「木工旋盤」のその後と「ミニ仏器運び」の製作

2月も半ばになろうとしてますが、ここ「六ノ里」では雪が降り続いて外仕事は出来ず、農舎の中や家の中でやれる事をして過ごしています。

まずは「木工旋盤」のその後の話から載せてみます。

先日製作した「杉」の「ぐい呑み」。
これをお隣の「山の先生」のお父さんに見ていただいたところ『桧の良い板が有るから使ってみられい(みなさい)』と言われ「桧」の板を貰いまして。

後で聞いた話では貰った「桧」の板は『樹齢300年の自然生え』の物だそうです!
勿体無いので、無駄無く大事に使わなきゃです。

早速、材取りして挽いてみました。

「杉」材は削ると切り屑が粉っぽくなるのですが、「桧」は小さな「かんな」屑の様に削れます。
それと材取りで「ノコギリ」で切っていても、「旋盤」で挽いていても良い「桧」の香りがします!

削り上がって、表面を磨いて仕上げたところの写真です。

手触りが凄く良く「桧」の良い香りがします。
「ぐい呑み」ですから試しに「焼酎」(本当は「日本酒」が良かったんですが無くて)を入れて飲んでみました。

「桧」も「杉」も良い香りがして、安い酒が高級酒になったみたいです!!!
「樽酒」の「樽」の材料が「桧」や「杉」ですので、これで飲めば簡易で「樽酒」が飲める様な感じです。

しかし、飲み終わった後、水で軽く濯いで、すぐに「布巾」で拭いてから乾かしたのですが、せっかく磨いた表面が少し毛羽立ってしまう様です。
「升酒」に使う「升」が無処理なので行なって無かったのですが、表面処理を行う事にしました。

本業では木材の表面処理には「ウレタン系の塗料」を使っています。
正直、この方が慣れていて確実に仕上げられるのですが、木の本来の香りも封じ込められてしまうので使いたく無いんです。

そんな思いも有って、「小皿」には古来からの木の仕上げに用いられてきた「乾性油」の一つの「リンシードオイル(亜麻仁油)工業用」を使っていました。

「乾性油」とは空気に触れると酸化してゆっくり固まる油で、昔から塗料として使われて来ました。
「亜麻仁油」の他には「荏胡麻油」「桐油」「くるみ油」などが有ります。

乾いてしまえば触っても付着する事も無いので、これでも良いかと思ったのですが、液体を入れて飲むので出来れば、より安全性が保証されている物が良いと思いまして・・・。

そこで、これを使用する事にしました。

最近「健康食ブーム」で、だいたいどこのスーパーにも置いて有って入手しやすい「日清オイリオ」さんの「亜麻仁油」と「えごま油」です。
*よく似たパッケージで「ドレッシング」が有りますので、間違わない様にね。(笑)

値段的には工業用の物よりちょっと高いのですが、「乾性油」は酸化すると黄色っぽく変色しますので、50gと少量使い切りで良いかと思っています。

「亜麻仁油」を塗って、数日置いて乾燥させた「ぐい呑み」の写真です。

見た感じ、ちょっと木の色味が増して良い感じです。
「亜麻仁油」を塗っても、乾けば「桧」や「杉」の香りしかしません。
問題の「酒」を入れた後の様子は、まだ試してませんので後日ここに載せる予定です。

〈追記〉
「亜麻仁油」をたっぷりと塗って良く乾かして(1週間くらい)、「日本酒」を飲んでみました。
飲み終わった後に軽く水洗いし、乾いた「布巾」で水分を拭き取って、自然乾燥させました。

結果は、塗って直ぐの状態よりは艶感は落ちますが、塗って無い時よりずいぶんと良いです。
何度か使って見栄えが落ちて来たら、また「亜麻仁油」を軽く塗れば元通りになります。

「乾性油」だけを用いるので無く「蜜蝋」と混ぜ合わせて「蜜蝋ワックス」を作って使ってみてもいます。
この「桧」の「菓子皿」の仕上げがそうです。

目的は「乾性油」だけよりも、より扱いやすくする為です。
まだまだ、合成塗料を用いない表面処理は学ぶ事が多いので、これからもトライ&エラーで精進して行きます!

