「長良川源流の森育成事業」

「郡上漁協」主催の「第11回長良川源流の森育成事業」に、地元「栃洞」の方々と一緒に参加しました。

この事業は、長良川の水源涵養を目的とし、広葉樹林を主体とした自然林の回復を狙ったもので、今回は、トチノキ、ホオノキ、コナラ、カツラ、ヤマザクラの苗木500本を植樹しました。

まずは朝の開会式。
「郡上漁協」組合長や関係代表者の挨拶から始まり、植樹の仕方のレクチャーが行われました。

植えるのは「畑ヶ谷用水」を改修した際に伐採・造成した所です。

ここには地元「栃洞」でも有志で桜を植樹しています。(昨年植樹した時の写真)
しかし、伐採・造成した全面に植えるのは出来ないので、こういう事業は大歓迎です!

植林が終わった様子の写真。
良く見ないと分かりにくいですが、ピンクのリボンが巻いてあるのが植えた苗木です。
伐採・造成された所は荒廃して見えるので、早く木々が成長すると良いなぁ。

なお、植えている最中は、写真を撮っている余裕が無かったので写真は有りません(笑)

詳しくは「郡上漁協」のサイトの記事をご覧ください。

炭焼き窯の改善

昨年設置した「ドラム缶炭焼き窯」ですが、設置以来、他事(里山再生)が忙しいのも有りましたが、他にも理由が有って、そのままになってました。

と言うのは、炭を焼く為には酸素を遮断する必要が有るので、その為に蓋の部分、焚き口の部分の隙間を粘土で塞いで、その上からそれらを土で覆ってしまわなければなりません。

しかし、一部が崩れた石垣を利用して設置しましたので、窯の両サイドの石垣の石の隙間まで土で覆おうとすると大量の土が必要になります。

その為には窯を設置した場所の周りを掘って土を確保すれば良いのですが、ここら辺りは作土が少なく掘ってもすぐに石が出て来て量を確保出来ません。
穴を大きくすれば良いのですが、穴が大きくなるのも今後の使い勝手的に問題になりそうですし。

なので、少しでも使用料を少なくする方法が無いかと考えました。

石垣の凸凹を無くす為に、石垣の前にレンガで壁を作る事にしました。
使用するレンガは値段を安く仕上げる為に、耐火煉瓦では無く普通のレンガです。

ちなみに、この時点では前の記事の「エンジン式一輪車」は無かったので、この炭焼き窯を設置して有る場所の上の車の入れる更地から、斜面の草木を刈ってブルーシートを敷いて、大きなプラスチックの籠にレンガやブロック、赤土を入れて滑らせて下ろしてます。

写真はレンガの積み方の試行錯誤中の物で、とりあえず、この積み方で作業に入ります。

赤土に灰を混ぜて良く練り込んで、レンガを積んでいきました。
赤土に「藁」を短く切ったのを混ぜると強度が増して良いらしいのですが、窯の周りも温度が上がるので、どうかと思って入れてません。
(これは失敗で、ひび割れが凄くて・・・)

異形のレンガはハンドグラインダーに専用の刃を付けて切れ目を入れて、レンガを割るタガネで切って有ります。

窯半分くらい積んだ所で、窯の上の部分の積み方が試行錯誤の形が気に入らなくなって、写真の様なアーチ状にする事に変更。
窯は使えれば良いのですが、職業柄、気になります。(笑)

焚き口側のレンガのアーチ部分、窯の奥の部分の上側も赤土を練った物で覆い、取り敢えずは完成。(ここは練らないで赤土そのまま盛った方が良かったかもしれません。)
取り敢えずって言うのは、盛った赤土が乾いて来るとひび割れして来るので、窯の上の部分を土で覆っていないからです。

改善が終わって形になったので、早速、炭を焼いてみたいのですが、窯の改造で畑に撒く予定の草木灰を使ってしまったので、まずは灰作りからです。
なので、焚き口側の土盛りはしてありません。

草木灰を作っている時の窯の中の様子。
すでに焚き口側は燃え過ぎて炭が細かく崩れていますが、奥の方は良い感じに炭になっていますので、もう少し早く空気を遮断してあげれば良い炭が出来そうです。

ところで、炭が出来たらどうするのか?

