木工旋盤作品の新仕上げ工法

「農作業」や環境づくりの「草刈り」、本業の方も忙しくしてますが「木工旋盤」の作品作りは続けています。

この夏からは、従来とは違う「仕上げ」を始めましたので紹介してみたいと思います。

まず、従来工法の作品。
「ぐい呑み」も「湯呑み」も「自然木」の持つ、それぞれの香りを生かす様に「亜麻仁油」や「荏胡麻油」で表面処理をしてきました。

これはこれで良いのですが、「飛騨春慶塗り」の様な表面処理の「うつわ」を見るにつけ『あんな感じも良いなぁ』と思ってました。

しかし、私は子供の頃から「漆」には耐性が無くて・・・。
残念ながら「ウルシ」に触ろうものなら、かぶれてしまうのです。

それじゃぁ『「漆塗り」に近い仕上げは出来ないか?』と考えました。

本職で色々な木材に「ウレタン塗装」して、「デザイン・モデル」を制作してましたので塗装の知識や技術は有ります。

上の写真は、以前、自動車室内の加飾サンプルとして制作した物です。
この様に「ウレタン塗料」の「クリア(透明)」に「染料」を「調色」して塗装すれば、素晴らしい仕上がりになります。

ただ、今回は普通に「ウレタン塗料」で塗るより、もっと「漆塗り」に近い仕上がりを狙ってみました。

何を使うかと言いますと「カシュー」と言う「合成漆塗料」を使います。
「合成漆塗料」と言う様に、かなり見た目の仕上がりが「漆塗り」に近くなります。

色々な色の有る「カシュー」ですが、私は「クリヤー(クリア)」と「透(すけ)」を使います。
「クリヤー」は普通に言われる「クリア」とは違って、薄い黄色をしています。
「透」は薄茶色で、本来の「漆」の色だそうです。

「カシュー」は「カシューナッツ」の殻から抽出した成分に、色々な成分をプラスして作られています。
本物の「漆」が湿度で固まるので「漆室(うるしむろ)」が必要なのに対し、空気中の酸素を取り込む「酸化重合」で固まります。
なので、普通の「塗料」と同じ扱いで済むので、扱いが楽です。

当然「合成漆塗料」ですから、かぶれません!(笑)

私の使い方は「刷毛塗り」します。
ただし「透」は色が濃いので「刷毛塗り」による「色むら」が出やすいので、「塗装ガン」で均一になる様に塗ります。

「刷毛塗り」は「刷毛」で塗って乾かし(1日くらい)、翌日、800番の「耐水ペーパー(水を付けて削る紙やすり)」で表面を滑らかにして、また「刷毛」で塗ります。
これを好みの色味になるまで、何回も繰り返します。

「カシュー」は非常に粘度の高いトロトロの塗料ですが、あまり溶剤で薄めず20%くらいにします。
普通の塗料は塗料を伸ばす為に溶剤を使うイメージですが、「カシュー」の「刷毛塗り」の場合の溶剤は『乾燥を遅らせ「刷毛目」を出さない為』という感じです。

ただし「ぐい呑み」は、中は塗りません。
これは元々の工法と同じく、酒を注いだ時の木の香りを活かしたいからです。

何回も『塗っては磨き(削り)』を繰り返していくと、こんな感じになります。
しっとりと濡れた様な見た目で、本物の「漆塗り」の様でしょ?

飾っておくだけの工芸品なら、これで十分なのですが、実際に「ぐい呑み」に酒を注いで楽しんだり、「お椀」に食べ物を入れて使うとなると「カシュー」には一つ問題が有ります。

「カシュー」は見た目は素晴らしいのですが「食品衛生法」に適合していないので、「ぐい呑み」に酒を注いで楽しんだり「お椀」に食べ物を入れて使うとなると「ダメ」なんです。

なので、もう1工程必要になります。
「食品衛生法」に適合した塗料で表面を「コーティング」します。

「カシュー」のメーカーに相談したところ「食品衛生法」 に適合した「ステロンTXL2800」を薦めていただきました。
これを写真の右端の「塗装ガン」で「コーティング」します。
「コーティング」と書きましたが、要は「クリア塗装」をもう1層掛ける訳です。

なお「塗装ガン」で塗らなくても、塗って乾かして「耐水ペーパー」で削って「コンパウンド」で磨いて仕上げる、「カシュー」の工程と同じ様にするなら「刷毛塗り」も可能です。