続いて「ミニ仏器運び」の製作を載せます。

ご近所のお母さんから『仏壇にお仏飯をお供えするのに、お盆に乗せて運ぶと倒れて運びにくくて。何か良い物が無いかねぇ』と言われてまして、ちょっと作ってみました。

CADでだいたいの形を作って、それを図面にして作業に掛かります。

図面の例をあげると、「仏飯器」を載せる部分の図面。

本体の前側の板の図面。
他にも数枚有りますが、図面はこの程度で。(笑)

材料は「杉」の板を用いてます。
写真は「ノコギリ」で切り出して、並べてみたところです。

「仏飯器」を載せる部分は「トリマー」を用いて、一段落としの形状を作っています。

「取手」を旋盤で削って、全部組み上げたところです。

表面処理は工業用の方の「亜麻仁油」で仕上げてます。

「仏飯器」を載せる部分は、掃除がしやすくする為に取り外せる様にしてます。

「乾性油」の良い所は使い込む程に趣が変わって来る事で、この「ミニ仏器運び」も味わいが出て来るのでしょうね。

長々と紹介して来ましたが、実は、既に『新たな目論み』を考えています。(笑)
その記事は、すぐまた紹介させていただきます!

「木工旋盤」をやってみた!

ある所から「木工旋盤」を手に入れたので、小皿を作ってみました。
「木工旋盤」は学生の頃に課題で使って以来でしたが、でもまぁ、案外覚えているもんで、そこそこの物が出来ました。(笑)
(「金属旋盤」も趣味で使ってましたが、それも20年以上前・・・。)

『何故、今、「木工旋盤」?』の理由は記事の最後に説明しますので、まずは手に入れた「木工旋盤」の説明と作業の様子を載せます。

これが手に入れた小型の「木工旋盤」です。
メーカーは「KERV」と言う「オフ・コーポレイション」さんのオリジナルブランド。

ちょっと古い機械で、もう売ってません。
多分、補修部品も入手が難しいと思いますので、大事に使わなきゃ!!!

最大加工径が150mmまでしか挽けません(旋盤で削って作る事)が、小皿やお椀は120mmくらいなので、取り敢えずは十分使えそうです。

「木工旋盤」の向かって左側のこの部分を「ヘッドストック」とか「主軸台」と言って、ここに削る材料を固定します。

主軸部分にはテーパーの穴が開いていて、そこに「ドライブセンター」と言う、材料に突き刺して固定する部品を入れて使います。

銀色のフランジ状の部品は「フェースプレート」と言って、これを材料にねじ止めして主軸のネジ部分に取り付けて削って行きます。

また、主軸のネジ部分に材料を爪で咥えて固定する「チャック」と言うアタッチメントも取り付けできますが、これはまだ手に入れてません。

「木工旋盤」の向かって右側のこの部分を「テールストック」とか「心押し台」(『芯』じゃないみたいですよ)と言います。

今付いている黒い部品は「回転センター」と言い、材料に押し当ててサポートの役目をします。
ここには「旋盤」専用の「ドリルチャック」を取り付けて、加工物の中心に穴を開ける事も出来ます。

「ヘッドストック」側に「ドライブセンター」を付けて、「心押し台」で「回転センター」を材料に押し付けて「砧(きぬた。槌みたいな物)」の作りかけをセットしてみました。
円柱状の物を削る場合は、こんな感じです。

材料の手前に有る物が「刃物台」とか「ツールレスト」と呼ばれる物で、ここに「バイト(刃物)」を乗せて削って行きます。

では、実際に「栗」の板材から小皿を作ってみた様子を載せます。

「フェイスプレート」に材料を固定(この作業の写真は無いです。)して削ってみました。

本当は、「かんな」で削った様な切り屑になるはずなのですが、刃物が切れないのか、使い方が悪いのか(多分、こっち)切り屑が細かい木の粉になってます。

「バイト」で削って形にした後を「紙やすり」を軽く押し当てて、表面をきれいにしたところ。
強く押し当てると、木目の柔らかい所が先に削れて、硬い所が残って均一な表面になりません!!!

この後「亜麻仁油」を塗りつけて、乾いたら布で磨き上げます。
ここまでを「旋盤」に付けたままで行うと、磨き上げが楽です。

これが完成した「栗」材の小皿の表側。

この写真では分かりませんが木肌がキラキラと輝きます!
久しぶり、かつ、初めて使う機械で作ったにしては、なかなかだと思います(自画自賛)。

なお、中央に見える小さな穴は「バイト」で削っている際に欠けてしまったところ。
横着せずに、少し残して「紙やすり」で削れば良かった・・・。

こちらが裏面の写真。

「栗」材は木目の硬さが割と均一で加工しやすかったのですが、木目の硬さに差のある「杉」材ではどうなのか試してみました。
(ただ「旋盤」を使いたかっただけです。 笑)

「フェイスプレート」に「杉板」を固定して削ってみました。

「バイト」で削る際、ちょっと多めに削ろうとすると木目が「バイト」に引っ掛かって、もぎ取れてしまいます。
なので、軽く少しずつ削る様にすると、上手く行きました。
(でも、相変わらず切り屑が粉になってますが・・・。)

小皿の顔になる表の側は、こんな感じに木目が面白いです!