地元の皆んなで飲む時に使うんです!(笑)

新兵器導入!

この度、里山暮らしを助けてくれる新兵器を2つ導入しましたので、その事を書いてみたいとおもいます。

以前に「里山再生プロジェクト」で書きましたが、一昨年より荒廃地の開墾を進めて来まして、昨年の冬前に大きくなった雑木を伐採し果樹を植えるスペースの日当たりを改善しました。

雑木を切って日当たりが良くなったのは良いのですが、問題は大量の切った木をどう処分するかです。

太い物は薪ストーブの有る方に冬場の燃料として処分していただけます。
(これにも問題が有りますが、それは後述します)。
ですが、この様な細い物はストーブに入れてもすぐに燃えてしまうので、あまり好まれません。

で、それを考えて昨年の春に設置したのが「ドラム缶炭焼き窯」です。
(昨年の設置から最近使い勝手を良くする為の改善をしてます。それはまた別の記事で。)

この炭焼き窯で炭や畑に使う草木灰に出来ますが、その為には、必要な事が有ります。
写真の様なチェーンソーで切り倒した木を、太い幹、細い幹、先の方の細い枝に切り分け無いとならないのです。

太い幹はエンジンチェーンソーで切れば早くて良いのですが、細い幹や先の細い枝はチェーンソーだと重くて使い勝手が悪くて・・・。
なので、それらはナタか手ノコで切っていましたが、時間が掛かって効率が悪過ぎます。

そこで今回導入した新兵器の一つ目が、これ。

重さが約3kgなので、片手でも使えます。
(*片手使用は、説明書で『厳禁!』となってますので、やる方は自己責任で!)

窯を木でいっぱいにする程度でしたら、バッテリーの半分も使いません。
満充電で切り続けて、だいたい一時間くらい使えます。
太い物は切るのに時間が掛かってバッテリーの消耗が激しいですが、その様なものはエンジンチェーンソーで切りますので問題無しです。

これのお陰で、細い物は何とか片付いて行くのですが、

先にも書きました様に太い物は薪ストーブの燃料として重宝されるのですが、これをどう搬出するかが大きな問題なのです。

太い物は結構な重さになるので、長いままだと重くて運ぶのが大変。
では、細かく切ってしまうと手で持って運べますが、太い部分はそれでも重いです。
それに個数が増えるので搬出に時間も掛かります。

しかも、この開墾している所へのアクセス路は4つ有りますが、どれも軽トラックも運搬車も入れません。(そもそも『あぜ道』程度の道しか無いです。)

しかも、こんな急(ピンクの矢印ライン)なので「手押し一輪車(『ネコ車』って呼ぶ地方も有る)を押し上げるだけでも一苦労ですし、よしんば押し上げても、木を乗せて降って来る時ブレーキが無いので、ずっと持ち手を掴んで支えているのは無理です。

他のルートも、

こんな道幅ですし、道は荒れていますし、

横方向から見ると、ここも、こんな急勾配で・・・。
他の2つのルート(写真は載せてませんが)、そこも似た様なもので。

なんか良い手は無いかと思っていたところ、

今回導入した「充電式チェーンソー」のカタログに、同じバッテリーで使える「充電式運搬車」が載っていました!

サイズ的にも最適サイズですし、タイヤが耕運機の様なパターンで荒地でも強そうですし、電動なので動かす度にエンジンを掛け直す必要も無い。
おまけにディスクブレーキが付いているので、下りだって安心!

『これしか無い!』と思って、農機でお世話になっている近くの「大原商店」に早速連絡してデモしていただきました!!
(以前行った時、カウンターの所に『デモやります!』ってマキタのポスターが貼ってあったのを思い出したんです。)

結果は・・・残念ながら、良いかと思ったタイヤがスリップするし、登坂力が足らなくてずっと押して無いと駄目。(もっともカタログ値の倍以上の急坂なので、製品がダメな訳では無く、当たり前なのですが)
また、後ろの補助輪が地面が左右に傾いた所では逆に引っ掛かって邪魔。
ずっと持ち上げて無いと駄目なのですが、空荷でも結構重くて。

せっかくデモして頂いたのに申し訳無いなと思って、後ろの補助輪を改造して1輪にしてとか考えましたが・・・導入は断念。

じゃ、何が2つ目の新兵器かと言うと、

これです!エンジン式一輪車です!!