ここからは、今回の工法で仕上げた最近の作品を紹介します。

左が「栗材のお椀」で、右が「杉材の菓子皿」。

「栗材のお椀」はわざと「節(ふし)」の有る所を使って面白みを出してます。
「自然木」が材料ですので「ヒビ」が有ったりしますが、塗装して仕上げるので問題無く仕上がります。(「ヒビ」は、正直「旋盤」で削ってみないと分からないのです。)

「杉材の菓子皿」も木目の面白さを狙って「節」の有る部分を使ってます。
「杉」の様な柔らかい素材でも、塗装を行う事で表面に強度を与える事にもなります。

「杉材のぐい呑み」。
素材からの「材取り」の位置で、それぞれ面白い木目が出ています。

先にも書いた様に、酒を注いだ時に木の香りを生かす為に中は塗っていません。
なお「塗料」の匂いも塗って1週間も経てば匂わなくなりますし、酒を注いでも木の香りしかしません。

「桑材の湯呑み」。

「桑」の肌は荒くて、そのままでは中身が滲み出して来そうなのですが、塗装をする事でそれも無さそうです。

「桑」は以前の記事にも書いた様に「高血圧」に効果があるそうです。
なので「お茶」を入れた際に「桑」の成分が出て来る様に中を塗っていません。

でも、「桑材の湯呑み」は見た目に拘り過ぎた感も有ります。(笑)
と言うのは、「桑」は使い込むほどに薄い黄色から茶色に変わっていくそうです。
なので、色味は自然の変化に任せて、「食品衛生法」に適合した「透明ウレタン塗装」だけで良いのかもしれません。

「塗装」を行う工法を取り入れた事で『こんなの作ってみたいなぁ』と思う案件が増えました。
「稲刈り」は終わったとは言え、まだまだ、「農作業」や環境づくりの「草刈り」や本業が忙しいですが、少しでも時間を見つけて制作していこうと思っています。

稲刈りです!2022

今年も稲刈りして「ハサ掛け」しましたので、その様子を紹介してみたいと思います。

昨年同様、本業の出稼ぎ中で、しかもちょうど仕事がピークで。
よって土日しか「稲刈り」の時間が取れません。
しかも、日曜日は「地域草刈り」が有るので、土曜日1日しかないハードな日程です。

「稲刈り」するには実り具合が重要です。
で、状況はというと、我が家の通称「東の田んぼ」も、

我が家の通称「上の田んぼ」も、お陰様でちょうど良い感じ。(去年は少し早かった)
それじゃ早速「稲刈り」開始です。

今年もコイツに頑張ってもらいます。
お隣の「バインダー」ですが、今年も使わせていただきます。感謝!
当然、先週のうちに借りてきて、作業前の点検・整備は済ませて有ります。

なお、タイヤの空気が無いように見えます(実際、無いです)が、これで正常なんです。
これについての説明は、実際の作業の時に行いますね。

今年は「上の田んぼ」からやります。
まず「バインダー」を入れる所、旋回する所を手で刈り取ります。

この「手刈り」作業は家内にお願いするのですが、写真の状態では狭すぎるので広げてもらいます。

うちは「田んぼ」に「山水」を引いて使っているので、水が冷たいんです。
なので「水口(水を入れる所)」に近い側には冷害に強い「餅米」の「タカヤマモチ」を植えていて、奥に「コシヒカリ」を植えてます。
なので「タカヤマモチ」と「コシヒカリ」を分けて刈らないとなりません。

写真は「タカヤマモチ」を刈り終え、「コシヒカリ」の外周部分を刈り始めたところです。

スタートから約1時間、「コシヒカリ」も刈り終えたところです。
次は「東の田んぼ」の「稲刈り」をしますが、「バインダー」侵入部分を「手刈り」してもらってる間、ちょっと休憩して写真を撮ってます。

ここで「バインダー」のタイヤについて、ちょっと説明。
「田んぼ」は水を抜いて乾かして有っても、天気の具合では多少はぬかるみます。
昨日も夕方に少し雨が降りましたので、写真の様に多少柔らかいです。

「コンバイン」がタイヤでは無く「クローラー」が使われているのは、ぬかるむ「田んぼ」を走行するには普通のタイヤではスリップして進まないからです。
しかし「バインダー」の様に車体が小さく、駆動輪が左右で1組では「クローラー」は設定出来ません。

そこで、使われるのがこのタイヤ、「ゼロプレッシャータイヤ」と言います。
適正空気圧は0で、タイヤが潰れる事で「クローラー」の様に広い接地面積が得られるのです。

保管時に気を付けないといけないのは、「バインダー」の自重でタイヤが潰れるので、ずっとタイヤのサイドが折れ曲がった状態にならない様、車体の下にスペーサーを入れてタイヤを浮かしておく必要があります。