最後に「紙やすり」で表面を整えるのですが、ここが大変で。
と言うのは、「栗」材よりも木目の硬い部分(茶色の所)は削れにくく、柔らかい部分(白い所)はよく削れるので、表面が滑らかになりにくいんです!!!

目の細かい「紙やすり」で軽く時間を掛けて均一にしたら何とか出来ました。
(それでも、多少、木目の凸凹は残ってます。)

最後に「亜麻仁油」を塗って仕上げます。

「亜麻仁油」を塗って磨き上げると、木目が一層引き立ちます。

これが完成した「杉」の小皿です。

木目が面白いですし「杉」の良い香りがします。
「亜麻仁油」は臭いがきついのですが、乾くと臭わないみたいです。

裏側も木目が面白いです!

以上「木工旋盤」の作業記事でしたが、最後に冒頭に書いた様に『何故、今、「木工旋盤」?』の理由を書いておきます。(ちょっと長いです。)

先日の「六ノ里地域づくり協議会」にて、若い役員の方から『木の循環が自然と起きる仕組みを六ノ里で作れたら素晴らしい。』と言う建設的な意見が有りました。

ここ「六ノ里」には他の各地の中山間の地域と同じく、多くの植林地が有って間伐や出荷で伐採された際に多くの要らない木が出ます。
また、私達がやっている環境整備活動でも、自然生えの木々を伐採するので、そこでも出ます。

多くのお金にならない木は薪ストーブの燃料として活用されてはいますが、ただ、それだけでは消費しきれずに、山に打ち捨てられます。

現状のままでは『売っても大したお金にならない』とか『山を整備する担い手が居ない』とかの理由で、何も手付かずのままの植林地を活用する事にはなりません。

いかに、『山々の木々を活用するか?』は、『木材をどう利用するか?』と言う事に尽きると思ったのです。

その一つとして「木工旋盤」を使って『魅力ある木製品』を製作する環境が出来れば、少しは改善して行くのでは?と思ったからなんです。

もちろん『間伐材を使った木製品』なんて、どこの地域でもやってます。
でも、まずは「六ノ里」でも『やってみる!』が重要だと思うんです。

本業や農作業、里山再生の合間を見て少しづつ作って、フェスタやマルシェ、道の駅などに出せる様になったら良いかな?と思っています。

善勝寺桜の募金箱製作:その1

「善勝寺桜」の募金箱を製作していますので、記事にしてみます。

ここ「六ノ里」には「善勝寺」と言うお寺が有ります。
そして、その境内に樹齢500年と言われる桜の巨木が有ります。

これが「善勝寺桜」です。

樹齢500年の老木ですが、春には写真の様に綺麗にいっぱい花を咲かせてくれます!

開花の時期には「六ノ里」の住人が協力し合って「善勝寺桜 桜まつり」を開催します。

残念な事に2020年、2021年は「新型コロナウイルス」の為に開催出ませんでしたが、地元の方々が出店を出して、結構な賑わいです。

そんな地域のシンボル的な「善勝寺桜」ですが、樹齢500年の老木ですので、専門家の指導に基づいてケアを行ってます。

この写真が作業の様子です。(詳しくはこちらの記事を参照ください。)

この他に秋にはお寺周辺の「茅」を刈っておいた物を「チッパー」で細かくして根元に撒いてあげます。

以上の様な活動を行うのに、肥料代、燃料代、機械の賃料などの費用が発生します。
そこで、イベントの際などに、保全活動への募金をお願いしてます。

今使っている募金箱がこの写真ですが、構造的に全天候型では無いし、ただ置いて使うので、イベントの際など関係者の居る時にしか設置出来ません。(何かを流用しているのでしょうか?)

