袋の切れ端を丸めて「モグラ穴」に突っ込んで塞いでました。

が、私の様な横着な人間は、秋に回収するのを絶対に忘れます。自信が有ります!
そして、そのまま草刈りをして劣化した肥料袋をナイロン・コードで砕いて、そこら中に飛散させるのがオチです。(笑)

東の田んぼが終わったら、上の田んぼも同様に行いました。

上の方で叩くと書きましたが実際には、木槌を持ち上げ、柄の終わりの側の手を支点に、重さで円弧を描くように落とし畦に当てる、そんな感じ。

言葉で書くと簡単そうですが、これが難しく変な力が腕に入って、畦に木槌が平行に当たらないんです。
上手く当たるとパァーンみたいな綺麗な音がして、当たった所は綺麗になりますが、
これがなかなか綺麗に当たらないんです。(杵と臼で餅つきするのに近いかも)

そのうち木槌を持ち上げる手が疲れてくると、早く終わらせたくて変な力が入って・・・かえって、やり直す回数が増えての悪循環。

まぁ修行の様な心持ちで、頑張りました!!!(笑)

畦の修復が終わりましたが、昼ご飯にはまだ時間がありますので、水を溜める枡の掃除も行います。

我が家の田んぼに使う水は沢から引いて来ており、途中、一度道路の下を潜るのでサイフォンになっていて、写真の枡に溜まります。

引いて来ている先が沢なので、当然、砂も流れて入りますから、1年の間に底に溜まった砂を田植え前に綺麗に取り除きました。

ここでお昼になりましたので、春耕起は午後からにしてお昼にします。
今日は天気が良いので、おにぎりを田んぼの畦でいただきます!

昼食後、畦の修復も終わり、肥料も撒き終わったので耕運機で耕していきます。

やり方は北側の縁に沿って耕運機で耕して端まで行って、向きを変えて耕した横を耕して、を全体に繰り返します。

端の向きを変える部分を「枕地」と言って、向きを変える間は耕せないので、最後にグルッとその部分を回る様に耕します。

約1時間ほどで、上の田んぼの春耕起が終わりました。

角の部分や耕運機の向きを変える所は、耕運機の性質上、耕した土が溜まって高くなりますので、そこは最後にレーキで均しておきます。

続いて、東の田んぼを行い、こちらも約1時間程で、終わりました。
(作業後の写真は、毎年同じなので省略)

ところで、去年の記事に書いた耕運機の燃料タンクの漏れ修理は大成功で、一冬倉庫に仕舞っておきましたが、どこからも燃料が染み出していません。(当たり前だけど。笑)

さて、春耕起が終わったので、田んぼに水を入れます。

パイプから出た水が田んぼを掘らない様に、平たい石を敷いて、その上に石を置いて、そこに水が当たる様にしてます。

我が家の田んぼは、引いている水のパイプが細いので、他の田んぼの様にみるみる水が入っていく様にはなりません。

東の田んぼにも、同様に水を入れます。

こちらも平たい石を敷いて、その上に石を置き、パイプから出た水が田んぼを掘らない様にしてます。

「東の田んぼ」も同じ様に。

多分、今年も苗が来るのは5月25日頃で、我が家は代掻きを2回する(初期雑草が生えにくいんです。)ので、田植えから逆算すると1回目の代かきは5月13日頃。

今日は4月29日なので、まだ3週間ほども有りますが、今年試してみたい事が有って早めに入れたのです。

と言うのは、これまで水を入れる時は沢水を昼夜通して溜まるまで入れ続けたのですが、これだと『田んぼの底の方の土まで冷え切ってしまうのでは?』と思ったのです。

実際に、田植え後に土の底の方に手を突っ込んでみると、凄く冷たくて、まるで昔の冷害の時の様に、苗の初期生育にも悪影響があるのでは?とも思ったのです。

そこで実験として、まだ田植えまでには日数があるので、その間、日中の陽の当たる暖かい時間だけ水を入れてみて、底の方の土がどうなるかを試したかった訳です。

以上で、今回の記事を終わります。

次の田んぼの準備は、先に書いた様に3週間先の1回目の代掻きです。
少し時間が空きますが、それまでに「源蔵寺棚田の再生」の事前準備、「タラの木」の剪定、ナメコの原木栽培の菌打ち・・・他にも有ったかも。

やる事は盛り沢山ですが、今年も、ぼちぼち頑張ります!!!