『電動一輪車のデモをしてもらったけど駄目だった』と先日近所の方に話したところ、『◯◯(この方の親戚)の倉庫にエンジン式一輪車(これの事)が有るで使いなれぇ(有るので使いなさい)。エンジンはかまわん(整備しない)とならんだろうけど』との事。

早速倉庫に出向いて状況確認。
20年近く動かして無いらしいので、果たして動くかどうかです。

まず点火プラグを外してプラグに火が飛ぶか確認。
火が飛ぶので、プラグ穴から燃料の混合ガソリン(2ストロークエンジンです)をスポイトで少し入れて、すぐに点火プラグを取り付け始動チェック。
とりあえず初爆はするけれど、それ以上が続きません。

これは、典型的にキャブレターが汚れている症状なので、バラしてみると予想通りキャブレターの中のガソリンが腐ってて、ガム質でグチャグチャ。
なので一晩キャブクリーナーに分解してどぶ漬けし綺麗にして、ダメになったフロート室のパッキンを交換してキャブレターは再生完了。

試運転してみたら動くには動いたのですが、再始動性が非常に悪い。
点火プラグを火花が飛ぶかチェックしてみると、飛んだり飛ばなかったり。
点火系を分解してチェックするとポイントの隙間が広過ぎていたので、研磨・隙間調整して無事復活です。
こう言うの得意なんですが、手が非常に汚れるので作業中の写真は無しです(笑)。

例の急坂を試運転した結果は、何より凄いのがバルーンタイヤで急坂でもスリップしないし、道が荒れていても良い感じにショックを吸収してくれて、どんどん登って行きます。これは使えます!!!

無事に直ったので気を良くして。(新しい玩具が手に入ると燥ぐんです 笑)

以前直しかけた、沢の橋が掛かっていた所。
詰み掛けだった石垣ですが、

一気に積み直して、折り畳み式の鉄製ラダーレールを渡して、橋も完成。
これで、このルートからも伐採木の搬出が出来る様になりました!

このエンジン式一輪車にも頑張ってもらって、伐採木の搬出だけで無く色々やって行きたいと思います。

2021/05/01
<荷台改良>荷台に金属ネットとガードを設置。
フレームの間から積荷が落ちてしまうので、ホームセンターで金属ネットを購入して、それの固定を兼ねてガードを設置しました。
ガードは最初は強度を考えて金属製と思いましたが、里山の風景にはこの方が良いかと思って木材で作りました。
雰囲気は良いですが、強度不足なら金属角パイプで作り直せば良いかな?(笑)

本当はやりたく無いのだが・・・

今回の記事は、あまり楽しい記事では無いかもしれません。
山菜無断採取への対策として看板を設置しましたので、その作り方と合わせて載せておきます。

春も本番、山々の木々も芽生えて新緑の季節が始まってます。
ここ里山では自然の恵、山菜が採れ始めます。

まず「ふきのとう」で、それが終わると「山菜の王様」とも呼ばれる「タラの芽」が出始めます。

「タラの芽」と言うのは、これです。

一昨年来、地域の方々と協力して雑木や草(茅が多い)を切って、せっせと場所を良くした際に「タラの芽」の木は刈らないで残して育てて来ました。

「タラの芽」は道の駅に出荷するとお金になるので、環境作りの活動費に当てる為に皆さんで育てているのです。

ところが、山菜取りの方が来て、持って行かれてしまうのです!
昨年も管理している場所に入らない様に杭を打って鹿避けテープを張っていたのですが、関係無しに入る方が居て、現場を見つけて『ここは育てているので採取は止めて下さい』と言ったのですが、逆に『山に勝手に生えているのを、なんで採っていかんのか!育ててるなんて、どこにも書いて無いだろう』と言われまして・・・。