そこで、年中、通念で設置出来る様な募金箱を制作する事になり、私は物造りが大好きなので引き受けました。

本業の設計ソフトで、設計します。

3次元CADなので、部品同志の組み合いとか設計しやすいんです。
3次元データが出来たら、部品ごとに図面にして紙に出します。

各部品の図面を元に「杉」の板材から切り出して、部品の組み合う溝を彫ります。
(実際の作業中の写真が無いので、この絵はCADの物です。)

ちなみに、使った材料の「杉」の板材は、「六ノ里」と「白鳥」の有志の方々から無償で分けて頂けました!感謝です!!

部品が組み合う溝は、この写真の「トリマー」で彫っています。

部品が出来たら、一度ネジで組み上げて部品の組み合った端末を「紙やすり」で削って綺麗に仕上げます。
なぜ、仮組みで仕上げるかと言うと「善勝寺桜 募金箱 桜のマーク」の文字と図柄を彫るからなんです。

ここからは文字と図柄を彫る様子を載せます。

仮組みして仕上げたのを分解して、前面の板のみにします。
(他の部品は、乾燥による変形が怖いので組み上げたままにして置きます。)

前面の板に彫る文字の下絵を乗せて「カーボン紙」で形を写します。

写し終わったら、早速彫っていきます。

これがなかなか大変で、と言うのは材料に「杉」を用いたのですが、「杉」は木目の硬さの差が大きくて、一気に彫ろうとすると柔らかい部分が捥ぎ取れてしまいますし、下手に力を掛けると簡単に凹んでしまうんです。

拡大してみますと、こんな感じで。
細かい溝の様な傷が有るでしょ?これ、自分の爪で着いた跡なんです。

最も、この凹みは少し濡らしてあげると復元するみたいなので、後で目止め材として水で溶いた「砥の粉」を塗れば直りそうですが、でも、捥ぎ取れた部分は直らないので、気を付けて彫って行きます。

彫る刃物は、この写真一番左の「デザインナイフ」だけです。

その他のは「竹」から作った道具で、これに、

このノリ付きの「紙やすり」を巻いて、刃物で彫った角を削って丸めて、文字の断面に丸みを付けてあげます。

彫り上がったのが、この写真です。
ちゃんと文字に丸みが付いているのが分かりますでしょうか?

ここまで出来たら、他の部品と今度は接着剤を付けて、ネジで組み上げます。

作って無かった屋根部分も、作り上げます。

屋根は取り外せる様にしたいので、梁(で良いのかな?)に箱部分と組み合う溝が切って有ります。

屋根も付いた全体の姿が、この写真です。

ですが、写真の赤丸の部分、組み上げたネジが見えてますよね。

拡大すると、このネジなんですが。
このままでも構造的には良いのですが、見た目が気になるので一工夫します。

これが一工夫の後の写真。
部品を切り出して余った「杉」板で木の円柱を作って、ネジの部分を少し深くして接着剤を付けて、入れ込んで(打ち込んで)有ります。

本当は木目柄を合わせて跡が無くしたかったのですが、「板目」なので円柱を打ち込んで削ると木目が合わなくて、ちょっと残念です。

まぁ、ちょっと離れて見ると、この写真の様に目立たないので『良し』にします。
(と、書いてますが、結構気にしてます。笑)

後は「砥の粉」で目止めして、下塗り→磨き→本塗装→文字の色入れ、以上の工程が有りますが、さすがに今の時期は寒すぎて良い結果になりません。

ですので、雪が無くなった3月くらい、暖かくなったら行う予定でいます。

募金箱を設置するには、土台が必要です。
この絵は土台の図面で、これは既に「六ノ里」の方(鉄工所経営)に発注しました。
柱が出来たら一番下のコンクリート部分を作る予定です。

地面に埋め付ける様にしなかったのは、通常はお寺の庫裡に近い所か本堂脇に設置し、イベント時には会場に設置としたいからです。
ここ「六ノ里」はけっこう雪も降りますので、冬場は仕舞っておく事も出来ますし。

暖かくなったら塗装仕上げ工程を行って、コンクリート土台作成も合わせた記事にしたいと思っています。

雪の遊歩道 赤い橋は?