来年の田んぼの準備

本題に入る前に、ここ最近の様子から。

11月になりまして、ここ六ノ里では最低気温が5度を下回ってきて、紅葉が山の上から、徐々に里に降りて来てます。

今年は暖かいので、紅葉の始まりが例年より1週間ほど遅いですが、もう数日もすれば家の周辺も良い彩になるのではと思います。

蕎麦の刈り取り→脱穀がやっと終わり、今は最後の仕上げの天日乾燥を行ってますが、それももうすぐ完了します。

さて、以前の記事の様に蕎麦に翻弄されて来ましたが、その合間を見て来年の田んぼに向けての準備は進めてきてますので、今回はその様子を記事にしてみたいと思います。

10月、米の脱穀が終わり、蕎麦の刈り取りにはまだ間が有りますので、茅刈りを行ってます。

この作業、例年なら11月の終わりか12月に入って茅が枯れてから行ってましたが、枯れてからですと茎に蓄えられている養分が根っこに戻ってしまうので、お盆過ぎくらいの、まだ穂が出ていないうちが最適だそうです。

ですが、蕎麦にかまけて時間が取れず、この時期になってしまいました。
密生して高く伸びてしまっているので刈るのが大変でしたが、根元を縛って草刈機で刈り倒していきます。

刈った茅の束は、まだ青々として水分量が多く重いので、集めて1箇所に積んで乾いて軽くなるのを待ちます。

ある程度乾いたら、軽トラに積んで田んぼまで運びます。

田んぼに運んだら、例年なら写真の様に立てて縛って、来年の春まで保存しておくのですが、今年は行いません。

と言うのは、

『食味値を上げるには、タンパク分を減らす為に、肥料を抑えた方が良い』と農業指導員のアドバイスで、毎年、肥料を抑えて来ましたが、結果は点数は変わらず収量が減って来てました。

点数が上がらないのに収量が減るのは気に入らないので、六ノ里の米農家さんのアドバイスもあって、今年は土作りの肥料を入れた上に『一発肥料』もメーカー規定量を入れてみましたら、収量も増えて点数は過去最高となりました。

では、『何がタンパク分を増やしているのか?』を考えたのですが、思い当たる事が一つあります。

我が家では、作土の量を増やす為と土質を良くする狙いで、毎年、代かきの際に写真の笹竹(山にしている分)と、

冬の間立てて保存した茅を田んぼに並べて耕運機で踏み込んでいるのですが、どうもこれが原因では無いか?と思ったのです。

色々と調べたところ、有機エムコートの様な『一発肥料』は田植え後と出穂・開花時期の2回に分けて効くそうです。

では、代かき時に踏み込んだ茅は土中で分解が進んでいき、特に夏場の高温時にさらに分解が進んでいきます。

なので『一発肥料』の2回目が効く頃に『茅の肥料分も効いてしまっているのでは?』(上の図の赤斜線部分)と推測したのです。

この推測からすると、『春に入れた茅が、秋にはどんな状態か?』が気になります。

そこで、田んぼの中を数箇所掘って確かめてみました。

写真の様に、大量に入れた茅はほぼ残ってません。
これは綺麗に分解され肥料分になったと思われるので、先の推測も間違って無いかと。

ただ、昨年は『一発肥料』では無い有機アグレットを使ってます。
これは穂が出る頃にもう一度肥料が必要(穂肥)ですが、それを行ってません。

となると推測からすれば、ちょうど穂肥の必要な頃に茅の分解が進んで、穂肥代わりになって余分な肥料にはならない筈ですが、収量は落ちてます。

まぁ、これは初期の肥料分が少な過ぎて、田植え後の稲の初期生育が悪かったのかもしれません。

と言うわけで、今年から茅の使い方を変えてみます!