山だって所有者が居るんです。まして、綺麗に下草を刈って場所を良くして「タラの木」だけ残してあるのは栽培しているって事なんです。
でも、採取しに来た方には関係無いって事でしょうか。

ですので、今年は看板を制作して掲げる事にしました。
掲げるにしても1枚じゃまた何か言う方も居るだろうし、複数枚掲げるのは作るのが面倒ですし、そもそもこんな事しなくても山菜採りの際に『ここは採っても良い所なのか?』って思って遠慮して貰えたら・・・本当はしたく無いんですが。

他の場所で同じ様な悩みの方の為に、看板の制作方法を載せておきます。
特に複数枚作りたい時は、この方法が良いですよ。
なお、ネット記事のお約束ですが、真似してやられる方は、あくまでも『自己責任』でお願いします!!!

まず、文言を考えて『栽培地につき立ち入りを禁ず」と明記しました。
「栽培地」で有れば、つまり「畑」である訳で、よそ様の「畑」で白菜や大根が育っているのを持って行くのは犯罪でしょ?そう思ってくれないかな、と。

文言を決めたらパソコンで作る看板の大きさの文字やレイアウトを決めて印刷します。
普通、家庭にあるプリンターはA4サイズですが、A3のサイズの物を作る場合は、2枚に分けて印刷します。

印刷した物をボール紙に貼って、根気良く文字を切り抜いてマスクを作ります。
「栽培地」の「培」の「口」の様に、切り抜いてしまうと無くなってしまう所は、一部線状に切らないで中と繋がる様に残します。

看板のベースに使うのは何んでも構いませんが、耐久性と扱いやすさから「ダンプラ」と呼ばれる物を使ってます。
これならホームセンターで売ってますし、好きなサイズにカッターナイフで切る事も出来ます。(切る時に、怪我はしないでね!)

看板の板にマスクを貼り付けます。
マスクに塗料を掛けると紙製のマスクなので、よたりますのでデザインボンドで貼るのが仕上がりが良いです。

その時の注意ですが、紙製のマスクなのであまりしっかり貼ってしまうと、次の看板を作る際に剥がせなくなるので、浮かない程度に貼って下さい。

写真のデザインボンドもホームセンターで売ってますし、有る程度、貼り剥がしが効きます。

私は2色の看板にしたので、まず、赤文字の所を缶スプレーで塗ります。
写真はマスクを外したところです。

本当は黒文字の所は赤の塗料が付かない様に、段ボールやボール紙でマスクすると仕上がりが良いのですが、面倒なのでそのまま塗りました。
なお、2色にする場合で私の様にマスクしない場合は、明るい色から塗って下さい。

次に黒文字の所を塗ります。
赤文字にマスクを合わせる様に再度マスクを貼って、先に吹いた赤文字の所に黒塗料が掛からない様にボール紙でマスクして吹きます。

缶スプレーを塗る時の注意ですが、一気に厚く塗るとマスクとベース板の隙間に染み込んで文字が滲んだ様になるので、薄く何度も吹き掛けるのが良いです。

「栽培地」の「培」の「口」の様に、切り抜いてしまうと無くなってしまう所を、一部線状に切らないで中と繋がる様に残しましたので文字が切れている所が有ります。
気にならなければこのままでも良いですし、気になる様ならば吹き付けた塗料を何かの容器に吹き付けて、それを細い筆で塗っても良いですね。

春になって 農家始動

3月はずっと本業で出稼ぎをしていて、週末しか六ノ里に居ませんでした。
しかも、週末に限って天気が悪く、記事に出来る様な事も無く更新が滞ってましたが、4月になって、色々と始められたので記事にします。

4月になって、ここ六ノ里でも春らしい日が続いてます。

うちの家の前の山にカタクリが咲くのですが、今年もチラホラ咲き始めました。

スイセンも、そこここで咲いていて、

ツクシも日当たりの良い所に出始めて、

行者ニンニクも芽を出して来てます。

2月に頼んだ果樹類の苗木が、実は3月の始めに届いてました。
しかし、ここ六ノ里では、まだ寒くて植えられないので、玄関に退避させてました。

そろそろ、陽気も良くなって来たので植える事にします。
今年頼んだのは、ベリー類(ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー)と梅(花香実、南高梅)です。