「東の田んぼ」の手刈りが終わったので「タカヤマモチ」を刈って、

続いて「コシヒカリ」も刈り終えて、今年の「稲刈り」は終了。
ここまでで約2時間ちょっと、そろそろお昼ご飯の時間なので予定通りです。

時間が示す様に「バインダー」を使う「稲刈り」は、そんなに大変ではありません。
本当に大変なのは、この後ですが、まぁ、まずはお昼ご飯にします。(笑)

例年ならお昼ご飯は「おにぎり」なんですが、歩いて行ける所に「Camp&Resort清桜里」が出来て、そこに「カフェ清桜里」が有るので、今年はそこで。
「ラーメン」や「手作りカレー」も有りますが、日替わりの「ランチプレート(珈琲は別)」をチョイス。(なんと今日から販売開始で、私は第1号客だったらしい。)

ついでに新しい施設を整備中でしたので、紹介しておきます。

バーベキュー・スペースを造成中。(ほぼ完成しているのかな?)

それぞれのスペースにバーベキューコンロが有ります。
どの様に使われるのかは「Camp&Resort清桜里」に直接聞いてみてくださいね。

さて、お昼ご飯を楽しんだところで、午後の部、行きます!(気合いを入れて)

午後は「ハサ木」で「ハサ」を組んで、刈り取った稲を掛けていきます。
これを「ハサ掛け」と言い、昔はどこでもやっていました。
ちなみに、こうして干してやると旨味が増すらしいです。

実はこの写真、去年のです。
本当は「ハサ木」を組むところも写真を撮って紹介したかったのですが、
昨年2日でやった内容を1日で行ってますので、余裕が有りませんでした。

「東の田んぼの「ハサ掛け」がほぼ終わって、

「上の田んぼ」も、ほぼ「ハサ掛け」が終わったところ。
もう、かなり日が暮れ掛かってます。

『ほぼ』と書いたのは、「手刈り」した所の稲が束ねて無いので掛け終わってません。
これ以上暗くなると写真が撮れないので、途中ですが撮影して、この後、日が暮れるまで頑張りました。

以上で、今年も「稲刈り」が無事に終わりました。
「ハサ」に掛けたまま、大体2週間くらい干して、一昨年導入した「新兵器」を使って乾燥具合をみて「脱穀」を行います。

さて、悪天候にならず、無事に乾いてくれると良いなぁ。

栃洞白山神社の縁日

毎年9月7日は私の住む「栃洞」に有る「栃洞白山神社」の「縁日」です。
まだ「コロナ」の影響で全ての行事は出来ませんでしたが、今年も無事に終わる事が出来ました。
今回はその様子を紹介してみたいと思います。

尚、私自身が「氏子総代」を拝命し「神事」に参列していて、その写真は撮れませんので、地元のプロ写真家の松川哲也氏に幾つかの写真を提供いただいてます。

朝から地区総出で「境内」の清掃を行います。
「御手水」の「竹」の取り替え、「幟」を立てたり、「拝殿」に「ゴザ」を敷いて、その上に「祭壇」を設置し「胡床(こしょう)」を並べる等、準備を行います。

この後「祭壇」に御供物を並べ、「特志書出し(いただいた「御神酒」や「祝い金」を書いた一覧)」を貼り出します。

「社殿」は中を丁寧に清掃した後、「幕」を取り付けます。

午前中に「神社」の準備を終えて、午後からは「宮司」さんや「遣幣使」さん、来賓の「市議会議員」、「自治会長」、「平谷白山神社 氏子総代」を集会所で迎えます。

写真提供:松川哲也氏

時間になると「大幣(おおぬさ)」を持つ「禰宜」さんを先頭に、「宮司」さん、「遣幣使」さん、来賓の方々と「栃洞白山神社」まで歩いて向かいます。

写真は「栃洞白山神社」に到着し、「宮司」さんが「鳥居」の前で一礼されるところです。

写真提供:松川哲也氏

「境内」に到着したら「御手水」で心身を清めます。
その後は「拝殿」の決まった位置に着座し、いよいよ「神事」が始まります。

写真提供:松川哲也氏

「神事」の一場面。
「宮司」さんが「祝詞」を捧げている様子です。

写真提供:松川哲也氏

一通りの「神事」が終わったら、供えて有った「御神酒」を参列者に配ります。

写真提供:松川哲也氏

配り終えたら「宮司」さんに挨拶の言葉をいただき、音頭を取っていただき「乾杯」、以上で「神事」は終了します。

終了後、「宮司」さん、「遣幣使」さん、来賓の方々と集会所に戻ります。

本来なら着替えていただいた後に「拝殿」で「直会(なおらい)」と言う、「神事」終了後に神前に供えた御神酒や御供物を、神職をはじめ参列者の方々で戴く宴会を行うのですが「コロナ禍」でも有り中止してます。