刈って干しておいた茅は、写真の様に畔波板で囲った中で草刈機で細かくします。

チッパーと言う機械を借りて来て細かくすると良いのですが、実は借りて来ても、この場所まで運び込めないので草刈機なんです。(笑)

これを来年1年かけて分解させ堆肥にして、再来年の春耕起の際に田んぼに入れます。

では、来年春の分は?と思われるでしょうが、茅が悪さをしていると言う推測を確実にする為に来年は無しとしてみます。

でも、本当にこの推測が全てかと言えば、そうでは無いと思います。
ですが、ここまで茅を入れてるのは我が家だけなので、まずは茅からやってみます。

はてさてどうなるか?は、来年の秋のお楽しみです。

今年の米が出来ました!2024

先日の記事で「籾摺り」に出していた「米」が出来上がりましたので、記事にしてみたいと思います。

去年は新米が出来上がるのが待ち遠しくて籾摺り屋さんに電話しましたが、今年はおとなしく、来年の米作りの準備をして待ってました。

まずは先日脱穀した際に藁(わら)がいっぱい出ましたので、去年の使い切れなかった分を田んぼで燃やしました。(写真は秋耕起の日に撮りました。)

昨年もご近所の畑をしておられる方に大量に貰ってもらったのですが、それでも余ってしまうのです。

野焼きは何かと問題になる様ですが、ここは「ど田舎」ですし肥料としては有効なので、そこはお許しいただくと言う事で。

藁を燃やした翌日、秋耕起を行いました。
まず上の田んぼを行って、

その後、東の田んぼを行いました。

この時期の田んぼは半分乾いて土が固いので、なかなか耕運機のナタ爪が土に入りませんが、稲株が起こせる様に注意して耕してます。

さて、そんなこんなで籾摺りに出して3日目の29日、待望の連絡が有りましたので早速受け取りに!!!

受け取って来た今年の新米です。

今年採れたコシヒカリは7袋ジャスト。(1袋は30kg)
色々な方にアドバイスいただき肥料を増やしたので、昨年より+1.5袋(90kg)増です。

この写真は籾摺りが終わった玄米の状態。
昨年と比べて青い米の量もほぼ同等で、とても良いです!(去年の写真はこちら

今年も新米を早く食べたくて、受け取ったその足で精米に行きました!

今年の夏は昨年以上に暑く、すぐ近くの地域でも白濁が多かったと聞きましたが、さすが六ノ里、ほとんど有りません!

早速、炊いて食べました。

食べた感想は、何故か『こんなもんかなぁ・・・』。

もちろん美味しいですよ。
でも去年新米を最初に食べた時の『凄く美味しい』って程じゃ無い。
もっとも、私の舌の感覚なんて適当でしか有りませんが。(笑)

<訂正>
水の量を少し多めに炊くと、昨年以上に美味かったです。

と言うのは、以下の検査結果の様に、今年はアミロースが昨年よりも低かったのです。
このアミロースが低いと粘りが強くなって、まるで餅米を混ぜた様な食感になるので、普通の水量ではモチモチし過ぎて私の好みに合わなかっただけでした。

そこを考えて、水の量を少し多めに炊いたら美味かったという訳です。(笑)

で、本日「食味値」の検査に出して、結果が出ました。
今年の米作りの「通知表」とも言える検査結果はと言うと・・・

今年も肥料を工夫したのですが、結果は今年も大きく変わらない。

今年も「米作り」の結果をまとめてみました。

この表の数値の変遷を見る限り、相関性が見られないのです。

例えば、図中の青の2020年と2024年を比較して、同じ82点ですが

・水分量は良い方(最適値14〜15%)に変わった。
・タンパクも減少して良い方向(7〜8%が普通。それ以下はもっと良い)に。
・アミロースは数値が低い方に。(18.5〜20%普通で、低いほど美味しい。)

これで何故同じ点数なんでしょう?
正直、何が「点数の違い」なのか良く分かりません。

2020年以来、『タンパクが多いのは窒素分が多いせい。肥料を減らすと良い』と農業指導員からのアドバイスで肥料を減らして来ましたが、点数はほぼ同じで、ただ収量が減っただけ。

今年、地元の米農家さんのアドバイスにも基づき、窒素分が増えてタンパクの数値が悪くなるのは覚悟で、肥料をメーカー推奨量を入れたら収量は大幅増。
しかも点数は過去最高タイ。

でも指導員さんのアドバイスが良くないと言う訳ではありません。
作る田んぼの環境、その年の気候、色々な要素が絡み合っての結果だからです。

農業指導員さん曰く『タンパクが7%を切ると85点以上になる』との事。
なので、来年に向けてまた色々調べて、点数の上がる方法を考えましょう!