正月からもう10日以上、早いですね。
年明けから愛知に仕事に行って、戻ってからは雪の中の生活です。

でも、テレビで『大雪注意報!』とか言って身構えましたが、有難い事に、ここ「六ノ里」は岐阜県西部の「関ヶ原」ほどは降りませんでした。

とは言っても、朝起きて、夜に積もった雪をスノーダンプで雪かきの毎日ですけどね。

雪が降り積もると、

こんな足跡が有ったりします。
拡大すると・・・。

これは「野うさぎ」の足跡です。
他にも「テン」や「イタチ」「シクマ(アナグマ)」「鹿」などの足跡も有ります。
(私には「鹿」と「野うさぎ」ぐらいしか分かりませんので、私の山の先生の隣のお父さんに教えてもらいました。)

こんな状況ですから外仕事は出来ません。
では、何をしているかと言うと、

「善勝寺桜」の募金箱の文字、彫ってます。

材料に「杉」を選んだのですが、木目の部分が硬くてなかなか進みません。
『ガガガッ』と強く刃物でやると、柔らかい部分がもぎとれてしまうんです。
なので、外周に刃物を入れて少しづつ切り目を作ってから、少しづつ彫っていくんです。

今日も朝の雪かきの後彫ってましたが、ちょっと飽きて来ましたし、後は桜の絵だけになりましたので、息抜きに昨年「六ノ里」のみんなで整備した「源蔵寺・畑ヶ谷遊歩道」の赤い橋を見に行って来ました。

ここが「源蔵寺」側の入り口ですが、当然、雪に埋もれてます。
なので、長靴にカッパのズボンを履いて、足元から雪が入らない様にして踏み込んで行きます。

この写真は棚田の下の部分で、来た方向を振り返ったもの。
ここで大体50から60㎝くらいの積雪量です。

棚田のところを抜けて竹藪に入ると雪の量は減ります。
突き当たりまで進んで、右に降りて行きますが、ここらで右下を見下ろすと、

みんなで架けた丸太の橋が見えます。
が、分かりますか?真ん中辺りなんですけど。

積もった雪の重みで竹が大きくしなって、中には折れているのも有ります。
春になって雪が無くなったら、邪魔なのは撤去しに行かないとね!

みんなで架けた丸太橋です。
橋の上も50㎝くらい積もってますので、真ん中を踏み固めながら渡りました。

なお、家に帰って記事を書いてて、橋の上で撮った写真が無い事に気が付いたので、横からの写真です。(笑)

雪の中を進んでいくと、赤い欄干が見えて来ました!

実はもっと手前から、肉眼では杉林の向こうにはっきり目立って見えているのですが、写真に撮ると余りはっきりしないので、この写真。(笑)

誰も来ないので(来れないが正しい?)、橋の上も雪が降り積もってますが、赤い欄干が白い雪に映えてます!

雪の中を横に踏み入って、ちょっと横からはこんな感じに見えます!

『まるで観光地の橋みたい!』って、自画自賛で喜んでます。
でも、本当に目論見通り「白い雪と赤い橋」が良い感じです!!

ちなみに「畑ヶ谷」側からは、道が雪に埋まってますので、ちょっと長い距離歩かないとならないです。
時間が有れば「カンジキ」を履いてトライしてみようかとも思ってますが、誰か一緒に行きませんか。(笑)

神社に初詣2022

大晦日から年明け夜中は「六ノ里 三寺まいり」でお寺に参詣しましたので、一夜明けての正月元旦は神社に初詣です。

昨年は夜間に結構な積雪が有ったので、出かける前に雪かきが必要でしたが、お陰様で今年はそうでも無く、さっさと用意して出掛けました。

車で走る事、約30分、目的地の「長滝白山神社(ながたきはくさんじんじゃ)」に到着です。

駐車場に車を置いて「参道」を歩いて行きます。
積もった雪が踏み固められてますが、気温が低いので凍ってツルツルでは無かったのが幸いです。

「参道」の途中に有る案内板。
ここ「長滝白山神社」は白山信仰の美濃側の修験場で、その頃の多くの建物群を示す図や関連した現在の施設が載っています。

さらに「参道」を奥に進んで行き、「拝殿」が見えて来ました。
去年は雪が降る中の参詣でしたが、今年は降ってない分楽です。

こちらが「長滝白山神社」の「拝殿」です。

この左手に目を移すと「長滝寺(ちょうりゅうじ)」です。

「拝殿」にて参拝し、「長滝寺」や「天満宮」にも参詣して、「社務所」でお守りやお札を購入。

今年こそ「コロナ」が終息し、日常が戻って来る事を十分お願いして来ました。

以上で、今年の初詣は無事終了。
6日から仕事ですが、それまで寝正月という訳にも行きません!

春の「善勝寺桜 桜まつり」までに、この募金箱を完成させるべく、地道に文字を彫って行きます。

今年こそは「桜まつり」行いたいですものね!