みなさんを送り出したら片付けに神社に向かいますが、集会所に行っている間に、地域の皆さんでほぼ片付けは終わっています。

今年も地区の皆さんの協力のおかげで、無事に「神事」を終える事が出来ました。
この様な「神事」が地元に残っていて、大切に行われている事は大変喜ばしい事です。
これからも大切にし、次の世代へ受け継いで行けたらと思っています。

さて、「縁日」には夜に楽しみが有ります。

「拝殿踊り」が開催されるのです。

写真提供:松川哲也氏

「拝殿踊り」とは、写真の様に「キリコ」灯籠の下、老若男女が輪になって踊ります。
この時、演奏は無く唄のみ、「下駄」で「拝殿」を踏む音が響きます。

踊りは19時半くらいに始まり、22時くらいで終了です。

これを楽しみに、毎年、遠くからも来られて、今回も千葉や京都、広島からの方も居られました。
私自身も新しく多くの方と出会えました。
これからも「六ノ里」に多くの方が訪ねて来ていただけたらと思います。

「縁日」が終われば、もうすぐ「稲刈り」です。
順調に育って来てますので、「美味い新米」を楽しみに頑張ります!(笑)

消防訓練

「防災の日」近くの9月4日に「防災訓練」がありました。

地元「消防団」の指導のもと「放水訓練」が行われました。
今回は、その様子を紹介したいと思います。

「六ノ里」には多くの「消火栓」が設置されていて、私たちの「栃洞」地区、「畑ヶ谷」地区、「三ヶ村」地区の住民の「防災訓練」は「善勝寺」境内で行われました。

時間近くになると、それぞれの地区から多くの方が集まって来られてます。

訓練開始。まずは「消防団」の方から「消火栓」の扱い方の説明。
みなさん真剣に話を聞いておられます。

次に「消火ホース」の伸ばし方の説明。
「ホース」を取り出し、伸ばし方を実際にやって見せてくださいます。

次は実際に「放水」の仕方を習います。
「放水」の際は「消火栓」を開ける係と「放水」する係の二人1組で行う事、「筒先」の持ち方や「放水」の際の注意点など、重要な事を教えてくださいます。

続いて、ここからは地域民が実際に「放水訓練」を体験します。
いつも頼りになる「お父さん」達、

そのお孫さんらも「放水訓練」を体験します。
彼らにはまだ「アクティビティ」にしか思えないかもしれませんが、この小さな時の記憶から将来『自分で地元を守る』と言う気持ちが芽生えるかもしれません。

もちろん女性陣も「放水訓練」を体験します。
実際、昼間の火災時には彼女達が消火活動の中心になると思います。

「火災消火」は初期活動が重要と言われてます。
こんな感じに、交代しながら多くの方が「訓練」を受ける事は、もし「火災」が発生した時、とても役に立つでしょうね。

最後に「訓練」には全く関係無いですが、

「訓練」の始まりを待つお母さん達が妙に可愛らしかったので写真を1枚。
「農山村」地区に、よくこんな感じで「カカシ」が置かれてませんか?(笑)

とちぼら桜公園(仮称)の草刈り

昨年、「郡上市景観百景」に認定され、それ以来、毎月第1日曜日を「栃洞景観づくりの日」として、地域の草刈りや不要な雑木の伐採、地域沿道への花木の植樹、「栃洞白山神社」の清掃活動等行なっています。

今回9月4日は2016年に杉の伐採地に「桜」を植樹した所の草刈りを行いました。

朝8時、集会所に集合しましたが、霧雨が降ってます。
さすがに酷い降りになるなら中止ですが、天気予報の雨雲レーダーで確認したところ、もうしばらくすれば上がりそうです。
なので、もう数日に迫った「栃洞白山神社」の縁日の話など、しばし談笑です。

ほとんど降りも無くなったので、各自の車で「とちぼら桜公園(仮称)」に移動。
道沿いの広場の部分は「タケシ」さんが先日刈って下さっていますが、公園部分は草がボウボウ。