ま、食べて美味い米なので、良いのですけどね。(笑)

脱穀しました!2024

本日、脱穀しましたので、その様子を紹介したいと思います。

その前に、少しいつもの前置きから。

暑かった夏も一段落した様で、ここ六ノ里では朝晩涼しいを通り越して若干寒いかな?って日もあります。

秋への季節の移ろいと共に、色々な作物が収穫に向かってます。

今年も栽培している蕎麦、「源蔵寺棚田の再生」に加え、他に「そば茶寮文福笠井」さんの下でも栽培してますが、今年は何処も夏の暑さのせいか育ちが良すぎて大雨での倒伏がひどいですが、

生育は順調で多くの実を付けてくれて、今は30〜40%くらいの黒化率です。
(*黒化率とは、一番上の実の集まりの中で黒く熟した実の割合です。)

もう少し経って、黒化率60%くらいになったら刈り時になります。

稲作の方は、六ノ里では今が稲刈りの真っ盛り。

それぞれの田んぼの耕作者の思いからか、または委託先の都合か、時期に多少のズレはありますが、徐々に稲刈りが進んでます。

以上、ここ最近の六ノ里の様子でした。
それでは記事の本題、脱穀の紹介を始めます!

我が家は先日の記事で書きました様に、少し早めに刈ってハサ掛けして、そろそろ1週間になりますので、脱穀を行います。

脱穀にはハーベスタ(脱穀機)を使います。

脱穀時に不具合が出て作業出来ないのは、天気の都合もありますしマズイので、作業日前に各部点検と動作テストを行います。
今年は脱穀部への動力伝達のVベルトに傷みを見つけましたので交換も行いました。

また、昨年仕舞う際に取りきれなかった古い籾の清掃も行いました。
毎年不思議なのですが、綺麗にしたつもりでも倉庫までの移動(自走してます)の際に、何処からか籾がやゴミが出て来るんです・・・。

脱穀当日、予定通り良い天気です。

脱穀自体は、お昼から始めて遅くとも16時には終わりますので、午前中にハサ掛けの上に雨除けで掛けてあるシートを外したり、脱穀した籾を入れるコンバイン袋の用意を行います。

13時になったので、東の田んぼから始めます。

毎年書いてますが、うちはタカヤマモチ(餅米)とコシヒカリ(ウルチ米)を同じ田んぼで作ってますので、脱穀も分けてしないとならないので、まずはタカヤマモチから脱穀します。

その理由は脱穀終了時にハーベスタ(脱穀機)の中に多少の籾が残るのです。
正直なところは混ぜたく無いですが、かと言って、内部の清掃は凄く時間も掛かりますので、多少混ざるならウルチ米に餅米が混ざる方が美味しく食べられますので先にタカヤマモチ、と言う訳です。

毎年、脱穀作業は家内と2人で行いますが、稲刈りの記事にも書きました様に、今年から同じ移住者仲間も稲作を始めたので、今日は見学に来てもらってます。

彼らもこの後数日のうちに自分の所の脱穀を行いますので、まずは、機械のセットの仕方と注意点を伝え、実際に脱穀してみせます。

少し作業の流れを見てもらったら、実際にやってもらって要領を覚えてもらいます。

最も、始めてだと何かと戸惑う事もあるかと思いますので、彼らが脱穀する際は手伝い(邪魔?)しに行くつもりです。(笑)

東の田んぼのタカヤマモチの脱穀が終わったら、上の田んぼに移動してタカヤマモチの脱穀を終わらせ、続いてコシヒカリの脱穀を行います。

上の田んぼのコシヒカリの脱穀は14時に終わりました。

東の田んぼに移動して、こちらのコシヒカリの脱穀です。

13時から始めて全ての「脱穀」が終わったのが15時過ぎ。

去年より少し終了時間が遅い(と言っても10分くらい)ですが、今年は、まだまだ暑くて途中休憩をしたのと、脱穀の講師もしていたので掛かった時間としては早かったくらいです。