2022年 謹賀新年

明けましておめでとうございます!
「六ノ里」での4回目の正月となりました。

コロナに振り回されての、ここ2年でしたが「六ノ里」に興味を持っていただき、是非訪れて頂ける様に、今年も「六ノ里」の暮らしや、ここの様子を書いて行こうと思っています。

さて大晦日の夜は、先日の記事に書いた「六ノ里 三寺まいり」の準備を行いました。
私の家は、まだ檀家になったお寺は無いので、家に一番近い「善勝寺」さんで。

まずは積雪を除雪用のスコップを使って通路を確保し、そこに「竹灯籠」を設置して行きます。
この時の気温、−8℃くらいですが、厚着をしていると汗が出るくらいでした。

昨年は降りしきる雪で断念した階段部分にも設置して行きます。

「鐘撞堂」への通路も除雪後「竹灯籠」を設置して「篝火」も焚きます。

一通り「竹灯籠」の設置が済んだら、ロウソクを入れて火を灯していきます。

−8℃の寒さの中、「竹灯籠」、ロウソクの設置で、立ったり屈んだりは腰が痛くなります。
私より若い人も同じ様に言ってたので、私が歳を取ってと言う訳でも無さそうで安心しました。(笑)

階段部分、ロウソクに火が灯っていくと、こんな感じ。
除雪で出来た雪の壁にロウソクの火が反射して、なかなか良い雰囲気です。

本堂への参詣ルートにも「竹灯籠」を設置して有ります。
屋根の雪が落ちて来そうなので、今年は脇から回る様にしてます。

「篝火」も灯され、暖を取る為の「焚き火」も要したら準備完了。
その後「竹灯籠」を際立たせる為に照明を落とします。

照明を落とした後の石段部分は、こんな感じに。
写真では、照明有りより寂しい感じですが、実物は荘厳さも出て良い感じでした。

「鐘撞堂」の辺りはこんな感じです。

準備が終わって5分ほどで新年を迎えましたので、一緒に作業した方々や参詣に来られた方々と新年の挨拶をして、他の二つのお寺に向かいます。

寒さで手が悴んで痛くなって、撮る気が無くなってしまって、この後写真が少ないです。

まずは「光雲寺」さん。

こちらも「竹灯籠」が設置されて良い感じです。
「六ノ里」の仲間と「篝火」を囲んで、しばし談笑した後「光蓮寺」さんに向かいます。

「光蓮寺」さんの様子です。

昨年は一部の「竹灯籠」が積雪を利用して「カマクラ」みたいに設置して有りましたが、今年は殆ど全ての「竹灯籠」を、このやり方で設置して有りました。

この方式、ロウソクの火が雪の壁に反射して、光量がアップして見えて良いですね!
来年は「善勝寺」さんでもやろうかな?

「光蓮寺」さんの「鐘撞堂」」です。

「光雲寺」さんもでしたが、照明を消してしまわないで、「竹灯籠」の灯りの部分と照明の組み合わせも良いかもしれません。

最後に、今年は写真の様なデザインされた「竹灯籠」も増えて来てました。
近々「竹灯籠コンテスト」も行えるのではと期待しています。

一年の締め括りから新しい年に向けて「三寺まいり」を楽しんで、この後一度帰宅し、家の近くの「栃洞白山神社」にお参りして来ました。

餅つき忘年会

「六ノ里」では5つの地区が有って、それぞれ独自に忘年会が行われます。
我が「栃洞」地区でも、恒例の餅つき忘年会を実施しました。

最初に地区総会を行い、今年の会計報告と来年の色々な役を決めましたが、まぁそこは記事にする内容でも有りませんので省略して。

総会の間に、ここ「栃洞」で採れた「餅米」を蒸していただきまして、

総会も終わり「餅米」も蒸し上がったので、早速餅つきです。

お父さんが「杵」でつき、お母さんが返します。
長年連れ添ったお父さんとお母さん、コンビネーションが素晴らしい!

つきあがった餅は、

皆さんが丸餅に仕立ててくださいます。

丸める様子は、こんな感じです。

昨年は「鏡餅」も仕立てたのですが、正月までに時間が有ってカビてしまうので、止めました。
この餅は参加出来なかった方にも味わっていただきたいので、後で地区の皆さん全戸に配ります。

本日の料理の数々です。

今日、皆んなで食べる分は「磯辺餅」に「きな粉餅」、写真には無いですが大根おろしを絡めた「おろし餅(地域によっては「からみ餅」と言うらしい)」も作りました。

他には、地元「白鳥町」のレストランのオードブルや、地区の方の池で育った「鯉」の「刺身」や「洗い」、「鯉こく」も有ります。

料理が揃ったところで、忘年会の始まりです。
参加いただいた地区の皆んなで楽しみました。

来年も地区の皆さんと一緒に、良い年になります様に!