他の地域の方もですが、特に「タケシ」さんは普段から景観活動を単独で行なってくださってて頭が下がります。

それぞれが「草刈機」を手に、背丈程に伸びた雑草に挑みます。

写真中程に白い服の方が見えるでしょうか?
しばらく手を入れてないと、これくらいに伸びるんです。

今日の参加者は6名ですが、それぞれが1時間ほど頑張ると、こんな具合に綺麗になって視界が開けてきます。

作業終了後、みんなで刈り終わった敷地を眺めながら、「桜」の伸びた枝を剪定するとか、もう次の予定を話たりします。(笑)

この日は「防災訓練」が有るので途中一時中断し、訓練が終わってから再開しましたが、2時間ほどでこんな具合に。
「草刈り」は作業中は大変ですが、終わった後の『達成感』はクセになりますよ。(笑)

ちなみにお母さん達女性陣は、集会所周辺の草木の手入れを行なってくださってます。
さぁ来月の第1日曜日も頑張りましょう!

わさびに再挑戦!

先日の記事で『生活用山水への追加改良』を紹介しましたが、これにはもう一つ『思惑』が有りました。
それはタイトルの様に「ワサビ田」の再挑戦で、今回はそれについて書いてみたいと思います。

まずは前回の記事に被りますが、状況説明として書きます。

ご近所さんと我が家に「山水」を引いている水溜めです。
山の上の「湧水地」から「ダイボリン(商品名。ポリパイプです)」で引いて来て、最後の「沈砂池」のコンクリート土管に入って、各家庭に引いてあります。

この最終の「沈砂池」の土管からは、大体いつも「山水」が溢れていて、そのそばには「先達さん(前の我が家の持ち主で、ここでの生活の先輩なのでこう呼ばせていただきます。)」が植えられたのか「ワサビ」が自生しています。

一昨年、葉が枯れ始めていたので、ネットで調べてみたところ『株が大きくなり過ぎたのが原因で株分けしてやるのが良い』となってましたので、この際と言う事で「ワサビ田」を作りました。

池状になっていた所の泥を撤去して「川砂」を入れて分けた株を植えてやりました。

冬場「カモシカ」や「鹿」が食べに来ると「ワサビ」作りが本業の知人に聞いていたので「獣害対策」に写真の様に対策をしたのですが・・・。

せっかくここまでやったのですが、冬を越したら全部枯れて無くなってしまいました。
(ここまでは、一昨年の『ワサビに挑戦!』の記事を引用しました。)

『何がいけなかったのか?』と色々調べてみると、どうも「川砂」だと細か過ぎたのと、冬場に「山水」の量が少なくなって流れが悪くなり、水温が下がり過ぎたのが原因みたいです。

今年もまた残っていた「ワサビ」の葉が枯れ始めて来たので、株分けしたいのも有って、もう一度「ワサビ田」に挑戦したのです。

「山水」の水量低下に関しては、この前の記事で紹介しました様に新たに増やしました。

なので、次は「ワサビ田」の改良です。

まず一昨年入れた「川砂」を「鋤簾(ジョレン)」で全部取り去って、新しく小さめの「砂利」を入れます。

「川砂」は「サツマイモ」の「畝」に使えるので「ブルーシート」の上に出しました。

「山水」が流れ込む所は少し深く掘って「沈砂池」にして有ります。

植える場所が出来たら「ワサビ」の株を分けます。

一昨年株分けした時は立派な「ワサビ」が数本採れたのですが、今回は条件が良くなかったみたいで、ご近所に配れる様な良いのは有りませんでした。
なので我が家で有り難くいただきました。
(一昨年よりかなり「ワサビ」辛かった。笑)

株に分けたら植え付けで、大体15センチくらい株間を離して植えて有ります。

写真の様に、かなりの本数を植えましたが、植えたのと同じくらい余ってしまいました。

この日は植え終わったのが夕方だったので、

翌日、写真の様に「ワサビ田」の面積を倍に増やして残りの株を植えました。

「ワサビ田」を作る上で、今回はもう一つ工夫してます。
「ワサビ田」の構造や水量確保は万全と思われますが、後は強い夏場の日差しをどうするか、です。

8月が終わろうとしていますが、ここ「六ノ里」でもまだまだ直射はキツイです。
元来「ワサビ」は山間の渓流に生えてますし、「ワサビ農園」では日が当たり過ぎない様に「ハンノキ」が植えられてます。

切っておいた「竹」を組み合わせてフレームにし、その上に「獣害対策」で使う鉄製の網を乗せて、

その上から「遮光シート(60%遮光)」を掛けます。
これで直射光を和らげる事が出来ます。

前回の失敗を糧に、色々と改善しました。
今回こそは、上手く育ってくれると良いなぁ。
(翌日見てみると、新しい小さな葉が出て来てましたので、期待出来るかも。笑)