まずは、昨年開墾して梅を植えた続きに花香実2本。
この2本分は、昨年植えた苗10本の内、2本が根付かなかったのでその補填。
元々有った梅畑に、南高梅を2本。
元々の梅畑の梅は、かなりの老木なので、将来に向けての更新の意味合いもあります。

昨年、苗木を植えた途端に、カモシカや鹿に食べられたので、しっかり獣害対策も行います。(写真の奥に見える支柱4本に縄が掛けて有る物は獣害対策です。)

そうそう、昨年植えた梅を雪から守る為に、12mmの太さの支柱にネットを巻いていたのですが、この冬の雪でこの通りに、全ての支柱が曲がってしまいました。
雪の威力って凄まじいです。

さて、ベリー類の方はと言うと、実は場所は決めてあるのですが、すぐには植えれません。

植える場所は、昨年、ワサビ田を作った、我が家での通称「上の段」の畑の縁の方。
なので、そこだけ耕せば良いのですが、土の中には草の地下茎がいっぱい。

なので、管理機の「こまめ」を使って一度全体を耕して地下茎を取り除きます。
耕してみると、なかなか良さそうな土なので、ベリー類を植えた残りは畑として何か植えようかと思ってます。

植え付けの終わった「上の段」。
奥に見える桜は、うちの桜です。

私の譲り受けた家の屋号が「甚七」なので、「甚七桜」と呼んでます。
(桜のそばに昔はお墓が有ったので、墓守の桜ですね)

私の住む栃洞集落の集会所前からも、大きく見えて春のランドマークになってます。
(実はちょっと自慢です! 笑)

ついでに六ノ里の桜の様子も紹介します。

まずは「位山秋葉神社」。
今年になって周りの杉林を伐採したので、スッキリして桜が際立ってます。

次に「善勝寺」さんの桜。

まずは、お寺の前の道からの様子から。
この写真は、2日程前の様子ですが、五分咲きくらいでしょうか。
花桃も蕾が大きくなってきていて、赤味が増してます。

これが樹齢400年の「善勝寺桜」。
夜には例年通りにライトアップされます。(18:30〜21:30)
しかし、今年もコロナ禍で「善勝寺桜 さくら祭り」は実施出来ません。

早くコロナ禍が収まって、多くの方々と桜を愛でれる日が来て欲しいです。

自作「手織り機」で布を織る!

前の記事で書いた様に、種から育てた「ワタ」を紡いで「綿糸」にしたので、手織りで布にして行きます。

で、まずは今回のタイトル通り「手織り機」とその道具を作ってみました。

もちろん、「手織り機」は売ってますが、まぁ、雪に埋もれて暇なのと、これくらいしないと「ワタ」から「綿糸」、そして布にするのは家内なので・・・ね(笑)。

で、いきなり「手織り機」の完成した姿。
本当は作成中の写真が有れば良いのですが、木を削った粉とかで手が汚れますので、写真は撮ってません。

まぁ、見ていただければ解っていただけるとは思いますが、一応説明すると、角材を切って四角にネジで組んで、糸を掛ける釘を打って有ります。
釘は、CADで作図してゲージを作って、それで下穴を明けてから打ってあります。
(手織り機本体の中に有るのが、釘ピッチゲージ)

次に、縦糸を交互に引き上げる構造(綜絖(そうこう)と言うらしい)の代わりになるヘラと、横糸を巻きつける「シャトル」」を作ります。

本業のデザイン関係でも、ちょっとした道具は良く作るのですが、その経験上でも、良く乾かした竹で作ると滑りの良い物が出来ますので、今回も竹で。

「里山再生」で竹藪を切った際の竹を倉庫の軒先で乾かしておいたので、それを適当な長さで切り出して来て、ナタで必要な幅に割って大体の形に仕上げて。

それから、ヘラ、シャトル共に、ナイフや棒ヤスリで形状を整えて、シャトルには糸を巻きつける溝と穴の加工をしてやります。

後は、ペーパーヤスリで最終的な形に仕上げると同時に滑らかな肌にして、「3M」の研磨スポンジで、ひたすら磨いて。
最後に「リンシードオイル」を少し塗って、布で磨いて完了です。