さて、今年の東の田んぼの収穫量。

コシヒカリが7袋で、タカヤマモチ(右に少し離して置いてある)が1袋。

続いて、上の田んぼの収穫量。
コシヒカリが6袋で、タカヤマモチ(左に少し離して置いてある)が1袋。

トータルすると、

コシヒカリが13袋。
2020年が14袋、2021年が12袋、2022年が11袋(植えた量が少ない)、2023年が9袋半なので収量が増えてます!

タカヤマモチは2袋。
2020年が2袋強、2021年が2袋弱、去年が2袋半(多く植えた)、2023年が1袋半なので、こちらも収量増えてます!!

脱穀が終わったので、早速、籾摺り屋さんに持って行きました。
きっと2、3日後には今年の新米が出来上がると思います。
(タカヤマモチは量が少なすぎて乾燥機に掛けられないので、例年通り天日で干した後、あらためて籾摺りに持って行きます。)

以上で、今年の脱穀も無事に終了しました。

肥料を増やした目論見通りに収量が増えて嬉しいですが、後は「食味値」がどうなるか?です。
「食味値」も目論見通りに上がってると良いなぁ。(笑)

稲刈りです!2024

今年も稲刈りの時期になりました。
昨年に増して暑い夏で稲の実り具合が早く、去年よりも1週間早い実施です。

それでは、稲刈りからハサ掛けの様子を紹介してみたいと思います。


稲刈りにあたって、画像の様に、天気予報では来週以降『曇り時々雨』の日が続くみたいで『いつ刈る???』と悩みました

と言うのは、ハサ掛けは乾燥させる意味も有るので、ハサに掛けても雨に降られて濡れるだけなら嬉しくありません。

それともう一つ、考えている事がありまして。

これは昨年まとめた物ですが、この表中の「脂肪酸度」が毎年、数値が大きくなってますが、標準値は10〜20で数値が大きい程、酸化が進んで古米化しているそうです。

この原因として考えられるのが『米を乾かす事に執着するあまり、ハサ掛け期間が長すぎるのではないか』です。

実際、米作り最初の年2020年は、台風が来るので慌てて稲刈りから1週間くらいで脱穀したので、ハサ掛け期間が短くて数値が19だったのかもと考えてます。

あと、稲刈りの時期も、コンバインで刈る他の方と同じか少し遅く刈ってましたので、それにハサ掛け期間がプラスされるので脂肪酸度が増えている原因かと。

ですので、今年は早めに刈って、ハサ掛けの期間はそこそこにと思ってましたので、雨が続いてハサ掛け期間が長くなるのは避けたかったのです。

そんな訳で、天気がこんな感じなら『ハサ掛けを諦めなければならないか』と悩んでましたが、日々の予報が当たらず、実際にはそう崩れる様子も無いので、例年通り、稲刈り→ハサ掛けで行う事にしました。

稲刈り当日の東の田んぼ。

前々日に降った雷雨による水溜まりもほぼ消えて、これなら稲刈り出来そうです。

続いて、上の田んぼの様子。

ここの西側が雨水の溜まりがなかなか消えなくて、やっと消えてもまだ少しぬかるみますが、何とか稲刈り出来そうです。

なお、実り具合はどちらも良さそう。

夜露の濡れも消えた午前10時、それでは稲刈り開始です!!