生活用山水への追加改良

ここ「六ノ里」は浄水場が有って上下水道が完備された所ですが、山の「湧水」を利用されている家も多いのです。

以前の記事でも山の湧水利用の改良について書きましたが、また改良しましたので紹介してみたいと思います。

ご近所さんと我が家に「山水」を引いている水溜めです。
山の上の「湧水地」から「ダイボリン(商品名。ポリパイプ)」で引いて来て、最後にこの「沈砂池」のコンクリート土管に入って、それぞれの家に引いてあります。

我が家では水道も引いて有りますが、煮炊きにはこの水を使います。
「山水」でご飯を炊くと水道水で炊くよりも美味いし、たまに翌々日に残ったりしてもご飯が白いままなんです。

年間を通して安定した水量が有るのは、「山水」だけで暮らされてる家では切実な話で、いつもいっぱい有った方が有難い訳です。
(写真は昨年も改良した所の物です。)

生活用の「山水」利用ならこれでも十分なのかもしれませんが、『ある思惑』も有って、もっといっぱいにしたくて、さらに改良しました。

最後の「沈砂池」の土管のすぐ上に水が湧いている所が有りまして、昔はこの「湧水」で生活用水を賄っていたそうなのですが、だんだん水量が減って足らなくなって、山の上の湧いている所から引いて来る様になったそうです。

確かに、私がここに越して来た頃は湧いている感じが無かったのです。
ある日、草刈りをしていて水が流れる音に気が付いて、ゴシャゴシャの藪を刈って綺麗にしたら見つけました。

作業中に手を洗うのに都合が良いので、奥の湧いている所から「ダイボリン」で「ドラム缶の水溜め」に入れてました。

湧水量を気にしてみていたら、一年を通してもそこそこの水量が有るみたいでしたので、共同利用しているご近所さんに相談して昔の様に土管に入れる事にしました。

この「湧水」を使っていた頃は、写真の太い黒いパイプの所に「沈砂箱」が有って、そこから太い黒いパイプで土管に入れていたそうです。
(太い黒いパイプの直ぐ横の板が、昔の「沈砂箱」の残骸)

まずは「沈砂箱」を製作をします。

ホームセンターで適当なサイズの樹脂の箱を手に入れて加工して「沈砂箱」を作成しました。
写真の網状の物はゴミを濾す為の物で、錆びない様にステンレス製にして有ります。

既に設置してある「ドラム缶の水溜め」から新しく作った「沈砂箱」に水が入る様にパイプで通水路を作って、また、奥の湧いている所から「ダイボリン」で取りきれなかった「湧水」も「塩ビ管」で「沈砂箱」に入れる様にしています。

最後に写真の様に、「ドラム缶の水溜め」や「沈砂箱」に落ち葉や枯れ草が入らない様に蓋をして「湧水」を入れる工事は完成です。

この改良の結果はかなり効果的で、水量が増え土管の裏側では滝の様に「山水」が溢れ出てます。
これで水が少ない時期でもいっぱいの「山水」が確保される様になったと思います。

ところが水量が多過ぎて、予定外の所から湧いて来る様になりまして・・・。

この「土管」の有る所は開墾して、今は「畑」として「サツマイモ」を植えてますし、

端の方には「ブルーベリー」「ブラックベリー」なども植えてますので「畑」の部分が水浸しになるのは困ります。

そこで排水用の水路を掘りました。

赤い線が予定していた溢れ出た「山水」の水路、ここだけなら良かったのですが、水色の波線で土中を流れて、赤丸の石の右側、水色矢印の所から湧いて来るのです。
なので、岩の左側に水路を掘って水色の線の様に流れる対策をしましたので「畑」の部分も安心です。
(もしまだ水が出る様なら「畦波板」を「畑」との間に入れるつもりです。)

で、記事中に書いた『ある思惑』については、次の記事で載せます。(笑)

「六ノ里」新名所紹介 その2 「栃洞屋」

前回の記事に引き続き「六ノ里」に新しく出来た店舗「栃洞屋」の紹介です。

先日、店舗完成に携わった方々やご近所の方等へのお披露目会が有りましたので、その様子と共にお店の様子を紹介してみたいと思います。

「県道」からの坂道を上がって行くと店舗敷地の入り口で、石造りの看板が有ります。
写真の右側に一部見えているのが元の家主が長年丹精込めて手入れして来た庭、これまた見事なんですが、それも迎えてくれます。

