田んぼの準備①畦整備・春耕起・水入れ

今年も田んぼの準備の季節になりました。
もう少し早く始めたかったのですが、なかなか晴れた日が続かず、やっと行えました。

今回は畦整備、春耕起、水入れまで行いましたので記事にしてみたいと思います。

まず、肥料の散布です。
この作業は多少田んぼが湿っていても可能なので、今回に先立って行ってます。

多くの農家さんが動力噴霧器を使うのですが、肥料(10kg以上)+動力(エンジン)と『半端なく重い』ので、我が家では「グリーンサンパー」(写真のオレンジのリュックみたいなの)で撒きます。

「グリーンサンパー」はオレンジのリュックみたいな所に撒く物を入れ、手に持った筒状の所を左右に振って『重力+遠心力』で肥料を飛ばします。
人力ですが、我が家の様に6aほどの広さであれば、これで十分です。

なお、今年は去年までに比べて肥料を増やしてます。

我が家では出荷する訳ではありませんが『せっかく作るなら美味しい米を』と、指導員のアドバイスを元に食味値を上げる為に、特に「タンパク質」の数値に影響の有る初期肥料を減らしてきました。
しかし、毎年、食味値は変わらず、収量が年々減っていたのです。(詳細はこちらを見て下さい。)

仲間の農家の方に聞いてみると、我が家で使っている肥料は『面積当たりの規定量を減らすと良い結果にならない』だそうです。

これは私が行なっていたのとは正反対で、肥料が多いと食味値が悪いはずなのに、その方々の食味値は我が家より高く(我が家81/専業農家90以上)収量も多いとの事です。

もちろん、田んぼの諸条件が違うので絶対良くなる保証は有りませんが、一度、皆さんが行われている方法を試すべく、仲間の農家さんに肥料の散布データを教えていただき、それを元に我が家の散布量を決めました。

具体的には、基本の肥料を一昨年まで使っていた「有機エムコート088」と「マルチサポートFe」に戻して共に規定量とし、加えて、農家さんが撒いている「牡蠣殻石灰」と「鶏糞ペレット」を規定量散布しました。

さて、結果は・・・これは秋の収穫後にならないと分かりませんが、よくなる事を期待して。(笑)

長くなりましたが、ここから本日の記事です。

肥料を撒いてから2日、ここまで4日ほど天気が良かったのですが、明日から少し崩れそうなので、今日一気に進めます!!!

まずは畦の草刈り。
春先で、そんなに草も伸びてませんが何故刈るのか?
これには理由が有って、後ほど話します。

春先で草も柔らかいので、草刈機はナイロンコードを使います。
ここらでは『紐カッター』なんて呼んだりします。

まず、我が家の通称「東の田んぼ」を片付けて、

続いて「上の田んぼ」の草を刈ります。

では、何故、それほど伸びて無い草を刈るのかと言いますと、畦塗りしやすくするのもありますが、

これです。(赤丸の所、穴が開いてますよね?)

これ、冬の間にモグラが開けた穴、「モグラ穴」なんです。
これを塞いでおかないと、田んぼに水を入れても抜けていってしまうのです。

「モグラ穴」が草の下になっていては分かりにくいので、先に草刈りをするのです。

畔波板を入れた所にも「モグラ穴」が有りました。

畔波板を深くまで(地中35cmくらい)入れてますので大丈夫とは思いますが、ここも念入りに叩いて塞ぐつもりです。

「モグラ穴」を潰すべく、木槌で畦を叩いていきます。

この作業には、もう一つの目的『ダレた畦を叩いて直す』のも有りますが、昨年、畦の修復は行ったので、今年は「モグラ穴」対策がメインです。

とは言っても、写真の赤い線の位置まで持ち上げて振り下ろすので、結構力が要ります。(この写真は、昨年、畦の修復を行った時のものです。)

叩いた後は、こんな感じになります。

「東の田んぼ」を終わらせて、「上の田んぼ」を行いました。
(写真手前から、奥の茅を立て掛けている所まで)

ここで昼前になりましたので、春耕起は午後からにします。

すでに半分終わってますが、耕運機で耕していきます。

1年に2回(春耕起と秋耕起)の事なので、つい、やり方を忘れてしまって・・・。
写真では外周部分を先に耕してしまってますが、これはダメです。

と言うのは、耕運機で耕して行って端まで行くとUターンするのですが、この向きを変える部分を「枕地」と言って、最初は耕さないでおいて、最後に耕すのが正解です。

耕してあると車輪が土を押し退けて掘れてしまって、後々都合が悪いのです。

約1時間ほどで、「東の田んぼ」全面、耕し終わりました。

次は「上の田んぼ」ですが、

ここで、我が耕運機の紹介。

耕運機の紹介は毎年書いている気がしますが、実は、この冬に燃料タンクの大改修を行いました。

以前から、どこからか燃料が染み出していて、長い間に農舎の床に溜まるのです。
分解してみた所、長年の湿気や燃料中の水分で、錆びて小さな穴が開いてました。
ドライバーで突いてみたら、錆だらけで穴が繋がって、大きい物は3mm程にも・・・。(この時点で後戻り出来ない状況になりました。)

開いたものは仕方が無いので、穴にトラスネジを入れてロウ付けで固定、最後に専用のコーティング塗料(ワコーズ社の「タンクライナー」)で内部コーティングしました。

燃料を入れてチェックしましたが、漏れて来ません!!!(当たり前だけど。笑)
これでずっと頑張って働いてもらえると思います!

さて、昼からは「上の田んぼ」です。

ここから始めて、奥を少し残してUターンして耕していきます。

こちらも約1時間程で、終わりました。

見ての通り、四角形では無く異形なので、縁に沿って耕して行くと、徐々にカーブがキツくなって上手くいきません。
耕した跡を見てもらうと分かりますが、真ん中辺りで真っ直ぐになる様に重ねて耕してます。(分かるかな・・・?)

最後に、隅の所は耕した土が集まって高くなっているので、レーキ(トンボ)で均して春耕起は終了です。

春耕起が終わったので、水を入れます。

パイプから出た水が田んぼを掘らない様に、平たい石を敷いて、その上に石を置いて、そこに水が当たる様にしてます。

「東の田んぼ」も同じ様に。

多分、今年も苗が来るのは5月25日頃。
なので、そこから逆算すると1回目の代かきは5月10日。

今日は4月28日なので2週間ほども有りますが、田んぼに引いている水のパイプが我が家のは細く、入りきるまで時間が掛かるので、この日に入れたのです。

上に書いた様に、次は1回目の代かきです。
それまでに「源蔵寺棚田の再生」の事前準備、「タラの芽」を採った後の剪定、あと今年はもう一つ新しい事を始めようと思っているので、とやる事は盛りだくさん。
まぁ、ぼちぼち頑張ります!!!

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