まず東の田んぼから。

と言っても順番に大きな意味は無く、強いて言えば『ここをやっている間に上の田んぼのぬかるんでいる所が、少しでも乾いてくれないかな』という目論みです。

最初に水口に近い側に植えてあるタカヤマモチを刈ります。

その後、コシヒカリを刈り取ります。

田んぼの乾き具合で『刈った稲束に土が付くと嫌だなぁ』と心配しましたが、何とか大丈夫そうで安心しました。

ここでお昼となりましたので、昼食とします。

昨年の昼食は畦で「おにぎり」でしたが、今年は凄く暑くてあまり食欲が無く、すぐ近くの「Cafe清桜里」に行って、写真のオヤツみたいな昼食にしました。(笑)

さて昼食も済ませたので、ハサ掛けに入ります。

昨年は東の田んぼ、上の田んぼの順で、両方先に稲刈りを済ませてからハサ掛けに入りましたが、少し空模様が怪しいので、先に刈った東の田んぼのハサ掛けを行います。

ハサ木を組んでいると、お隣のお父さんが手伝いに来て下さいました。
いつもいつも何かと気に掛けてくださっていて、本当にありがたいです。

お隣のお父さんの助けもあって、12時半から始めて14時前、約1時間半弱で終わりました。

遠くで雷がゴロゴロ言ってますが、雨雲レーダーを見ると、まだ何とか大丈夫そう。
ですので、続けて、上の田んぼの稲刈りもします。

こちらも、まず水口近くのタカヤマモチを刈って、

それからコシヒカリを刈ります。
14時から始めてタカヤマモチ、コシヒカリの両方刈り終わると約1時間の15時でした。

刈り終えたのでハサ木を出して組んで、稲束をどんどん掛けていきます。

相変わらず雷鳴がゴロゴロ言ってますが、何とか大丈夫そうです。
ちなみにこの日は、郡上八幡辺りは大雨で降水量が基準値を越えたので、長良川鉄道が運休したそうです。

最後にハサに掛けた稲束の上に雨除けのシートを掛けて終了です。

作業が完了したので、この後は、今年から稲作を始めた仲間の所へ。

この仲間も移住者で、『色々やり方を教えるから米作りなよ。そんな難しく無いって』と私がそそのかしたのです。

ですから、本来なら稲刈りもフォローしないとダメだと思うのですが、天気の都合で稲刈りが重なっていて見に行けて無かったのです。

やっと自分の方が終了したので、やっと見に行けました。
流石に初めてで、まだ終わって無かったから、少しだけ手伝いました。

ですが、日没で残りは明日に。

作業を終えて、空は綺麗な夕焼けに。

明日の天気予報は雨になってますが、これなら大丈夫そうで続きが出来そうです。
時間を見て、また覗きに行くつもりです!

さて、週初めの予報では、来週はずっと「曇り時々雨」でしたが、今日の夕方の予報はこんな感じ。

これなら、ハサ掛け約1週間の26日か27日に脱穀出来そうです!
それまでに「ハーベスタ(脱穀機)」を出して来てメンテしなきゃ、です。

田植えしました。2024

2回目の代かきから1週間。
予定通り、昨日24日に苗が届きましたので、本日、田植えを行いました。
今回はその様子を記事にしたいと思います。

本題に入る前に、いつもの前置きから。

田植えの時期になると、畑のイチゴが色づき始めます。

実は、この写真は田植えの前々日の物で、田植え当日の朝には数個ですが真っ赤に色付いていました。
朝食の時に食べましたが、毎年同様、安定の甘さでした!

今年は昨年以上にハクビシン対策で厳重に支柱+ネットで覆ってますので、この後も1発目の大きくて甘いイチゴが食べられそうです!!

続いて、そば茶寮文福笠井さん下の夏蕎麦の様子です。

種蒔きから10日経ちまして、元気に育ってます。
先日の記事に書きましたが思っていたより密に種が蒔けてしまい、密集して芽生えてます。
でも、間引きするのも面倒なので、このままでいきます!(笑)

花が咲くまで何を植えているのか分からないので、そば栽培中の看板も設置しました。
道を走っていても、笠井さんの店舗の中からも良く見える位置・角度としてます。

この夏蕎麦栽培に興味を持って頂き、六ノ里地域づくり協議会 景観整備部が行なっている「源蔵寺棚田の再生」に参加頂ける方が増えると良いなと思ってます。

さて、ここからが本題の田植えです。
毎年書いてますが、まずは水の具合のチェックから。

東の田んぼの様子。

代かき時の足跡も綺麗に平滑になっていて、具合も良さそうです。

水の深さも、ほんのちょっと多いかな?ぐらいですので、水を抜かなくても上手く植えれそうです。

続いて上の田んぼの様子。

こちらも平滑になっていて、これならOKです。

水の深さも、これくらいなら大丈夫。
理想を言えば、もう少しだけ浅くても良かったかな。(理由は後述します。)