以上で「手織り機」とその道具は完成です。

「手織り機」が完成したので、早速、家内が織ってみます。

使用する糸は、前回の記事『わた紡ぎ』で作った物で、写真の様な感じで織り上げて行来ます。

で、織り上がったのが、これ。最終的には、染色して「コースター」になります。
ここ「六ノ里」には「藍染」に取り組もうとしている方が居られるので、相談してみようかな。

前回、今回と「ワタ」を育てるところから「糸紡ぎ」、そして「手織り」と記事にしてみましたが、こんな感じのワークショップが出来たら良いなと思っています。

コロナが終息して世間が落ち着いて、もし、その時ワークショップ開いたら、ここ「六ノ里」に遊びに来て下さいますか?(笑)

わた紡ぎ

この前の記事で、ここに来て3年目で初めて、この土地らしい積雪量を経験したと書きましたが、2月になろうかと言うのに畑は、まだこんな具合。

これは家の前の畑の様子。

こちらは借りている畑の様子。
天気の良い日が有ったので多少は雪も解けた様ですが、まだまだ農作業をするのは無理です。

じゃあ、何もしないでコタツに入ってゴロゴロ(通称:コタツの守り)しているかと言うと、それも飽きてしまうんですよね。

そこで、今は自分の畑で種から育てた「ワタ」を使って「綿糸」を作っています。

どんな感じで「ワタ」を作ったかと言うと・・・。

これが畑で育っている「ワタ」の様子。
葉っぱが5枚ですが、怪しい代物じゃぁ、有りませんよ!(笑)

左から、こんな花が咲いて、中、こんな実が着いて、右、熟れると割れて「ワタ」が出来ます。

しかし、ここ「栃洞」は標高が高いせいか寒くなるのが早くて、なかなか実が熟れて割れてくれません。

なので、写真の様に、刈り取った物を、屋内の窓辺に干しておきます。

すると、こんな感じで実が割れて「ワタ」が姿を現します。
これを集めて「ワタ」から「綿糸」にして行くのです。
作業は、家内がやります。私は、機材製作とレポ、と素晴らしい(?)分業で。(笑)

これが集めた「ワタ」です。
実から取ったばかりの物は、全てがフワフワでは無いので、このままでは紡げません。

なので紡げる様にする為に、フワフワの状態にします。

まず、「わた」の中に種が有るので、それを取り除きます。
大体、一個の実の「ワタ」に5〜6個有ります。

種を取り除きながら、ペットの毛並みを整えるブラシ(百円均一ので十分!)の上に「ワタ」を置いて行きます。

適量になったら、写真の様に、ブラシ2個を使って解して行きます。
(適量と言うのは、ブラシで解し易い量で、ブラシの大きさで変わって来ます。)

解し終えたら、写真の様に四角く広げて置いて行って、芯にする棒、うちは丸箸を使ってますが、こう乗せてクルクルと棒に巻き付けます。

巻きつけたら棒を引き抜いて、「シノ」と呼ばれる、写真の様な棒状の「ワタ」にします。

「シノ」が出来たら、いよいよ「綿糸」に紡ぎます。
棒に段ボールを切って作った円盤とクリップで作ったカギを付けた物が、紡ぐ道具。

先端のクリップで作ったカギの部分に「シノ」の「ワタ」を引っ掛けて、ゆっくり「ワタ」を引き出しながら、棒を回し少しヨリを掛け、長く糸にして行きます。
有る程度の長さになったら、棒をクルクル回して、しっかりヨリを掛けます。

ヨリを掛け終えたら、棒の部分に巻き取って行き、また短い長さから「シノ」全てを糸にして行きます。

全てを糸にし終えたら、適当な幅の物(うちではティッシュの箱)に巻き取って、写真の様な「カセ」にします。
これを鍋で一度煮ると、掛けたヨリが戻らなくなります。

左が、煮る前。右が、煮た後です。

さて「綿糸」が出来たので、次回の記事は「手織り」に挑戦です。

ちなみに、取った種は捨ててはいけません!!!
この種で、また今年もワタを育てるからです。

大雪!

