R6「源蔵寺棚田の再生」の準備

今年も「源蔵寺棚田の再生」が始まります。
それに先駆けて、今年実施の荒廃農地の事前準備を行いましたので、紹介してみたいと思います。

<4月5日実施分>

さて、ここが今年実施する圃場ですが、赤丸部分だけ茅が生えた形跡が有りません。
何故かというと、水が溜まるからです。

この日も前々日の雨のせいか少し溜まってましたので、元から有る排水路の溜まった泥を取り除く様に掘って、そこに繋ぎ水抜きをしました。

午前中に排水路を掘って、15時頃に様子を見に行ったのですが思ったほど抜けてません。

歩き回って観察してみると、上から流れて来た形跡が有りますし、斜面の下部分の数箇所から水が湧いてます。

上の段に上がってみると・・・一面に水が溜まってます。

こんなに水が溜まるから、一部は畦を超えて流れ出る訳です。

ここは来年実施する圃場ですし、このままでは今年の圃場に蕎麦栽培を始めてから水が入っては良い訳が無い!(蕎麦は水を嫌うのです。)

では、どうしてこうなるのか、今度はこの段の周りを歩いて観察すると、水色矢印の所から、この上の池になってる所の水が流れ込んでいました。

そして、この圃場には排水路が見当たら無いので、そりゃ水が溜まる訳で・・・。
溜まれば畦を超えて流れなくても、地中をくぐっても下の段に湧いて出るのです。

とにかく水を抜かなければと、畦の一部を崩して排水路を作りました。

水が溜まる理由を、断面概念図にしてみました。

この図の様に、排水路を設置しても、最上部が池では地中を滲みて湧いて出て来そうです。

ここが、一番上の池になっている所です。
ここからの排水路として、畦の一部を崩して下の段に流れ落ちている様です。

昔は何かを飼っていたのか、縁には蒲(がま)が植えてあったりしますが、周辺や中の茅の様子からして、最近は何もされて無い様に見えます。

ここが元凶なので、

まず、崩されている畦を畔波板を入れて修復し、

新たな排水路を作りました。
しかし、土を掘っただけの排水路なので、長い時間でえぐれて来るのはあまり良く無いかと。

とりあえず、これで少し様子を見て、次の手段を考えようと思います。

<4月17日>

一番良いのは池に入る水を止めて池じゃ無くする事なので、誰が使われていたかを色々な方に聞いてみましたが、結局分かりませんでした。

聞いた方たち全員からは、『池に入る水を止めれば良い』と言われたのですが、止めて問題になると嫌なので、とりあえず入る水量を絞って、そして別ルートでの排水を設定する事にしました。

前回、写真の左側の赤丸、畔波板を入れて下の段に落ちる水を止めた所です。

今回、恒久的に使える排水路を新たに設置しました。

土を掘り返した形跡が分かるでしょうか?
この下にダイボリン(農業用ポリパイプ)が埋めて有ります。

池側の部分は、ここに入り口が有ります。

排水先は、ダイボリンを繋いで、沢の下の方に流れ出る様にして有ります。
こうしてから翌日に見に行きましたが、うまく排水されている様です。

尚、来年の実施箇所を考えると、元凶の池を止める必要が有りますので、今後も使用者の調査は続けます。

<4月18日>

第1回目の作業で、搬出する茅や雑木を置く場所が必要になります。

この部分の雑木を伐採し、茅を刈り取ってスペースを作りました。
当日やっても良いのですが、時間が限られてますので先行して行ってます。

以上が第1回目に向けての準備です。
天気の良さそうなので、当日が楽しみです。

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