この日に向けて、お隣のお父さん家から、今年も借り出して来た田植え機。

今日までの間に各種オイルの量、各部の動き、植え付け部へのオイル補給等、一通りの整備を行なってます。

田んぼに田植え機を入れたら、まずは外周を2周、植え付けしないで回ります。

この2周分の幅が『田植え機を方向転換させる幅』になります。(「枕地」と言います。)
写真の中に田植え機の車輪の跡が見えるでしょうか?(赤い矢印の先)

先程より水の深さを気に掛けてましたが、水深が深いと、この跡が水の中に沈んで見えにくいんです。
今は水が澄んでいるので沈んでいても見えますが、植えていくと水が濁って見えなくなるんです。

もっとも、少な過ぎると田植え機のフロートが土を押して、植えた苗を倒してしまうし、多過ぎると苗が浅く植えられて、最悪浮き上がってしまうので難しいところです。

さて、方向転換の目安を作ったら、いよいよ苗を田植え機に載せます。

が、その前に、まず、苗載せ台(苗が載っている白い所)を左右どちらかの端に寄せておきます。

これは田植え爪が『載せた苗の端から順に取る様にする為』ですが、なぜこれが必要なのか伝わらないと思いますので図にしてみます。

これをしないで、途中から田植え爪が取り始めると、

この図の様になって、苗の下端に隙間ができ、田植え爪が必要量(図中の四角分)が取れなくなります。

では端から取り始めると、どうなるか。

この図の様になって、常に田植え爪が苗を取る部分は苗載せ台の下端に接しているので十分に苗が取れると言う訳です。(分かってもらえたかな?(笑)

9時から始めて、奥の3/4のコシヒカリ分を植え終わったところで休憩。(約1時間)

残りの部分、我が家は田んぼの水に沢水を使っていて夏場でも冷たいので、水口側の手前1/4には寒さに強いタカヤマモチ(餅米)を植えます。

もっとも、ここ最近では、地域の方々と餅つき忘年会をする為と、この時期にヨモギを採ってきて草餅を作って食べる、どちらも楽しいし美味しいしでメインの理由になってます。(笑)

休憩後、残り1/4にタカヤマモチを植えて、東の田んぼの機械植えは終了。
(時刻は10時半。ゆっくり休憩したのもあって、全体で約1時間半弱。)

なお、これから田植え機を上の田んぼに移動させますが、耕運機のカゴ車輪と違って、細い特殊な車輪ですがゴムが付いてますので、そのまま移動出来ます。

さて、上の田んぼを行います。

こちらもまず枕地分を植えずに回ってから、東の田んぼで植えたタカヤマモチの残りを苗載せ台から下ろしてコシヒカリに載せ替えます。
(もちろん、苗載せ台を端に寄せてから載せます。)

上の田んぼは、写真の右端に沿って左方向に順に植え、奥の枕地分を植えた後、最後に写真左側を手前に植えながら戻ってと植えます。

約30分でコシヒカリ分が終了しました。
こちらの方が早く終わったのは、植えて行って戻って来る距離が長いので『植える速度=田植え機を走らせる速度』を早くできるから、です。
もちろん、1年に1回の田植えで、1枚終わらせて慣れたのもありますが。(笑)

この田んぼの水口は手前側なので、手前側の植えて無い部分には、東の田んぼ同様にタカヤマモチを植えます。

タカヤマモチを植えて、機械植え分は終了です。(なんと、全体で約1時間!)

この日は一昨年ここ栃洞に家を購入され、近い将来、移住されるご夫妻が稲作に興味を持たれて、見学に来られてました。

普段から地域づくり活動にも参加いただき非常に助かっていて、この後の補植も手伝って下さいました!!