店舗外観の写真。
築150年以上の古民家が改装されて店舗になってます。

庭には「アマゴ」や「イワナ」の泳ぐ水槽も置かれています。
ここに泳ぐ魚たちは、店主ご一家で経営されている養魚場「白尾園」にて、「牛道川」の清流を生かして育てた物で、もちろん、こちらの食材にも使われます。

こちらが玄関。
掛かっている「暖簾」は店主の旦那様のお知り合いの「京友禅染」の伝統工芸士の鈴木勉氏の作だそうです。

それではお店の中に入ってみましょう。

玄関の様子です。
元々は広い土間だったのを板の間を拡張して有ります。

ここからは、お披露目当日の様子と共に店の中を紹介してまいります。
当日の楽しそうな雰囲気も合わせて伝わると良いです。

まずは、こちらの店主と旦那様の挨拶の様子です。
(向かって右側のご婦人が店主の尚子さんで、左側が旦那様の生さん。)

なんでも聞く所によりますと、尚子さんが『70歳になったら起業したい』と言う想いを旦那様の生さんが叶えたと言う、長年連れ沿った夫婦の愛がこもったお店だそうです!

店主の挨拶に続いては、店主のお知り合いの方のご挨拶。
そして、この方に乾杯の音頭を取って頂きました。

大きいテーブル席。
こちらは近隣の「猟師」さん達だそうで、皆さん、楽しそうです。

小さいテーブル席。
こちらは近隣の「お母さん」達で、こちらも楽しそう。

でも一番楽しそうで嬉しそうなのは、生さんかも。

お披露目当日の料理の一部を乗せたテーブルの様子。
「朴葉飯」や山菜、野菜、「アマゴ」それぞれの「煮付け」、それに「鮎」の串焼きや炭火で焼いた肉類などなど盛り沢山でした。

奥の床の間の部屋。
一部の梁や柱に塗られてあるのは「ベンガラ」でしょうか?

縁側に近い座敷。

奥の座敷の様子で、こちらも楽しそう。
奥に立っているのが店主の尚子さんで、嬉しそうな笑顔です。

店の中からは「六ノ里」の大自然のパノラマも見えます。

以上お披露目会の様子と店内の様子でした。
営業形式は基本予約制です。

場所は、ここです。

地元「六ノ里」の住人としては、こちらにも多くの方に「六ノ里」を訪ねていただいて「六ノ里」のファンになっていただけたらと思います。

「六ノ里」の大自然の中に有る静かな古民家で、ゆっくりとした時間と美味しい「田舎料理」を味わってみませんか?

お問合せ:「栃洞屋」 電話/Fax 0575-84-1588

「六ノ里」新名所紹介 その1「Camp&Resort 清桜里」

「岐阜県」の片田舎「郡上市」に有る山間の小さな集落「六ノ里」。
山間の小さな集落にもかかわらず、 cafeが2件、蕎麦屋が1件、キャンプ場が1件といろんな店舗が有りますが、ここに来て更に新たに2つの店舗が出来ました。

今回はその1として「Camp&Resort 清桜里」を紹介してみたいと思います。

場所は、ここ。

「東海北陸道」の「白鳥IC」を降りた信号を右折し、道の駅「白尾 ふれあいパーク」の前を通過して最初の信号を右折、その道をずっと進んだ先に有ります。

*途中、道幅が狭い所が有りますが、ずっと道なりに進んでください。
尚、言うまでも無い事ですが、田舎なのでより一層安全運転をお願い致します。

しばらく進んで行くと「牛道川」に架かる大きな橋「栃洞大橋」を渡ってすぐに、左に入って行く道が有ります。
この写真の様に、奥にピンク色主体の「Camp&Resort 清桜里」の看板が見えると思います。
ここを左折して坂道を上がって行きます。

尚、出来れば、車はゆっくり走らせてやってください。
田舎の「お爺(私も含めて)」や「お婆」はビックリしますから。
何卒、よろしくお願いいたします。

坂道を進んで行くと、この写真の場所が「Camp&Resort 清桜里」です。
左側のロゴマークの付いた建物が「物販所」で、こちらで受付を行います。

「物販所」の正面です。

施設全体の構成は、この様になってます。
(この画像は「Camp&Resort 清桜里」のサイトからいただきました。)

「物販所」のすぐ横には上の施設全体図にも見えます様に、自販機&コインランドリーと「星Cafe★キオリ」が有ります。

「星Cafe★キオリ」はカウンターで注文し、写真の席でいただくも良し、各コテージで頂くのも良いですね。

メニューはこんな感じです。
写真は無いですが、「ビール」や「焼酎」「ハイボール」、「果実酒」等のお酒の販売も有ります。

営業時間は、平日16:00から22:00、休日11:00から22:00で、木曜日はお休みです。
尚、ここ「星cafe★キオリ」は宿泊客の方以外も利用可能だそうです。