1月7日からの数年に一度の大寒波、年末の大寒波では関越道での車両の立ち往生に続き、今回は北陸道他で立ち往生が発生する様な積雪でした。
被害に遭われた皆さんには、お見舞い申し上げます。

ここ「六ノ里」も例外では無く、しっかり降りまして、ほぼ毎日、雪かきでした。

朝起きて、降雪が落ち着いていたので雪かきです。
雪で出来た壁の高さは2日分で、約80センチ。
でも、これは2日前に一度雪かきしての高さなので、そのまま積もっていると・・・。

こんな風になります。
どれくらい積もっているか、トマトのハウスのフレームの横バーのすぐ下まで積もってますよね。

雪が無い時の写真がこれですから、約1メートルは積もってるんです!

では、家の前の道路はどうかと言うと、

こんな大雪でも除雪車が来てくれるので、道路はこんな感じで生活に不自由は無いので助かります。

今日は下(しも、此処らでは、ここより麓の方を言います。笑)に行く用事が有るので、写真を撮りがてら下って行きましょう。

「善勝寺」の石段。
って、石段どこに有る?って感じですよね。

道路の両脇は、除雪車が押し避けた雪で壁が出来てます。

今日は普段とは違う「ロータリー除雪車」も来てました!
普段の除雪車はバゲットで積雪を押して掬い上げて、道の脇に押し除けるのですが、積雪量が多過ぎて捨てる場所に困ったのかも知れません。
コイツだと、道より遠くまで飛ばせるので、捨てる場所に困らないですからね。
それくらい積雪量が多い訳です。

最後は「六ノ里」のお気に入りの場所です。

「畑ヶ谷棚田」から眺めです。
雪の上が荒れているのは、ロータリー除雪車が飛ばした雪でしょうか?

「六ノ里」に来て3年目で、本当の「六ノ里」の冬を体験出来ました。
ほぼ毎日の雪かきは大変ですが、それでも良いところも有るんですよ。
雪が降り積もるとシーンと静かだし、そもそも真っ白な雪景色は素晴らしいです。
それに、この冬が終われば、素晴らしい春が待ってますし、ね!

神社に初詣

大晦日から年明け夜中は「六ノ里三寺まいり」でお寺に初詣したので、一晩寝て元旦は神社に初詣です。

ですが、朝起きたら、この通りで・・・。

何もこんな雪の日に初詣に行かなくとも、とも思いましたが、実は私、今年から神社の役をやる事になりまして、地域の方から預かっている去年の伊勢神宮のお札を預かっているのです。
なので、古いお札を神社に納めるなら早い方が良いかと思って、神社への初詣なんです。

昨夜、無理矢理出て行ったから、轍がクッキリしてます。
タイヤで踏みつけた跡は、雪が固まってて雪かきしにくいんだよなぁ・・・と思いつつ。

とにかく、雪かきしないと出掛けられないので、道具を置いてある車庫まで行きます。

ざっと一時間程で、こんな感じまで。
道路への途中までは用水に落として、そこから家までは横の畑に落とします。

が、ここでまた雪が降り出したし、そろそろお昼なので中断です。

昼食後、また雪かき再開です。
写真中央が「スノーダンプ」と言う物で、これで雪をすくい取って雪の上を滑らせて運びます。
なので、あまり地面まで雪を取ると滑らなくなるので、少し残してすくい取ります。

雪かきが終わったので「長瀧白山神社」に向かいます!

自宅から車で約30分、「長瀧白山神社」に到着。
この写真は参道入口から奥を撮ったものです。

ここまでの国道156号線は除雪して有りましたが、所々、圧雪状態でした。

では、駐車場に車を停めて、参道を進みます。

広い参道ですが、今日は積雪で除雪してある部分しか通れないので狭いです。
コロナ禍の影響なのか、来たのが遅かったからか、参拝者が少なくて良かったです。

拝殿に着いて、まずは、お参り。

それから、地域の方から預かっている去年の伊勢神宮のお札を納めます。
例年なら近隣の神社の役の方々と一緒に伊勢神宮に参拝して納めるのですが、今年はコロナ禍で中止になりましたので、こちらに納めたのです。

いつも思うんですが、ここの拝殿、木がこんな風に白っぽいんです。
使われてる木の材質のせいなのでしょうか?