梅の木の剪定

我が家には先達さんから受け継いだ「梅畑」が有りまして、毎年、「梅干し」や「梅ジュース」を作ってますが、木が大きく成長して採取しにくくなってます。
また、「徒長枝(とちょうし)」と言う緑色の枝が、今年もいっぱい伸びてます。

家内の実家でも「梅畑」をしてまして、どうしたら良いか義父に聞いたところ「剪定」をした方が良いとの事で、「剪定」を行いましたので記事にしてみます。

写真の「剪定」用の脚立で、上に登って「剪定ハサミ」で「徒長枝」を切って行きます。
また、樹高を低くする為に、全体のバランスを見ながら余分な枝も切って行きます。

「徒長枝」と言うのは、この真っ直ぐに伸びた緑色の枝で、これには葉の芽も花芽も無いので、どんどん切ります。

「徒長枝」を切ると共に、混み入った枝も切って行きますが、それには「花芽」が付いた来春に花が咲き、その後実になる枝なので、勿体無くてなかなか思い切れません。

しかし、昔から『桜切るバカ、梅切らぬバカ』と言うらしいので、思い切って切りました。(笑)

どれくらいバッサリ切ったのか、比較してみましょう。

これが切る前の状態。
「徒長枝」は少ないですが、「花芽」の付いた枝がびっしりです。

これが切った後の状態。
混み入った枝を整理し、下向きの枝も日が当たりにくくて成長し難いので切りました。

そうそう「徒長枝」は切ってしまうと書きましたが、全体のバランスを将来的に良くする為に残す事も有ります。
その場合は「徒長枝」全長の1/3程の長さに切り詰めます。

時間はまだ4時過ぎですが、この時期は、ほんと日が短くて・・・。

梅の木5本を『これくらいか?もうちょっとか?』と脚立を登ったり降りたりしてるうちに、全部終わった頃には夕暮れになってしまいました。

混み入った枝を整理して日が良く当たる様にしたので、来春はきっと良い実がなると期待してます!

竹灯籠の製作

今日は「六ノ里 三寺参り」で使用する「竹灯籠」の日でした。

「六ノ里」の有志の方が集まって、

「竹灯籠」を竹を切って作ったり、

去年使用した物のメンテナンスを行うんです。

ちなみに「六ノ里 三寺参り」って、どんなのかと申しますと、

この様に「六ノ里」に有る三つのお寺の境内や周辺に、「竹灯籠」を並べて、年越し・年始の参拝者をお迎えするイベントです。
詳しくは『2021年 謹賀新年』の記事で紹介していますので、見てみてください。

昨年は、

お寺の名称を入れた物と、ちょっとデザインした物も作りました。

他にも、各個人それぞれの家に飾る物を作られる方も有りまして、
個人的に頼まれたので、今回は、その製作過程を記事にしてみたいと思います。

まず「竹灯籠」に使う「竹」を作るサイズに合わせて切ります。
今回は、「竹灯籠」の日に分けていただきました。

サイズが分かった時点で、彫る文字の大きさを決めて下絵を作って「竹」に貼って、
刃物(写真では彫刻刀の切り出し刀)で文字を切り抜きます。
この時、紙と一緒に「竹」表面を少し切る様にします。

この作業、はっきり言って面倒なのですが、しておくと、今後の作業で開ける縁が毛羽だったり、表面の青い部分がめくれたりしにくいのでやった方が良いです。

次は「電気ドリル」で抜く部分、今回は文字ですが、そこに穴を開けて行きます。

開ける相手が「青竹」の様に丸い物は安定しにくいので、クランプ出来る作業台が望ましいですが、写真の様に、木片を「Cクランプ」で固定して、その間に軽く挟む様にしても作業しやすいです。

拡大するとこんな感じ。
使うドリルの刃は、文字の幅より少し小さい物にして、開ける際は出来るだけ穴と穴の間隔を狭く、また、開ける形状からはみ出さない様に開けます。

全体に開け終わると、こうなります。

昨年は、この状態で飾りましたが、これでも十分綺麗に見えます。
が、今年は、もうちょっと手を入れてあげます!
(同じ物を作るの、好きじゃ無いんです。笑)