「物販所」のすぐそばには、子供さん向けの遊具や水遊びの出来る浅い池も有ります。

「物販所」のすぐ下には人工芝の広場も有ります。
(土手の部分は本物の「芝」です。)

それではコテージを見に行きましょう。
「物販所」の向かいの坂道を上がって行くと、

こんな感じでコテージが建てられてます。

路面のペイントは各コテージの色に合わせて有って、その色のペイントを辿って行けば目的のコテージに着く様になってます。

宿泊者の車は、それぞれのコテージ横に停めるそうです。
荷物を抱えて坂道を歩かなくて済むので便利ですね。

この大きさのコテージは1家族 5人想定のもので、全部で7棟有ります。

それぞれのコテージには「ピザ釜」とバーベキューの出来る「ウッドデッキ」が有ります。

食材に関しては「物販所」でも販売しているそうです。
また「ピザ焼き体験」で生地から作る事も出来るそうですよ。

他にもこんな感じで、独立してコテージが有ります。

このコテージは2〜3家族 12人想定で、全部で2棟有ります。

地元「六ノ里」の住人としては、多くの方に「六ノ里」を訪ねていただいて「六ノ里」のファンになっていただけたらと思います。
静かな「六ノ里」の自然の中、ご家族や仲間でゆっくり休日を過ごしてみませんか?

詳しくは「Camp&Resort 清桜里」のサイトを覗いてみてください。https://www.tokaikoukan.co.jp/kiori/

電柵の設置

「スイカ」や「トウモロコシ」を作っている「畑」に今年も「獣害対策」を行いました。
合わせて、今の「田んぼ」や「畑」の様子を紹介してみたいと思います。

今の「スイカ」の様子。
直径20センチ位なのが5個ほど育ってます。

「トウモロコシ」の方も写真の様に順調に育ってます。

が、こうなると、また、厄介なのが来るんです!

そう、「スイカ」や「トウモロコシ」は春に「イチゴ」をやられた記事にも出て来る「ハクビシン」の大好物なのです。(東京の「三鷹市」の都市整備部ホームページから引用させていただきました。)

なので、毎年、この時期になると「獣害対策」で「電柵(電気柵)」を設置します。

「畑」を囲む様に全周に設置します。
写真の「コンテナBOX」の中に本体の機械が入ってます。

「ハクビシン」の対策なので、下から一番下が10センチ、2番目が20センチ、3番目が45センチ位の高さに「ケーブル」は引いて有ります。

誤って「ケーブル」に触れると結構『痛い!!!』(経験者談)ので、間違っても触れない様に・・・。

「電柵」の支柱を立てる所には、雑草避けに「防草シート」を貼って有ります。
そうしないと伸びた雑草が「ケーブル」に触れて漏電して威力が無くなるんです。

もちろん「防草シート」無しでも「電柵」の機能には影響有りませんが、雑草が伸びて触れない様にちょくちょく見回らないとならないのです。

当然、「ケーブル」は地面に触れても漏電します。
しかし地面は平面では無く高い所も低い所も有るので、地面に触れない様に「ケーブル」を張ると地面との隙間が広くなる所も有ります。
そういう場所には、その隙間を埋める為に写真の様に「丸太」を置いたりします。

そうそう「電柵」の他に「カラス」避けに「見えないテグス」を張ってます。
写真の立てて有る「竹」がそれで、「カラス」も「スイカ」や「トウモロコシ」が大好物なので、これも毎年設置してます。

ついでに今の「田んぼ」や他の野菜の様子も載せておきます。

我が家の通称「上の田んぼ」の様子。

同「東の田んぼ」の様子。

2トーンに見えるのは生育が違うのでは無く、色の薄い方が「コシヒカリ」で濃い方が「タカヤマモチ」と品種が違うからで、どちらのも順調に育って来てます。

続いて「トマト」の様子で、少し前から毎日の様に収穫出来てます。
ここ「六ノ里 」の「トマト」は甘くて美味しいですよ!

「ナス」も、順調に収穫出来て食卓を賑わせてくれてます。

「ピーマン」は先日、初物が採れましたが、本番はこれから。

「キュウリ」も、ほぼ毎日採れてます。

さてさて、今年も「電柵」や「見えないテグス」が効果を発揮して、無事に収穫出来ると良いのですが・・・。