この写真は機械植えで残ったコシヒカリの苗。
タカヤマモチも同じくらい残りました。

これらを使って、機械で植えられなかった部分を補植していきます。

この作業は家内と見学の奥様にお願いし、私とご主人は田植え機の洗浄を行います。

洗浄は高圧洗浄機で行います。
この日はここまでの写真の様に良い天気でしたので、日向で十分乾かして、後日、可動部分など各部に給油を行い、保管場所に仕舞います。

補植の終わった東の田んぼ。

補植の終わった、上の田んぼ。

今年は、田んぼの準備①の記事で書いた様に、肥料を大幅に変えてますので、これから植えた苗の成長が例年とどう違うのか楽しみです。

以上で、今年の田植えが無事終了しました。
米作りはこれで一段落ですが、これからはどんどん草も伸びまくります!
なので、草刈りを頑張らなきゃ!!

田んぼの準備④代かき2回目

2回目の「代かき」を行いましたので、記事にしてみたいと思います。

毎年書いてますが、2回目の代かきの仕上がり具合は、田植え以降の稲作に大きく影響します。

田んぼ全体が平坦でないと、田植えの際に苗の植え付け深さが一定にならず、悪くすると一部が「浮苗(しっかり植え付けられて無い状態)」になったりします。

また苗が育って来て、水を少なくした際に土が露出しないまでも、水深が極端に浅い所は雑草が生えやすくなります。

なので、しっかりと田んぼ全体が均一になる必要があるのです。

と言う事で、今年もしっかり代かきしましたので、その様子を紹介してみたいと思います。

その前に、少しだけ。(笑)

この日の前日、今年から稲作を始める移住者仲間のところへ監督に。(偉そうに。笑)

と言うのは、耕運機にカゴ車輪での代かきを『そそのかした』手前、ちゃんとフォローしないとダメでしょ?

と言う訳で行って来ましたが、一生懸命、真剣にやられてましたので、きっと美味しい米が出来るのではと思ってます。

では、代かき2回目の様子です。

1回目の代かき同様、まずは水の量のチェックから。
上の田んぼの水量はOK!

東の田んぼの水量もOKです。

水が少ないとカゴ車輪で踏み込んでいっても、なかなか土がこなれてくれないのです。
『飽和状態になって、土が溶けて行かないのかな?』と思ってみたりしますが、さて、どうなんでしょう。(笑)

時刻は9時少し前、上の田んぼから始めます。

タイヤのまま耕運機を移動させて、カゴ車輪に履き替えます。
その理由は・・・何度も書いてもあれなので省略です。(代かき1回目を見てください。)

縦横1回走らせたところ。

1回目でしっかり代かきしましたが、あれから1週間、踏み込んで柔らかくなっていた土も落ち着いてて、走らせるとカゴ車輪の跡が残ります。

ですので、さらに土を練り込む為に、縦横斜めに何度も耕運機を走らせます。

時刻は11時半前、約2時間半で、上の田んぼの代かき2回目終了です。

タイヤに履き替えて移動し、またカゴ車輪に履き替え、東の田んぼを行います。

何度も履き替えるのは面倒ですが、貴重なカゴ車輪を痛めない為には仕方ない。
(付けるとそのまま移動出来る、アタッチメントを作ってみようかな。)

11時半から始めて、途中、お腹が空いておにぎりの昼ご飯を食べて、再開して14時過ぎに終了。
こちらも、大体2時間半です。

代かきが終わったら、田んぼに入れる水のパイプにホースを繋いで、田んぼの中で耕運機に付いた泥を洗い流します。

昨年までは、田んぼの外に出して高圧洗浄機で洗ってましたが、結構、土が付いていて『もったいなくて』中で洗う事にしました。

昨年までの記事では『どちらの田んぼを先に代かきを行うかに理由がは無い』と書いてましたが、今年、東の田んぼを後にしたのには理由が有って、こちらの方が水源からの落差が大きいので、繋いだホースから出る水の勢いが強いからなんです。

耕運機による代かきが終わったら、レーキ(トンボ)で土を丁寧に均して、今年の代かきは終了です。

あとは、26日の田植えに向けて田植え機の整備をして待ちます。

こう書くと1週間有るので余裕みたいですが、各所にどんどん草が伸びてますので、早急に草刈りをこなして行かないと大変な事に・・・なので、全く余裕は無いです。

ですが、里山暮らしには不可欠なので、頑張ります!!