で、今年は文字の形に抜こうと思います。

使うのは、この「トリマー」ですが、下側の部分は取り外して、

「ルーター」部分のみを使用します。
「トリマー」を使う理由ですが、モーターの力が強く安定した切削力が得られるからです。(ただ大きく重いので、持ちにくいですが・・・。)

使う刃物は「トリマー」で使用する2枚刃を使用しました。
世の中にはもっと良い刃が有りますが手元に無かったからですが、「青竹」の様な筋の強い物だは「ヤスリ目」の物だと毛羽立ちやすいし、使った感じサクサク削れて、案外正解だったかもしれません。

(*はっきり言って『目的外使用』ですので、真似する方が、もし居たら、あくまでも『自己責任』でお願いします。)

もっと持ちやすい「エア・リューター」も持っているのですが、空気の使用量が多くて、我が家の「コンプレッサー」(空気タンクの容量30ℓ)では、空気量が不足で安定した回転数が得られ無いのと、レバーを握った量だけ回転数が得られるタイプですが、そのレバーが凄く力が要るので使いませんでした。

1文字分ちょっと、開けた所です。

開ける際は、両手で「トリマー」をしっかり握って、両肘を作業台に付けて安定させて使います。
またドリルの穴を横から一気に厚み分全部削って行くより、穴の間の繋がっている所を表面から削り落とす様にしてから、残った部分を線に沿って削るのが早いです。

*しっかり保持していても、刃物が食込み勝手になって、表面に持ち上がって傷を付ける事も有りましたので、十分に気を付けての作業になります。

全部抜いて完成した所。

実際に中にロウソクを入れてテストしてみると、こんな感じで昨年の穴だけの物より良くなったと思います。(自画自賛ですが・・・笑)

なお、下絵を貼り付けるには、写真右側の「3M」社の「デザインボンド55」を使用してます。少量でも作業に十分な接着が有りますので、塗布する際は軽く全体にスプレーしてます。

また作業後に貼り付けた下絵を剥がすには、写真左側の「Kure」社の「ブレークリーン」を使用してます。(本業のデザインモデル製作でもこれを使ってます。)

使い方は貼り付けた紙全体が濡れる様に塗布し、すぐに剥がしてあげると「スプレーボンド」が全部溶けて紙に染み込む感じで、ほとんど残りません。
もし残ったら、ウエスに少量染み込ませて拭いてあげます。

以上が、今年の個人的な「竹灯籠」製作の過程です。
さて、来年はどんなのにしましょうか?

来年に向けて茅刈り

先日の「秋耕起」の記事の冒頭でも紹介しましたが、来年の「田んぼ」で使う茅を刈りましたので、また紹介してみます。

「栃洞」地区で桜を育てている所に「茅」が生い茂ってますので、先日はここの一部を刈って、「田んぼ」1枚分を木に縛り付けて保存しました。

我が家の向かいの斜面上にも「茅場」が有って、今日はそこの刈り取りです。

写真の様に、刈る前に仮に縛っておきます。
そうしないと、刈ってる最中に刈った「茅」があっち向いたりこっち向いたりで刈りにくいし、刈った後はまとめるのも大変なんです。

手前部分にもいっぱい「茅」が茂ってましたが、作業前に写真を撮り忘れてまして、ほぼ終わりの状態です。

刈った「茅」は、仮にまとめたのを適当な量でまとめ直します。

軽トラの前に有る分と、この山にしてる分で「田んぼ」1枚分十分に足りると思います。

刈った「茅」は写真に見える上側の「田んぼ」に運んで、春まで保存します。

で、どうやって運ぶかと申しますと、

こんな感じで、軽トラに満載して運びます。
凄くはみ出てますが、すぐ下の「田んぼ」までなので、ロープで軽く固定して運びます。

「田んぼ」に運んだ「茅」は、この様にして春まで保存します。
(作業が終わったのが薄暗くなってからなので、翌日の朝の写真です。)

構造は「ハサ架け」の脚を一つ組んで、そこに刈った「茅」を立て掛けて、「マイカ線」と言う「農業用ビニール紐」で周りを縛って固定してます。

昨年は刈った「茅」を石垣に立て掛けておいたのですが、春になる頃にはかなり朽ちていて「田んぼ」に広げるのが大変でした。
こうしておけば、写真の様に雪が降ってもあまり積もらないですし、頭も縛ってますので雨でも中までは濡れずに朽ちたりしないと思います。