続いて、同じ境内に有る「長瀧寺(ちょうりゅうじ)」にもお参りして、お守りを購入して帰ります。

実は、地区の神社にお参りしてなかったので「栃洞白山神社」に寄ります。

到着すると境内への石段の部分、除雪して有りました。
私、神社の役になったと先に書きましたが、私も除雪をしに来ないといけなかったのか?とちょっと不安になりました・・・。

まず、本殿にお参りして。
大晦日の日に、ここの石段部分の除雪は近所の「生さん」とやっておいたのですが、昨日の夜の雪で埋もれていると思ってましたが、ここも除雪して下さってました。

続いて、境内に有る「中村の宮」にお参りします。

「中村の宮」とは通称で、お祭りして有る神様は・・・すいません、調べておきます。
元々は地区の別の場所に有った物を移転したそうです。

「六ノ里」には他に「松本の宮」と言う神社も有り、それぞれ、中村さんが勧進した宮、松本さんが勧進した宮、だろうと思っています。

お参りを済ませた頃、「生さん」が除雪機で除雪に来られました。

新年の御挨拶をして、一緒に除雪に付き合います。
(付き合うって言っても、話し相手くらいなんですが 笑)

さすが、除雪機の威力は素晴らしい!
写真じゃちょっと見にくいですが、雪の壁が約60センチ出来てるのが分かりますか?

こんな感じで機械前方の部分で雪をかき込み飛ばします。
飛ばす部分は操作盤のジョイスティックで操作出来るみたいです。
この作業効率を見ると、除雪機欲しくなったりしますが、今は、まだ我慢かな。(笑)

以上で、年始の行事は無事終了いたしました。
さて、年初から本業の仕事をいただいてますので、頑張らなきゃ!!

2021年 謹賀新年

明けましておめでとうございます!

今年も「六ノ里」の暮らしや、ここの様子を書いて行こうと思います。
よろしくお願い申し上げます。

大晦日の夜は、先日の記事に書いた「六ノ里 三寺まいり」の準備から。
私の家は、まだ檀家になったお寺は無いので、家から一番近いお寺の「善勝寺」さんで設置を行います。

境内の通路部分の雪かきをして、竹灯籠を並べてロウソクに火を灯して行きます。

今年は雪が降っているので、去年までの様に境内への石段には置けませんでした。
どれくらい降ってたかと言うと・・・。

こんな感じに横殴りに、結構な勢いで。

お寺名前の竹灯籠は、こんな感じで夜に見るといい感じです。
左側のは、遊びで作ってみましたが、これはこれでいいです!

「六ノ里 三寺まいり」って言うくらいなので、後二つのお寺にも行ってみます。

「光雲寺」さんです。
ここも通路の部分に、竹灯籠を設置して有ります。

お寺の名前の竹灯籠は、鐘撞堂への入り口に設置してありました。

続いて「光蓮寺」さんに行きます。

ここも降雪の影響で、鐘撞堂メインで竹灯籠を設置してありました。

お寺の名前の竹灯籠、私も一個穴あけしたのですが、「光蓮寺」さん『蓮』の字が画数が多くて穴あけが難しくて。
ロウソクの灯りでうまく字に見えるか心配でしたが、いい具合に見えてました。

「光蓮寺」さんでは、本堂の大屋根からの落雪を利用して、こんな感じに竹灯籠を設置してありました。
これ、カマクラっぽくて、アイディアもんですね!

再び「善勝寺」さんに戻ります。

境内の積雪の様子は、こんな感じ。
落葉した木々に雪が積もって、花を付けた様で綺麗です。

「善勝寺桜」は雪の花を咲かせてました。
老木なので、あまり雪が付くと枝が折れそうで心配ですけどね。

これで三寺全部お参りしたので帰宅する事にしましたが、積雪でジムニーでもラッセルするくらい。
ま、明日の朝には除雪されるんでしょうけど、軽トラで来てたら帰るの大変だったかも、です。