シェア田んぼへの通水パイプの新設

以前の記事に書いている様に、今年は米作りがしたい3家族と一緒に田んぼを1枚作っていますが、今年は雨が少ないのもあって田んぼの水が足らないのです。

そこで近くの滝からポリパイプで水を新たに引きましたので、記事にしてみたいと思います。

8月になって稲穂が出てきました。(出穂と言います。)

この時期以降は田んぼの水が米の実りに欠かせないのですが、用水の水が少なくて足りません!

お隣の田んぼの耕作者と相談して夜間に水を入れる番と、朝から水を入れる番にしましたが、『これ以上雨が降らずに渇水すると川から水中ポンプで引き上げる事も考えないとなぁ』と言う話になりました。

ではなぜこの様な事になっているのかを説明して見たいと思います。
シェア田んぼの位置は赤く塗った所で、水色が水路です。

シェア田んぼを入れて横並びの4枚の田んぼで用水の水を分け合っているのですが、我々の田んぼの上流にも多くの棚田があるので、そこに水を入れると足らなくなる訳です。

水中ポンプで十分な水量を確保するには燃料代も掛かりますし、なにより毎日の様に行うのも大変だと思います。

そこで、他の方法はと考えたのですが、我々の田んぼの少し東(図中で右)に滝があって、別の用水の水が川に落ちているのを思い出しました。

ここは今年の春、ここで稲作を始める前に用水の位置関係を調べて知っていたのです。
なので『そこはどうだろうか?』と、白い矢印の所を見に行ってみると、

渇水にも関わらず、結構な水量が流れてます。

これはこの用水を使う棚田のいくつかは今は畑として使われているので、水を引いて無いからだと思います。
そして、余った水が最終的に滝となって川に流れている様です。

なので、図中の赤い点線の部分に新たにポリパイプを引いて水を引く事にしたのです。

この用水も我々の用水も元は一つの大きな用水から分水されているので、滝に落ちる方の用水に流れる量を減らしてもらって、下流の分岐に流れる量を増やしてもらう方法も有ります。

しかし、それを行うには多くの田んぼの所有者に協力をお願いしなくてはならないので、必要な時期の今、すぐに解決出来るとは思えません。

この方法なら川に流れて出ている水ですから、我々の用水に引いても誰の気兼ねもなく使える訳です。

もちろん実施にあたっては、お隣の田んぼの耕作者の方が『六ノ里集落協定』(用水に関して管理してます)に確認して承諾を得てくださいました。

承諾を得ましたが、まだ実施できるとは決まっていません。
まずはポリパイプを引くにあたって、必要な水量が取れるかを確認します。

50mmの太さのポリパイプを使うので、取水部にはある程度の水が溜まってくれないと使えないので、取水予定部に堰板を作って入れてみました。

手前の穴の空いた堰板が取水する為の物で、奥に入れた堰板は上から流れてくると予想される土や小石を溜める為の物です。

結果は、これだけの水量が有ればポリパイプの先端の取水部にゴミ避けのストレーナーを設置しても大丈夫そうです。

これで取水可能な事が分かったので実施を決定し、使用するポリパイプを発注しました。

ポリパイプを引くにあたって、もう一つ解決しないとならない問題がありました。

それは地形的に滝の上部で沢を渡って対岸にポリパイプを引かないとならないのですが、谷が深いのでそのまま渡すと、中に水が入ってかなりの重さになったポリパイプは垂れ下がってしまうと思われるのです。

また、大水の時にはかなりの勢いで水が流れるとも思いますので、ポリパイプが流されない様に、それも回避させる必要があります。

そこで写真の様に、大水の時でも水があまりかからない高い位置に単管パイプを橋渡しして、そこにポリパイプを這わす様にしました。

渡した単管パイプの別アングルの写真です。

写真の手前にいくつものポリパイプが写っているのが分かるでしょうか?
これは沢の中をパイプを引いて滝に沿って下ろして田んぼに引いていた先人の名残りと思いますが、大水の際に流されて折れ曲がってしまってます。

今回実施した方法で良いのかは大水になってみないと分かりませんが、まず大丈夫なのではと思ってます。

ここまでの作業が終わったので、頼んでいたポリパイプを引き取って来ました。

今回使うポリパイプは直径50mmで60mなので、この大きさになります。
写真は水色の保護のシートを3/4剥がした所で、この後、紐を切って伸ばします。

伸ばす際には『ほぐす様に少しずつしないと簡単に折れる』と販売店から注意されてましたので、かなり気を使って行いました。

伸ばしたポリパイプは巻きぐせを取るために、農道の端に伸ばしておきました。

ここまで出来たので一気に引いてしまいたい気持ちは有りましたが、この時点で17時でしたので続きは翌日としました。

続いて翌日の作業です。

昨日、農道の端に置いておいたポリパイプを手で引っ張って、先日決めておいたルートに引いていきます。

まずは取水する所から単管パイプを渡した谷までの部分。
ここも大水の際に水が流されにくい所を狙って、少し高い所を通してます。

なお、ここから先の写真は引っ張りながらの撮影は急斜面で落下の危険もあるので、引き終えた後の物となります。

続いて単管パイプを渡した谷の部分。

家に50mm幅の荷締めベルトの余りがあったので、それを使って単管パイプに仮留めしながら引いてます。

別アングルからの写真です。

垂れ下がっている白い物は我が家の先達さん(元の持ち主)が残してくださっていた不織布の紐で、最終的にはこれも使ってポリパイプを単管パイプに固定します。

余談ですが、この不織布の紐、強度があって耐候性も高いので色々な場面で使ってます。(使いすぎて在庫が無くなってきているので、悩み中ですが)

無事に谷を渡した後は、急な斜面を木の根元を通す様にして下っていきます。

スパイク付きの長靴でも滑る急な斜面なので、木や竹につかまりながらポリパイプを引っ張って通してます。

斜面を降りきった所です。

これだけの落差が有れば、この先の平坦部でもかなりの勢いで水が流れてくれます。

平坦部は流し入れる用水まで、直線的に竹の隙間を通していきました。

ここから先の部分は枯れた竹が折り重なる様になっていましたが、ポリパイプを通す事を決めた後、チェーンソーと草刈機で切り開いておきました。

なお、少しくすんだ黒いポリパイプは先人さんが引いていたパイプで、元々はこれを使う予定でしたが何ヶ所も穴が空いているので使えませんでした。

平坦部には詰まった時や空気が溜まった時の為に、あえて切断してジョイント(ユニオンと言うそうです)を入れてます。

私たちの用水の所まで引いたら、端を石を積み重ねて止めてます。

事前の計画では60mでは余りが出るはずだったのですが、50mm径なので曲がり部分の半径が大きくなった為か、ちょうどの長さとなりました。

引き終えてポリパイプの長さも確認ができたので、取水部への端末部の取り付けを行いました。

写真はすでに水を流している物ですが、作業時は堰板の下に大きな石を入れて持ち上げて水を溜めない様にして行ってます。

端末部の取り付けが終わったら、ストレーナーだけを外して取水口を板で塞いで堰板を元の位置に戻しました。

なぜ板で塞いでおいたのかというと、シェア田んぼの仲間に水が流れ出る瞬間を見せたかったからです。(通水式? 笑)

シェア田んぼの仲間が来た所で、取水口の板を取り除いて流しました。
そして流れ出たところで、他の田んぼの耕作者にも連絡して見てもらいました。

もともとの用水の量の倍くらい流れ出てきてますので、これなら4枚の田んぼに水を使っても十分ではと思います。

これで出穂後の水の心配が無くなり、安心できました。
無事に育って、実りの秋を迎えたいです。

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